私には可愛い幼児の姪がいます。 小さな頃から可愛がっていたせいか、いつしか彼女の夢が“デザイナー”になりました。 幼稚園の短冊などには、いつも、 『ドレスをつくるデザイナーになりたいな』 と書かれています。 一時の夢であるかもしれませんが、私が可愛い姪の夢に、少しでも影響を与えているとすれば、それほど嬉しいことはありません。 そんな姪の夢が少しでも届くように、今年の彼女の夏休みの工作課題は、一緒にミニチュアドレスを作ること。 私も恐らく、姪の年齢くらいに初めて針や糸
今年は残暑が長く、ようやく秋を楽しめるようになってきたこの頃。 ファッションの仕事をしていますが、身に纏う楽しさでいうと秋が1番好きです。 それは暑い季節から涼しい季節の変わり目に、色々な素材を組み合わせるスタイリングが出来るからです。 Tシャツにニットカーディガンを合わせてみたり、シフォンにウール、コットンにコーデュロイなど。 素材と素材がうまく噛み合えば、例え一色のコーディネートでも立体感が生まれます。 この日は、ブラック一色のワントーンコーディネートですが、ツ
年中活躍するスカーフ。 一枚持っているとおすすめです。 大判スカーフ(90×90)は特に万能アイテムに。 夏場のカゴバックは素敵なものも多いけれど、 口が大きく開いているものは、中身が見えるのはナンセンス。 そんな時にバサっと乗せたスカーフが名脇役に。 夏のシンプルなコーディネートのアクセントにもなれば、首元に緩く巻くことで室内の冷房対策に。 欲を言えば、うんとカラフルなスカーフを一枚。 落ち着いた雰囲気のモノトーン、もしくはワントーンのものを一枚。 これで小物も味方
ミニ、膝丈、ミモレ丈、 フレア、ボックス、タイト、Aライン。。 素足が解禁になるこの季節。 多種多様な丈と形のスカートがこの季節も楽しませてくれる。 皆さんは、自身の足のフォルムとそれに合ったスカート丈をご存知ですか? 最近の主流はミモレ丈の足首まで伸びたスカート丈が人気ですね。 私も好きなラインです。 ですが、クローゼットを覗くと意外と少ない。 それは、 足首を隠すよりも、見せる方が自分の体型には合っていると知ったからです。 腕にはいくつものコンプレックスがあるも
最近、マルジェラのクラッシュジーンズで遊んでいる。 そんなカジュアルなコーディネートが珍しく、コーディネートをあげた日のInstagramのDMには新鮮!と嬉しいメッセージが届く。 私としては、新鮮というより“懐かしい”という感覚が近い。 私が通っていた中高一貫校には、同じ校舎に4歳、5歳上の高校生のお姉様方がいた。 同じ学校に、3学年、4学年上の従姉妹も通っていたので私はいつもお姉様方のプライベートを覗いては憧れ、気持ちは少し早熟な中学生だったかもしれない。 そんな私
ブランドを立ち上げ、間も無く2年を迎えます。 未経験産業に参入し、私はまだまだ新参者です。 そんななか、アパレル業界でこの道でキャリアを積んできた方々との仕事は学びが多い場面。 楽しく、感謝の時間。 私の描いたデザイン画から、仕様書をつくり、パターンをおこし、2Dから3Dになるこの工程は何度経験しても感動を覚えます。 トワルチェックでは、私が実際に組みたいコーディネートを持参し試着するのですが、そこでは 着心地やシルエットなど、私の感覚で思うままに感想を言います。 「肩
ブランドのポップアップでは、その期間、毎日自身がデザインした洋服で七変化するのが私の仕事でもあります。 私は、カジュアルからドレッシーまで割と幅広くお洒落を楽しむのですが、その都度、何となくのテーマを決めています。 今日は、カッコいい。とある日は、リラックス。 この服なら、フェミニンに。でも甘すぎず...など。 そんな時、バッグやジュエリー、もちろんリップカラーなど、そのテーマに合わせてコーディネートを組みますが、1番そのテーマを左右するのは紛れもなく私の場合は『靴』。
OLになった頃からネイルをするようになった。 もう10数年以上前になる。 いつしか私の爪は淡い色のワンカラーが定番に。 私の肉厚の手にはこの方が良い。 女らしさはこの方が良い。 それが自分のデフォルトに。 しかし、赤いネイルを施した女性の手をみては、どこかその潔さに憧れている自分がいました。 自社のアパレルブランドを手掛けるようになってなお、“っぽくない”気がして避けていた赤い爪。 ですが、あるきっかけで自分の仕事と向き合ったときに、赤い爪の自分を見てみたいと思うよ
