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百恵ちゃんと同じウ○コをしよう!


なんだかいろいろ暗い気持ちになることが多い昨今なので、超くだらなく脱力する話をしてみたい。

昔の深夜放送のお話。

あ、いわゆる「深夜放送」というのは、ラジオの深夜番組のこと。
ボクが中学とか高校のとき、つまり1970年代中盤から80年代前半くらいまで、とっても流行ったんですね。当時の中学生・高校生はホントみんな聴いていた。

文化放送の「セイヤング」。
TBSの「パックイン・ミュージック」。
そして、今でもやっているニッポン放送の「オールナイトニッポン」。

全部25時くらいから始まる番組なんだけど、ネットもないし、娯楽も少ないころだから、ホントみんな聴いてた。

多彩なパーソナリティ(DJ)がいて、宿題や受験勉強に孤独に向き合っている学生たちにとっては、兄貴・姉貴みたいな感じだった。

もうその辺の話ならいくらでもできるw


ま、それはおいといて。

文化放送の「セイヤング」で、火曜日に谷村新司がパーソナリティをやっていた。

谷村新司(愛称はチンペイさん)。
若い人は『昴』とかしか知らないか?
アリスというフォーク・グループをやっていて、当時は本当に人気だったし、ヒット曲もたくさんあった。しゃべくりがめちゃくちゃうまい人でもある。

その放送の中にですね。
傑作コーナーがいくつかあったわけですよ。

有名なものとしては「天才・秀才・バカ」というのがあったんだけど、それももちろん好きだったけど、ボクにはもうひとつ超好きなコーナーがあって。

「百恵ちゃんと同じウ○コをしよう!」



ってコーナーw

いや〜、この企画考えた人、天才!
放送作家か、はたまたチンペイさんか。


これ、どういうことかというと、当時の二大アイドル月刊誌に『明星』と『平凡』というのがあったんですよ。

そのどっちだったかに「百恵ちゃんの1週間の献立」みたいな小さなコーナーがあって、その1週間に彼女が食べたメニューが簡単に載っていたわけ。

月曜 朝:目玉焼き トースト コーヒー
   昼:カレーライス オレンジジュース
   夜:豚肉の生姜焼き ご飯 お味噌汁
火曜 朝:スクランブルエッグ トースト コーヒー
   昼:スパゲッティ・ミートソース
   夜:アジフライ トマトサラダ ご飯 お味噌汁


みたいな感じで、1週間。

・・・あ、百恵ちゃんを知らん人もいるか。

山口百恵。
「時代と寝た女」と言われた不世出のアイドル。

あの頃は、言うなればSMAP全盛のころのジャニーズみたいな勢いが女性アイドル陣にあった時代で、山口百恵はその中でのキムタクみたいな位置づけ(逆にわかりにくくなった気もするw)。

まぁトップアイドルだったわけですね。


で、そのコーナーには、そのトップアイドル山口百恵が何を食べたかが載っていたわけだ。

まぁいま考えれば、「ライターが適当に想像して書いていたんじゃないか」と思うし、超多忙アイドルなんだから毎回弁当だろう、とかも思うわけだけど、高校生だった当時はそんなことこれっぽっちも考えない。

「あ〜、百恵ちゃんはこういうものを毎日食べてるのかぁ」「スターなのに意外とボクらと一緒だなぁ」「どこで食べてるんだろうなぁ」みたいなことを素直に思うわけです。


で、ここからがこのコーナーの秀逸なところ。

同じメニューを同じ順番で毎日食べ続ければ、憧れの百恵ちゃんと同じウ○コが出るはずだ! 


なんと、素晴らしい発想!

いやぁ、マジ、企画者すごいなと。

うん、そりゃ厳密には違うだろうよ。まったく同じ料理じゃないんだから。
しかも腸内細菌とかお腹の調子も人によって違うんだろうから。
(つか、記事の真偽もたいてい怪しいし)

でも、可能性は、ある! 
1週間とか食べ続ければ、だいたい同じ方向性のウ○コが出るかもしんない!
少なくとも同じ匂いくらいするかもしらん!


そういう夢を見させてくれるのがこのコーナーだったのである。


で、「母ちゃんに頼み込んで同じ献立で食べてみたら、こんな真っ黒なのが大量に出ました〜!」とかいうおバカな報告が、毎週チンペイちゃんにハガキで届くのである。微に入り細に入りウ○コの描写がされた文学的なハガキが。


・・・馬鹿すぎるw


ボクは中高と男子校だったし、兄弟に女性もいなかったので、女の子はとても遠い存在だった。

というか、「女の子はウ○コをしないんじゃないか。いや、しないはずだ」くらいなことを、男子校のむさい昼休みに友人と議論していたくらいだ。

そういうボクにとっては、まず、百恵ちゃんもオレたちと同じようにウ○コをする、という事実が衝撃的すぎてクラクラした。

そして、それが真っ黒で大量とかもう死んでも認めたくなくて、深夜のベッドの上でワタワタとのたうち回るという、それはそれは地獄絵図のような火曜日深夜だったのだったった。


あの頃は、「そうはいっても、女の子がウ○コしないのもワンチャンあるよな」とか願ってたなぁw

オレたちのみたいに汚いもの出すわけないじゃん!とかってw


若いってホントお馬鹿w

という、しょーもない思い出話でした。

みなさん、与えられた範囲で、明るく参りましょう。



古めの喫茶店(ただし禁煙)で文章を書くのが好きです。いただいたサポートは美味しいコーヒー代に使わせていただき、ゆっくりと文章を練りたいと思います。ありがとうございます。