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夫の国移住は、ぶっつけ本番くらいがいい

少なくとも、私はですよ?私は、結婚前にちょっとタイに下見〜とかいってバンコクに数ヶ月でも住んでたら、間違いなく移住しなかったと思うんです。だって私、好きでバンコク来たわけじゃないカラ…!

10代の頃に留学先で知り合ったタイ人夫と再会して、2年後にはバンコクに移り住んだ私。移り住む前は2,3ヶ月に1回くらいの頻度でバンコクに遊びに来てたし、義母が住む夫の実家にだって寝泊まりさせてもらったりした。

けっこう頻繁に来てたから、なんとなくバンコクを知った気になってた。「タイは仏教だし主食は米だし、同じアジアだから大丈夫っしょ!」って思ってた。そして何よりも、当時ホテルの仕事が鬼忙しくて10年住んだ東京からちょっと離れたくなっていたのも、ある。(離れてみて、いかに仕事が好きだったかを知ったってのは、また別の回で)

しかし、観光客として来るのと移住者として住むのでは雲泥の差くらいに違うんですよ。特にタイ人家庭に嫁いでみなさいな、夫だけでなく義家族との関係までもれなくくっついてきちゃって、なんならそれが結構重荷ってか、めんどくさいってか。

「ニュージランドやオーストラリアに留学してた頃は、色々不便な事もあったけど、楽しい!好き!が勝ってたのに。なんでタイはダメなの?」と自問したところ、圧倒的な違いがあった。

もちろん観光客か移住者か、つまりはいつか母国に帰るか帰らないか…というのも大きいんだけど、私の場合は「自分で選んで住み始めた国ではない」という部分が大きかった。

タイやタイ人、タイ料理が好きで色々と調べたり勉強したりした結果「移り住んじゃいました!」系の人は、実際に移り住んで色々思ってた事と違う場面に直面しても、元々持っていた「タイ愛」があるから我慢できるんだと思う。少なくとも留学中の私は、自分で決めた国だったし、嫌いなところもあるけど好きなところの方が多いから、結果住めてた。

けど、私にとってタイって「たまたま夫の母国だった」ってだけで、別に愛なんてないしぶっちゃけ興味もなかったプラスでもマイナスでもない「ゼロ」の国だった。

そして、いざ移住してみたら直後に妊娠してホルモンが崩壊→精神状態が不安定になり、観光客だった頃は夫が車で連れてってくれてた道を自分で歩いてみたらボコボコで電線は垂れ下がってて、しまいには鶏が放し飼いにされてて、まー歩けたもんじゃない。

とあるイベント会場に入場しようとしたら、イミグレのシステムが故障してて「不法滞在者扱い」を受けた上に妊婦なのに30分強も屋外で待たされたり、義母の過干渉で「家族になったからって、何で土足でプライベートゾーンにズカズカ入り込んでくんの、この人?」ってちょっと嫌になってみたり。

タイに対して、先にネガティブな感情を抱いてしまったことで、私のタイに対する第一印象がめっちゃ悪いものになってしまった。第一印象ってなかなか払拭できないんですよね、今でも引きずってますけど、感謝の部分もあるのでリハビリ頑張ってます。

でも、あの頃を経験した今の私が「それでもタイに移住しますか?」と聞かれたら、いの一番にYES!とは言わないにしても、はっきりNOとは言わないと思うんです。

だって、タイ人夫との結婚は後悔してないから。タイ人夫と一緒になったおかげで2人の子宝に恵まれたし、バンコクに来て自分を見失ったからこそ今の自分がいるし、彼じゃなかったらいまだに続いてる自信ないってくらい、私を支えてくれる人だから。

どのみち私はタイに移住することを望むんだから、だったら移住前にタイの苦手なところを知らずに、何も分からずにノリでフラっと来る方がある意味幸せだと思う。先に知ろうが後に知ろうが、どの道直面するんだからさカルチャーショックは。

知らない方が幸せな時だって、ある。あんまり考えすぎずにバッとやらないと一生できなかったりするもんだと思うので、とりあえず行ってみて、何か問題に直面したらその時考えて解決しよう…ダメなら最悪日本帰ればいいわ!くらいサバイバル能力高めな人が生き残っていける世界だと思います、海外移住ってもんは〜。





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