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若手がん研究者への支援を

がんの新薬が生まれる過程は長く険しいものです。


ある日、一人のがん患者さんの元に新薬が届き、その小さなお薬を服用する。数ヶ月後、その薬によって腫瘍は小さくなる。

小さくなった検査画像を見て、患者さんと家族には笑顔があふれる。


そんなシーンの陰には、実は長く険しい戦いの歴史があります。


その薬が患者さんに届けられるずっとずっと前。おそらく10年以上くらい前に、その薬の物語は一人の若いがん研究者から始まっているかもしれません。

その研究者は朝から晩まで研究室で実験をしています。何度も何度も繰り返す同じような実験。でも良い結果はなかなか出ない。

いい加減に辞めたくなる。

そんな日々の中で、時には4−5年にもおよぶ苦しい研究の日々を乗り越えて、新薬のタネは生まれます。


新薬の種を作る人は若い研究者であることが多いです。経験豊富な研究者に指導を受けながら、若手研究者が一生懸命に手を動かす。そんな中で未来の希望の種は生まれます。

その後に、多くの人の手を渡り、平均10年近い月日をかけて、最終的に患者さんの元に届くことになります。


その薬はとても小さく、一口ですぐ飲めるようなもの。

ただ、その小さな錠剤には、若いがん研究者の血と涙がまさに詰まっています。



新型コロナ感染症が広がる中で、若手がん研究者のおかれる環境はどんどん厳しくなっています。

研究者間のコミュニケーションは制限され。
海外との流通が滞り、必要な研究物品も届かない。
密を避けるため実験を行う場所も確保しにくい。
経済的な困窮も加わる。


そんな苦しい状況に置かれて、くじけそうになっている若手がん研究者がいます。彼らの歩みが止まることは、新薬への道を閉ざすことにも繋がります。


どうにかして助けられないか?

若手研究者の励みになることをできないか?

考え抜いた末に。今年の日本癌学会の学会長である佐谷秀行先生が中心となって、以下のクラウドファンディングを行なっています。

苦しい中で、研究を続ける若手研究者の励みとなるように、彼らの研究を表彰して、未来に繋げる。そんな試みです。


実はこの企画を考えた佐谷秀行教授は私の師匠です。私は佐谷先生の元でがん研究のイロハを教えてもらい、がん研究者に育ててもらいました。

佐谷先生らしい、とても優しい企画だと思いました。

ぜひ、私もお力になりたいと思い、この記事を書いています。

皆さんも新型コロナのなかで苦しい状況とお察しします。そんななかで、支援を求めるのも心苦しいのですが、もし少しなら助けても良いよと思っていただける方がいたら、ぜひ若手がん研究者のためにご支援をいただければと思います。

どうか、よろしくお願い致します!


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