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知識や経験を活かすのって案外つまらない。未知にチャレンジする4年周期。

最近「知識」を使って仕事をする、価値を提供する場面が増えてきた。

こう聞くと嬉しい感想のように聞こえるかもしれないが、当の本人は微妙な心持ちである。微妙というか、もっというと、面白くない。

福祉領域のソーシャルベンチャーに転職して5年目。児童福祉施設の運営に関わる全般的な仕事をしてきた。ベンチャーで5年目というと、相対的にも古株の部類に入るのだけれども、絶対的な蓄積としても、実際問題、児童福祉施設の運営に関しては、もちろん限定的な範囲ではあるものの、だいぶ詳しいほうにカテゴライズされると思う。

っていう自慢をしてるように聞こえるかもしれないが、むしろ、逆である。

知識として身についたこと、一度経験したことについて、他人にアドバイスしたり、知見を求められて回答したり、実務は任せて監督役みたいに入ったり。

それがもう、なんかつまんないのだ(笑)

知識やスキルを切り売りしてるような働き方だから、とも言えるかもしれない。そういう働き方を好んで続けているコンサルティング業のオジサンの顔が何名か浮かぶのだけれど、たしかにあの人たちとは気が合わなかったなぁ。

大した歴史もないけど31歳のペーペーなおっさんの過去を振り返ってみると、工学部で量子力学を中心に学んで超高圧電子顕微鏡で金ナノロッドにレーザーをあててその挙動を観察する卒論を書いたあと、僕はその工学的な専門性を一切捨てて、感性学という不思議ちゃんな命名の専門の大学院にいった。

大学院では社会学や心理学や経営まわりを広くあさーく齧り学びまくり、クラウドファンディングに関する修論を書いた。学部卒論みたいな浅瀬を泳いでドヤ顔するような出来だったけど、データが結構面白くて院の卒業はできた。

その後、大学院の勉強を一切活かすことなく、ITベンチャーで採用人事の仕事を始める。在職中にJavascriptやHTMLを先輩に習ったおかげで、webサイトやgasの多少メンテナンスくらいはできるようになったのは今も役立っている。

そして、そんなITの知見をまったく無視して、今後は福祉領域の飛び込んだのだ。

そう思えば、僕はひとつの領域に4年以上とどまっていたことがなかった。それが今福市領域に5年目。今までの積み上げをリセットするようにして新しい領域に飛び込んで生きてきた僕にとって、5年目というのはある種未知の世界である。

そんな未知の世界で最初に感じたのが、「知識の切り売り系の仕事ってつまらないな」だった。児童福祉法に限らず、バックオフィス全般、特に人事労務周りについてもなまじ詳しい人になってしまったので、最近いろんな質問を受ける。もちろん、快く回答するし、頼っていただいてありがたい限りなんだけども、どうにも、落ち着かない。

過去の自分の上にのってあぐらをかいてる感覚。

これまでの積み上げを切り売りして生きてるような感覚。これはフリーランスとかになった人がよく言っているけど、こういう感覚なのかなと勝手に想像する。

…ということで、5年目の未知の世界では、放っておくとつまらない世界線に突入しそう。ところが幸運なことに、最近新しく、その児童福祉施設をフランチャイズ展開するという新規事業に注力できることになって、

過去の積上げをリセットせずに、そのまま更に積上げを活かしながら新しいチャレンジができる環境をいただいた。

児童福祉、教育領域でやりきりたいことがまだ明確にあって、社会課題のボリューム的にどんなにがんばってもあと10年はほしいので、今のところ30代は全部、今の児童福祉事業に専念する予定で、それもあったので、今回本当にベストタイミングだった。

汎化して学んでおいたほうがいいことは、領域がなんであれ、僕は過去の知識や経験の積上げを活かすような働き方は面白いと思えなくて、それがだいたい4年周期で訪れるので、僕は4年スパンで何か大きなチャレンジをやったほうが精神衛生上も健やかに生きていけるんだろうなーということ。

みなさんも健やかに生きられるよう、とはいっても自身の特性のアセスメントとして日々日々自問していては、逆にしんどくなって精神衛生上悪いので、適度に自問してみたりしたほうがいいかもしれない、という程度で心に留め置くといいのではと思います。

ここまで読んでいただいて本当にありがとうございます! 少しでも楽しんでいただけましたら、ぜひスキをお願いします!