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労働はオワコンになり障害年金を争奪する時代になる

勤め人はオワコン化した

近年、会社に勤めて給料を得るという働き方がオワコンになりつつあります。特にホワイトカラーの勤め人のオワコン具合は本当に顕著です。

なぜならホワイトカラーの勤め人には未来がないからです。最近サントリーの社長が45歳定年制を導入するといったら労働者から猛烈な批判がありましたが、この早期定年制はやがて日本の全部の会社で導入されるのではないかと思います。

なぜなら40歳とか50歳とかになると人間の脳は基本的に衰えるので、現状維持の仕事しかできなくなるからです。社内の課題を解決して仕事を効率的に進められるようにするとかそういったクリエイティブな仕事をする気力がなくなってくるのです。

これは人間の脳の仕組み上、仕方がないことであり、ある一定の年齢以上になると新しい物事を受け入れることができなくなることでもあります。平たく言えば頭が硬くなるのです。

経営者側としてはそうした頭の硬くて使い物にならない労働者をできるだけリストラする方向に経営の舵を切りたいはずです。実際、誰もが羨む大企業も最近は役職定年制を導入して実際には45歳くらいで会社を退職しなければいけないような仕組みを整えてきています。

資本主義というのは基本的に資本家側(事業者側)の方が労働者側よりも圧倒的に強い仕組みになっているので、弁護士や社労士などの士業と協力すれば、早期に労働者を追い出す仕組みを作ることはさほど難しくありません。

国民の1/4が発達障害と診断される時代へ

さて話は変わりますが、アメリカでは現在、子供を病院で調査すると実に1/4が発達障害と診断される事態になっているそうです。発達障害の中で最も多いのはADHDやADDで、覚醒剤に近い成分であるメタンフェタミンやメチルフェニデートを配合した薬が処方されています。

これはある意味で覚醒剤によって脳をドーピングしないと障害者と見做される社会になってきているということです。これまでの歴史から言って、アメリカで起こっていることは10年遅れで日本でも起こることが予測されます。

つまり、10年後には日本でも子供の1/4が発達障害と診断される時代が来るということです。現在でもかなり多くの子供が発達障害と診断されるようになっていますが、これからどんどん診断される子供の数は増えるでしょう。

しかし、幸運なことに日本では社会保障制度として、障害を持っている人に対して障害年金が支給されるようになっています。日本では今度発達障害の患者が増えるに従って障害年金を早期に受給する人が増えてくるでしょう。

実際に、これまでは障害年金の受給者のほとんどが身体障害者だったのに対して、現在では発達障害を含む精神障害者にも障害年金が認められたことで障害年金の受給者は鰻のぼりです。

障害年金を受け取れる人数には限りがある

しかし、障害年金を受け取れる人数には限りがあります。障害基礎年金は国民年金が原資であり、障害厚生年金は厚生年金が原資です。その原資を支える年金保険加入者は人口減少と少子高齢化によって減ってきています。

国民年金だろうが厚生年金だろうがその仕組みは「年金保険」なので、簡単に言えば、万が一障害を負ってしまった人のためにその他大勢の人から保険料を集めて、障害を負ってしまった人を助けるという互助制度です。

障害を負ってしまった人数が多くなってしまえば、その他大勢から集めた年金保険料では支えきれなくなってしまってしまいます。実際に、国民年金は仕組みからすでに崩壊してきていて、厚生年金の原資を国民年金に流用してなんとか現在の仕組みを保っているというのが現状です。

よって、これから発達障害の診断を受ける人が増えて、障害年金を受け取る人が増えてくれば、年金保険料が足りなくなり、障害年金の審査がとても厳しくなる未来が待っています。

審査が厳しくなる場合、これまで受給できていた人からいきなり奪うのは考えられないので、新規の審査の厳しさを上げるという運用になるでしょう。従って障害年金の受給は「早いもの勝ち」になるということです。

多様な働き方が許容される残酷な時代

先ほども述べましたが、ホワイトカラーのサラリーマンがオワコンとなり、これからは個人で事業を起こして食い扶持を稼ぐ時代がきます。その時に、最低限の生活費の補償として障害年金を受給しようと考える人が多く出てくるはずです。

障害年金を受給して最低限の生活費をペイして、余った時間とお金で自分の好きなことをやるというライフスタイルを目指す人々が多く出てくるに違いありません。

しかし、何度も言いますが、障害年金の申請はこれからどんどん新規の申請数を絞ってくるでしょう。これから申請しようという人は申請の難易度がかなり上がってきて、なかなか申請が通らなくなります。

実際に、障害年金は年金事務所の窓口で申請しますが、年金相談員が水際作戦として、申請に通らなそうな人は窓口の申請の段階で弾いて、申請すらさせてもらえないという人が増えています。

よって、国民は3つの層に分かれるでしょう。1つ目の層はオワコンとなったサラリーマンを続けてどんどんジリ貧になってくる層です。仕事自体はあるので最低限の尊厳は保たれますが、死ぬまで働く必要があるのでとても苦しい思いを強いられます。

2つ目の層としては障害年金制度をうまく使って生活費をペイし、自分の好きなことに時間とお金を注ぎ込める層です。この層はぶっちゃけ勝ち組だと思います。オワコンサラリーマンがあくせく働いてなんとか稼いできた年金保険料を横取りして好きなことをできるからです。

3つ目の層としては仕事にもつけず、福祉にも頼ることができない層です。この層が一番苦しいと思います。満足に仕事につけないので自己肯定感は下がり、かといって福祉に助けてもらうこともできないので生命の危機を感じながら毎日過ごすしかなくなります。毎日ぎりぎりの生活をしながらなんとか生き抜くしかないでしょう。

国民は分断され、階級が固定化される

そしてこうした階級というのは一旦固定されるとなかなか階級間の移動ができなくなります。生活保護の受給者の子供が生活保護を受給するようになるのと同じことです。

親がある程度の社会的地位を維持して、子供に対して知恵を授けなければ、その子供が階級を登って行くことはできず、親と同じ階級に固定されることになります。

これはすでにアメリカなどの先進国では当たり前のように階級が固定化され、国民が分断されていることからもわかります。富裕層の子供は人生の早いうちから多様な資源(経験や知識)を親から授けられ、大学の入試や就職の面接などでも有利になり、どんどん豊かになっていきます。

それに対して、麻薬が蔓延しているようなカリフォルニア州の一部地域で育った子供は、教育水準も日本のように水準が統一されていないので、教師も薬物中毒者です。もちろんまともな教育を受けられるはずもなく、子供も薬物中毒者となるケースが非常に多いのです。

日本でも同じようなことが今後10年以内くらいに起こるでしょう。階級が固定化され、国民が分断されます。そして互いを恨み合う時代がすぐそこに迫っているといえるでしょう。

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