こういうドラマをクドカンがやるんだ、
って聞いたときから、
こりゃ昭和世代向けだな。

レトロネタ満載で
昭和あるあるが楽しめるなあ。
あまちゃんもよかったしな、
と思った。

で、見てみたら
ある意味その通りで、
ある意味それ以上で、
ある意味ぜんぜん違ってた。

小ネタ満載で
わかる優越感がすごい。

案の定、
わかる人しかわかんないネタが
いろいろわかるので
まあ、見てて楽しい。

昭和世代の特権だなと思いつつ、
10代なんかどう思うんだろうと
思ったりもしたけど、

若者にもレトロネタは人気だし、
その辺は楽しめる人はいっぱいいる
んだとは思った。

不謹慎じゃねーよ。
不適切だよ。

で、問題はタイトルにもある
「不適切」ってやつね。

友だちとこの番組の話してて、
年寄り同士なので、
タイトルが出てこない（マジで）

あれあれ。なんだっけ
「不謹慎にもほどがある」だっけ？
いや、不謹慎じゃねーだろ。
ってなった。

結局ググんなきゃわかんなかった。
そうか「不適切」ね。

考えてみれば不適切は今どきの言葉。
言葉としては昔からあるだろうが
昭和であんまり使った記憶はない。

考えてみれば、
そんなタイトルなんだから、
このドラマはやっぱり今を描いてる。
当たり前だけど。

何を感じて
どうしたい？

僕ら昭和世代と、平成、令和世代。
感じ方は違うよね。

神様視点で考えてみると、

昭和世代。
①昭和はひどかった。めちゃくちゃだった。
②だけど元気だった。なんか懐かしい。
③令和はめんどくさい。なんかつまらない。
④だけど正しい。否定することはできない。

令和世代。
①昭和はひどかった。めちゃくちゃだった。
②笑ってしまう。だけどあり得ない。
③令和はめんどくさい。なんかつまらない。
④だけど正しい。否定することはできない。

意外と
②を除けばそんなに変わらない気がする。

ただそれぞれの強さに差がある。
昭和は「ひどかった」がちょっと懐かしいし、
令和にとっては現実離れしてるから笑うけど
絶対にそこには行きたくないだろう。

タバコやハラスメントは
それだけで気分が悪くなったり、
見るのをやめる人もいっぱいいると思う。

結局どっちもひどい。

このドラマ、もちろんコメディで、
人によっては社会派ドラマで説教くさい
って思うひともいるんだろうけど、

実は何をどうしろ、って全く言ってない。
それこそ昭和と令和を並べて
ただそのまんま比べて笑ってるだけ。
どうしようもないよな。が結論。

ミュージカルで「話し合いましょう」
って歌ってたのはまさにそういうことで

ふたつ並べてあとは考えて、って言ってる。

どうしろとはぜんぜん言ってない。

実際どっちがいいとも、
これからこうしろ、とも言えないしね。
正解なんかないけど、
人間ってダメでおもしろいよねって言ってる。

結局、正解を主張できない、という
令和の今がすごく現れているんだと思う。

ミュージカル演出は見方によっては
成り立たせるための
苦肉の策なような気もちょっとするね。

でもこれしか手はないよな。と思わせる。
さすがだなあ。と思います。

で、そのミュージカルがめちゃおもしろい。

四つのお願いの替え歌とか、
誰が知ってるんじゃ、という話。
ちあきなおみですよ。

まあ、そういうのがわかるだけ、
昭和の方がおトクかな、と思う。

しかしB面の曲ひどいな。
やっぱり昭和ダメかもしれん。