浸透する思い 「庭とエスキース」
庭とエスキース
奥山 淳志
人を知りたいという願いが高まると「想い」に変わるということをこの本から知った。
写真家である著者が、北海道新十津川で、自給自足の生活を営む「弁造さん」を訪ねることから本書は始まる。「弁造さん」は、「北海道の開拓時代の最後に生まれ、絵描きを目指して挫折して、進んでいく時代のなかで自給自足を志して、小さな丸太小屋に暮らして、庭を造り・・」(p285)続けた人で、ユーモアーにあふれた人として書かれている。
著者の奥山さんは78才の「弁造さん」と出会い、