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初めて精神科から赤紙が来た日

■クリニックに通う理由

大学に入った当時、自分はリーブ21というところのローンが70万くらいありずっとどんよりした生活を送っていた。

なんでローンを抱えたかというのは、簡単に言えば心の隙間を突かれたというにつきる。ローンを組んだのが受験三カ月くらい前だったしノイローゼ気味だったのか。

話を戻すと、大学に不安定な状態で行っていたもんだから学生相談室という所に通っていてそこで精神科医師の方によく相談に乗ってもらっていた。

この医師の方は80年代後期に既に発達障害について研究をしていた医学博士の方で気さくなおじいちゃんで割と砕けた方でもあり信頼していました。

ある時、私は燃え尽き症候群のようになり、(時期は5月だったと思う)不眠を訴えたら、その先生の後輩だかが開いているクリニックに行ってみたらと言われた。

しかし、この時、私は精神科は頭がおかしい人が行くというイメージがありかなり抵抗があった。

しかしながら、当時、大江健三郎にはまり暗い小説を読み気分がナーバスで二週間大学を休んでしまったことや、リーブ21のローンで参っていたので一度通院してみることにした。

■初めてのクリニック

このクリニックU医院は今でもあるのだがとにかくレビューは最低である。
当時、精神科医といえばユング、フロイトを熟知しハンニバルレクターのように心を見抜くスペシャルな技量をもつ人と勝手に思いこんでいた。

おそらく世間の精神科のイメージもなんだかわからないけどすごいという映画や小説のイメージが先行していると思う。

しかし、実際はうすら寂しいコミュ障ぽい老人が目を合わせずにボソボソ話すだけだったことに違和感を覚え私は一度きりで通うのをやめた。

■次のクリニック

私はクリニックが合わなかったことを学生相談で医学博士に伝えたのだが、そうすると私が見てあげるからと、非常勤で勤めるクリニックを紹介されたのだ。

次のクリニックは駅の裏側、つまり繁華街と呼ばれる風俗、ラーメン屋、ゲーセン、パチンコなどがある一角の汚いビルにある診療所。
内装も汚く受付は院長の妻、カウンセラーが務めて愛想はない。

しかし、私は学生相談の延長でここに通うことになったのだ。


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