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パニック性うつ病への最適な薬物治療


パニック性のうつ病の薬物治療の最適解

まず私はパニック障害から始まったうつ病なのだが、最近いろいろな薬物を試してみて、パニック性のうつ病に最も効くと思われる薬物の組み合わせを発見したのでそれを共有したいと思う。

結論としては、サインバルタ+ストラテラ+メイラックスである。サインバルタは抗うつ薬であり、気分の落ち込みを防いでくれる。そしてストラテラは気分をぶち上げてくれる。さらにメイラックスは原発巣のパニック発作を防いでくれる。ここに頓服としてリーゼやワイパックスなどの抗不安薬を合わせるとより最強の組み合わせになるだろう。

なぜコンサータはダメなのか

ここでは気分を上げてくれる薬としてストラテラを挙げているが、コンサータの方が効果が強いのになぜコンサータではなくストラテラなのか気になった人もいると思う。その答えはコンサータの中枢刺激作用にある。

中枢刺激作用とは簡単にいうと交感神経を亢進する作用のことだ。これがパニック障害の患者には悪い方向に働いてしまう。パニック性うつ病の治療には、パニック発作を防ぎながらうつ病の治療をしなければいけない。パニック障害が悪化してしまうリスクのあるコンサータは諸刃の剣なのである。

だからこそ、効果が強いとはいえ誰にでもコンサータをお薦めすることはできない。むしろそれよりも中枢刺激作用のない、抗うつ薬に近い働きをするストラテラの方が元気が出てくれる可能性が高いと思われる。

実はストラテラもノルアドレナリンとドーパミン神経にきくので、どちらかといえばパニックを悪化させてしまうリスクのある薬物だ。しかし、そもそも体が動かなければなんの活動もできないだろう。そこで中間をとって元気が出て、なおかつパニックを悪化させる危険性の低い薬物としてストラテラをチョイスしている。

サインバルタの役割

サインバルタの役割は、簡単にいうと希死念慮の防止、または気持ちの下振れを防ぐことである。パニック性うつ病はたまに1週間に一回くらい気持ちがガクッと下がってしまうことがある。それを防ぐためにサインバルタを入れている。

これはサインバルタのセロトニンへの効果を期待している。それならばレクサプロやジェイゾロフトなどでも良いのではないかと思われるが、SSRIはぶっちゃけ沈静が強すぎて鬱の初期には良いが、だんだんと活動性を高めていきたい後半には効果がなくなってくる。

よって最初からサインバルタを抗うつ薬として入れておいた方が良いと個人的には思う。もちろんあまりにもパニックと不安が強いという場合には、そちらに効果のあるレクサプロをサインバルタの代わりに入れた方が良いと思う。

最強の抗不安薬メイラックス

パニック性うつ病は、背景に交感神経の過剰な亢進があると思う。なぜならパニックは交感神経が昂って起こるものだからだ。そこで自律神経を副交感神経優位に持っていくために用いる薬物がメイラックスである。

メイラックスは半減期が120時間というものすごく効果時間の長い、超長時間型の抗不安薬である。なので、1日一回ずつ服用していくだけでも、常に5回分くらいの薬物が体内にあることになる。

結果的に抗不安効果と抗パニック効果は抗不安薬の中では最強クラスだろう。実際に、パニック障害の権威である医師の貝谷医師も、その著書の中でメイラックスがパニック障害に最も効く薬物だと書いている。

実際に私が使ってみた中でもメイラックスはパニック発作を予防するのには最も効果的だろうと思う。もちろん、即効性はソラナックスやリーゼ、ワイパックスには負けるので、頓服で別にそれらの薬をもらっておくのは構わないと思う。

ちなみに私はリーゼを頓服でもらっている。大学の授業中にパニック発作が起きそうになった時などはできるだけ速やかにリーゼを服用するようにしている。

ぶっちゃけパニック発作が始まってしまったらどんなに我慢しても無駄である。発作が始まったら大人しく薬物に頼るほかない。パニック発作を我慢しても、ただ苦しいだけなのですぐに薬を飲んでしまった方が手っ取り早い。

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