今年も気がつけば師走。 先日、今年最後の大きな仕事が終わりほっと胸を撫で下ろしている。 私の1ヶ月は、年間購読しているファッション誌が届く度に知らされる。 また1ヶ月が過ぎ去ったと。 そして、封を開けないまま、また1冊積まれていく雑誌。 それを気付かぬふりをしながら忙しい毎日を駆け抜けていく。 “読む気にならない” 大好きだったそのファッション誌さえ、普段ファッションに囲まれた仕事をする私には疎ましく感じた時があった。 そして、今月、いや今週になってその積まれていた雑誌
今の仕事が落ち着いたら、絶対に1人で行こうと決めていた場所がありました。 パリオペラ座展。 パリへは3度訪れたことがあります。 そして必ずオペラ座ガルニエ宮へ足を運ぶことが定番でした。 宿泊するホテルもいつもと同じ、その界隈は地図を見ることなく散策が出来るほどになっていたコロナ前のパリ旅。 忙しなく過ぎていく日々、数日先から来年のスケジュールまで埋まっていくスピード感にどこか焦りを覚えていた私は、一仕事が落ち着いた今にそっと1人でアーティゾン美術館という東京駅近くの美術
特に寒い季節になると思う。 このジャケットを、コートを、ブーツを纏う季節が来たな。と。 毎年買い足す"it"アイテムより、クローゼットでゆっくりその時を待つ"それ"の方が愛おしい。 去年よりクタッとしたその経年劣化が、共に歳を重ねたようでなんだか嬉しいのだ。 その嬉しさを覚えると、物を買うことが消費ではなくなる。 『これは、来年、3年後、10年後の自分も愛用しているか』と自問するようになり、失敗することもない。 以前、雨の日にバーキンを持っていた私に、 雨の日に持つの
私はアパレル業界で働いた経験はありません。 そんな私のお洋服にまつわるルーツは二つ。 小学生の頃に思い描いたファッションデザイナーになりたいという小さな夢と17歳の頃に貰った2畳のウォークインクローゼット。 インドアで消極的だった幼い頃は、ノートと色鉛筆がお友達で、兄弟や他の子達が外で遊んでいる時も1人で黙々とお絵描きを楽しむ子供でした。 【さとかのデザインノート】と題した大学ノートで唯一鮮明に覚えているページはきみどり色のワンピースのデザイン。 今思うとあの斬新な発想
先日、無事に銀座三越pop upが終わり、1週間ゆっくりお休みを頂いておりました。 ようやく、身体の浮腫みがとれて、通常運転に戻ります。 この度は、沢山のお客様、フォロワー様、いつも気にかけてくれる友人たち、お世話になってる方々、お取引先の皆様、SATOKAポップアップへお越し頂きありがとうございました。 銀座という街で、自分のブランドが出店出来ていることが未だに夢のようなのです。 搬入時は20箱の段ボールを一人で荷捌きし、1週間休まずに店頭に立つ私を見て、4th of
いよいよ最終日。 ブランドローンチから2度目の銀座一等地でのポップアップが幕を下ろします。 この1週間、沢山のお客様にお越し頂き、様々なお話をさせて頂きました。 製作した洋服たちのデザインや素材のこと、コーディネートのご提案、ブランドの経歴など。 そのお話の中で私が最も印象に残ったお言葉は “どのような想いでこちらのブランドを手掛けられているのですか?” という、こだわりを持って丁寧にお買い物をする銀座のお客様からのご質問でした。 当ブランドにも、もちろんコンセプト
先日、地元の花屋の前を通りかかったときのこと。 胡蝶蘭が、2輪のみ花瓶に挿さっていました。 普段は、リーズナブルで沢山の花が使われるブーケを買うことがほとんどなのですが、 この凛とした胡蝶蘭の姿が忘れられず、引き返して花屋へ。 たった一本で1200円です。 普段購入するブーケとほとんど変わらない値段。 でも、この一輪の胡蝶蘭が私の部屋にあったなら。 きっと毎朝気持ち良い朝を迎えることができるだろう。 見惚れて心が満たされるだろう。 そんな気持ちになった私は、一輪の胡蝶
東京に住むようになり、定期的に通っている場所。 明治神宮。 原宿という都会にありながら、そこを一歩踏み入れると神聖な空気が漂うのがわかります。 なかなか思うように行かなかった東京2年目の時には一人で。 4年目の時には、成し遂げたいこと、変わりたい自分のために友人と訪れました。 その2年後。 友人は、史上最年少の若さで昇進という夢を果たし、私はSATOKAという自身の名前を冠したブランドを立ち上げることが出来ました。 その御礼参りに。 そのきっかけは、友人が少しネガティヴ