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漫画が伝えるメッセージ

「漫画は子供が読むもの」というのはもう古い、そう思っています。
とはいえ、最近は漫画を読む大人も増えていて、
電車などで読んでいる人がいても違和感ないですよね。
逆に、「これ少年誌での掲載だけど大丈夫?」
というほど難解な漫画も増えてきた気がしています。
僕も好きで読んでいる「HUNTER×HUNTER」や「呪術廻戦」は、
1回読んでも理解できないほど設定が難しくなってきて、
とてもじゃないけど流し読みなどできません(汗)
ただ、その難解な設定が面白いと感じるあたりが、
オタクたる所以でしょうか(笑)

今回ここで取り上げる漫画は「鬼滅の刃」と「NARUTO」です。

■鬼滅の刃

鬼滅の刃はご存知の方も多いと思います。
僕は2019年にアニメを観てからすっかりハマってしまい、
当時は18巻くらいまで出ていた単行本を全巻購入しました。
もちろん最終巻まで買いました。

最近アニメの4ターン目を観終わり(漫画は3回読みました。今回書くことに気づいて4回目を読もうと思っています笑)、気づいたことの考察、
というより個人的解釈を書こうと思います。
この気づきは、今の心境だから出てきた気がしています。

鬼滅の刃で登場する鬼は現代人の象徴ではないだろうか
というのが僕の考えです*。
(*ネットで調べていないので分かりませんが、他の方も同じような考えを持たれているかもしれません。その上でこのように書かせてもらっていること、ご了承ください。)

設定としては、かつては良い心を持っていた人が、
鬼(鬼舞辻無惨)の血を得ることで人を喰らう鬼になります。
はじめから鬼で生まれてくることはありません。

ヒトは、周りの環境や情報の影響を受けて、
人格が形成されると僕は思っています。
生まれながらに悪人という人はいないわけで。
もちろん、生まれ持ったパーソナリティも、
人格形成には関与すると思います。

現代の悪しき環境や情報によって、
本来人が持つ良い心を失った(というか忘れてしまった)状態が、
鬼なのではないでしょうか。

一方、主人公竈門炭治郎の妹、禰豆子は、
人は変われる、本来の自分に還れることの象徴ではないのかなと思います。

鬼になってしまった禰豆子は、人を喰らうという欲望に耐え
(厳密には初めから人は喰わず、興奮して涎を垂らすだけ)、
少しずつ人間らしさが戻っていきます。
そして最終的には、人間に戻ることができました。

つまり、目の前の、一時の欲望に耐え続ければ、
本来の人間らしさが取り戻せるんだよ、
という事を現しているのではないでしょうか。

今で言えば、性能は変わらないのに高価なものを買うとか、
もしくは高価なものを食べるとか、そういうところの欲望かなと。
いわゆる物欲ですかね。
他にも「周りからよく見られたい」欲などもそうなのかなと。

鬼滅の刃には「本当に人が大切にするもの」は何か、
というメッセージが込められている気がしています。

ボクシングの村田諒太さんが、これよりもさらに深いご見解を、
昨年ご紹介されていました。

上手くリンクを貼れませんでした、ごめんなさい<(_ _)>
誰でも見れますので、よければ村田選手のFBから全文をご覧ください。

村田選手のご見解も、僕としてはとても腑に落ちています。

■NARUTO

物語の終盤、忍界対戦の最中に、
穢土転生したウチハイタチが、複数の忍の細胞を取り込んだ薬師カブトと
対峙するシーンがあります。
そのシーンの、イタチのセリフが僕の中にかなり響きました。

「自分を知るということは 全てを成し完璧になることではない」
「それは 己に何ができ 何ができないかを知ることだ」

(カブトがここで「できないことを認めろと・・・あきらめろってことかい?」と言う)
「己ができないことを 許すことができるようになることだ」

昔はこのセリフに何も思いませんでしたが、
かなり重要なことを言っていると思います。
今の社会は「完璧さ」を求められている気がします。
僕も会社の仕事などではそう感じていました。
ただ最近では「完璧である必要はない」と思いますし、
だからこそ一人では生きられない」とも思っています。

さらにこのシーンでは、自身に能力がないと思い込み、
他人の細胞を取り込んで他人の能力を模倣することで
完璧に近づいていく(自分が何者かを知れる)と主張するカブトに対して、
イタチは
「尊敬している存在を真似るのはいい だがその存在に己を同一化するな」
「その行為(模倣は)は成長するための過程だ」
「自分自身の値打ちを賞賛に値するものに結びつけ
 自分の存在意義を見出そうとしても そこには何もない」

とも言っています。
このセリフ、みんな読んだ方がいいんじゃないかと思います。

他の人と同じことをするだけではなく
まずは真似をしながら自分らしさを見つけていく

(子供は大人とかの真似をして成長しますよね)
自分の価値や存在意義は 
周囲の評価によって決められるものではない

と言うメッセージだと僕は思います。

また忍界対戦では、
異なる能力を持った五影(忍の里の長を「影」と言います)達が
力を合わせて共闘するシーンがあります。
これも当たり前のようですが、
異なる能力を持った人達と力を合わせて苦難を乗り越えていく、
と言うメッセージが込められているのではないかと思います。

              **


こうやって改めて漫画を読んでみると、
素晴らしいメッセージが込められているので、
子供はもちろんですが、むしろ現代の大人が読んだ方が良いんじゃないか、
とすら思ってしまいます。

他にも、夏目友人帳3月のライオンBEASTARSなども、
忘れかけていた何かを思い出させてくれた気がしています。
(鬼滅の刃、夏目友人帳、3月のライオンは、アニメを観ながら良く泣いていました汗)

なんとなく読んでいた漫画でも、
そのセリフの意味をよく考えてみたり、時間を経て読んでみると、
新たに伝わってくるメッセージがあるかもしれません。

思うように外出できない今だからこそ、
改めて過去に読んだ漫画を読み返してみても良いのではないでしょうか。

ここまで読んでくださってありがとうございました。

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