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“BBC Earth Experience” 7大陸の生物多様性を没入体験

ロンドンのDaikin Centreで開催されているBBC Earth Experienceは、2024年8月までの期間延長が決定しました。また、オーストラリアのメルボルン・コンベンション・アンド・エキシビション・センターででも2023年10月27日から開催されています。


BBC Earth Experienceの特徴

壮大なスケールの映像


BBC Earth Experienceは、BBCによる「Seven Worlds, One Planet」の映像と、デイビッド・アッテンボロー卿のナレーションが特徴です。多角的スクリーンに、七つの大陸の生物多様性が壮大なスケールで映し出されます。

マイクロライフルームは二室あり、この写真はカラフルな昆虫。暗いお部屋では微生物も。
ビスタステージでは、サファリや山頂からドローン撮影したものも。臨場感溢れるドローン映像に空の旅をしているような気分に
ウォーターライフルームでは海底の世界へ。インタラクティブなディスプレイがあり、その前で手を振ると魚の動きが変化

4Dエフェクトも使用され、自然の壮大な光景が生き生きと表現されていました。また、自然界の息をのむような出来事をフカフカのクッションに横たわりリラックスしながら、眺められるというのも嬉しい体験でした。

七つの大陸の魅惑的な風景を探索した後は、アースルームでデイビッド・アッテンボロー卿からの静かに語りかけてくれるようなメッセージを聞きます。それは、心に響くメッセージで、私たち一人ひとりが地球を守るために日常生活でできることについて考えるひとときでした。

撮影風景


41 か国で 1,794 日間にわたって撮影されたそうで、動物たちとの距離も近い映像ばかりでしたが、このように行われていたようです。たくさん旅をしてもなかなか行けない場所が次々と映し出され、私たちが住む美しい惑星にはこんなに多様な生物たちがそれぞれの物語を営んでいるということが感じ取れました。

サステイナビリティに配慮したお手本のような環境

会場はくまなくサステイナビリティに配慮されていて、建物もリサイクルされた素材でできており、再生可能エネルギーのみが使われています。また、照明は省エネのLEDを使用し、使用後に再利用可能な綿でできたスクリーンが使用されています。周囲の屋外スペースには小さなガーデンもありますが、40種類以上の植物と昆虫の家に焦点を当てており、生物多様性も意識されていました。

デイビッド・アッテンボロー卿について

エリザベス女王とデイビッド・アッテンボロー卿

デイビッド・アッテンボロー卿は英国王室と深い関わりを持っています。2018年のドキュメンタリー『The Queen’s Green Planet』でも一緒に登場されているように​、その友情は、自然と環境の保全という共通の興味に対する情熱によって共に過ごす時間が増え、60年以上にわたって友情を育まれてきたのです。彼らは同じ年の生まれで、日にちもほんの数日違いで、これも彼らの絆をより強くしたのかもしれません​​。

Queen Elizabeth II presents TV naturalist Sir David Attenborough with the Insignia of the Order of Merit in 2005 CREDIT: Anwar Hussein Collection/ROTA/WireImage

1985年に彼のテレビのドキュメンタリー制作への貢献に対して女王によってナイトの称号を与えられたアッテンボロー卿。2005年には、女王から王室の栄誉ある勲章であるメリット勲章を受章しており、これは王室が彼に対して深い愛情を持っていることを示しています​​。これらの事実は、アッテンボロー卿が英国王室と長年にわたって密接な関係を築いてきたことを明確に示しています。

女王の逝去後、アッテンボロー卿は女王を称え、その遺志を継ぐために新しい木を植樹することで、彼女の在位を讃えました。彼は、4エーカー(約16,187.44平方メートル)の土地に木を植えたそうです​​。
現在のチャールズ国王とも親しく、それは、1958年に遡り、当時若かったチャールズ皇太子とアン王女がBBCテレビを訪れ、そこで出会ったことが始まりです​​。

環境保護活動家として


アッテンボロー卿は、気候変動の地球各地への影響や生物多様性の喪失を修復し、自然を守るための大規模な投資の必要性について、COP26などの開会式でもインパクトのある映像を見せながら話されています。彼は、一つの地域を破壊することが、気候変動の全球的な性質のために別の地域に影響を及ぼす可能性があると言っていますが、これはアマゾンの状況をみても本当に実感します。詳しくは、彼の著書『A Life on Our Planet』をご一読ください。

アッテンボロー卿は、生物多様性を支援するために毎年5,000億ドルの世界的な投資を呼びかけており、何もしないリスクを強調し、野生生物の保全を促進しています​​。彼は、気候危機を緩和するために個人や社会が取るべき具体的な行動を示しており、例えば、肉の消費を減らす、海を再野生化する、利益よりも環境を優先するなどの行動が挙げられます​​。

彼の自然界への関わり、地球上のどんな場所を見てきたかがわかるBBC Earth Experience。それはWildlife Experienceで、そこには豊かな後世に残したい感動するような美しい自然の姿がありました。私たちが、持続可能な慣行を推進することができるように、そのモチベーションにもなるような没入体験でした。


BBC Earth Experience
https://bbcearthexperience.com/


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