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まさかの貴重な体験しました

夢は、世界一周。

その夢を叶える前に、ひとまず英語の勉強のため、フィリピンセブ島へ来た。

セブ留学1ヶ月。少しでも英語に慣れたいと思い、フィリピン人達とできるだけ一緒に過ごした。わたしにとって、はじめての海外長期滞在だった。胃腸がもともと弱いので、長くても1週間の旅したことしかなかった。

本気で留学するなら、1ヶ月というのは短いと思うのだが、海外へ飛び出すことに不安がいっぱいだったので、まずは1ヶ月にした。

留学生といえば、週末は、仲間たちと海へ遊びに行ったりなどして出かけるのが一般的。そんな中、フィリピン人の家に休日ホームステイをしていた。

そこでは目新しい経験ばかりだった。日本では、当たり前に買っているものを自分達で作り出し、自分たちの食材はなるべく自分達で。魚を獲りにいったり、野菜を育てたり、家畜したりと色んな方法があった。

それを目の当たりにした瞬間、素敵だと思い惹かれた。それと同時に、自分はこの生活に憧れていたのではないかと思った。

休みがあれば、その家に通うようになった。夜にみんなで食料確保のために海へ出かけた。干潮の海は、魚の宝庫だった。手づかみで獲るのだが、やはり難しい。それをなんともなくこなすフィリピン人。さすがだった。

フェスティバルになると、育てていたブタさん、ヤギさんをいただく。フィリピンの有名な料理のレチョンというのをご存知だろうか?その頃は店頭しかみたことがなかった。しかし、目の前で繰り広げられる、豚の丸焼き。

実は、フィリピン人達にやってみるか?ということで、手伝った。血抜き、皮剥など最初の工程から最後まで。これは、日本ではできないことだ。ヤギさんも同じようにいただいた。目の前の命をありがたくいただく。すごく貴重な体験だった。

日本では、お店でカットされたお肉しか見たことなかった私には、衝撃的だった。見えない環境下で育った日本人には、殺される場面とか見ていられないかもしれないけど、それと向き合う時間も必要だと思う。感謝の気持ちを忘れないことは大事。今の日本は、その気持はほとんどないのではないのだろうか。

そのような濃い日本では体験できないような時間を過ごすことで、さらにフィリピンの田舎暮らしに興味をもった。みんなに体験してもらいたいと思うようになった。何かしら感じるものがあると思うから。

私の世界一周の夢は、1カ国目のフィリピンで沈没している。そして留学から2年。今もまだフィリピンに住んでいる。

このホームステイが私の人生の転機だった。

セブ島をリゾートだと思って来る方が多いのだが、生きる力が学べる最高の場所でもある。是非、訪れたらフィリピン人に関わってほしいし、機会があれば田舎の方にも訪れてみてほしい。