マガジンのカバー画像

読書案内

7
還暦を過ぎて読書案内を書くようになりました。
運営しているクリエイター

記事一覧

風をこぐ 橋本 貴雄著 /読書案内

東吉野村に住んでいる時、私たち夫婦は、超大型犬と一緒に暮らしていた。名前をエルクという。…

satedon
2週間前
26

詩人は何を思うのか/港の人

北村太郎 港の人 詩人に会いたいと思った。 言葉と共に生きる人に。 詩で命を表現する人に。…

satedon
1か月前
25

断片的なものの社会学 岸政彦/読書案内

「どうすればいいのだ」の断片 かなり昔に、沖縄の伊平屋島に行った時、島内観光にと郵便局の…

satedon
2か月前
14

新しさの感性と白い音 読書案内

ハン・ガン著 すべての、しろいものたちの 映画「メッセージ」は、謎の知的生命体との意志の…

satedon
3か月前
11

幸せってなんだっけ?

幸せについて 谷川俊太郎 出版社 :  ナナロク社; B6 変形版 発売日 :  2018/11/22 単行本:…

satedon
3か月前
10

どこまでも信じること(読書案内)

君自身に還れ 知と信をめぐる対話 大峯顕・池田晶子 映画「ヘアー」(1979)は、ベトナム戦…

satedon
4か月前
10

浸透する思い 「庭とエスキース」

庭とエスキース 奥山 淳志 人を知りたいという願いが高まると「想い」に変わるということをこの本から知った。 写真家である著者が、北海道新十津川で、自給自足の生活を営む「弁造さん」を訪ねることから本書は始まる。「弁造さん」は、「北海道の開拓時代の最後に生まれ、絵描きを目指して挫折して、進んでいく時代のなかで自給自足を志して、小さな丸太小屋に暮らして、庭を造り・・」(p285)続けた人で、ユーモアーにあふれた人として書かれている。 著者の奥山さんは78才の「弁造さん」と出会い、