魔法使いは弟子をとらない

 弟子にしてください!
第一声にどでかい声で要求を叩きつけた少女は、今目の前でを雑巾で拭いている
その雑巾は床より汚そうなのでやめてほしい
床をあらかた汚し終えたあと、「終わりました!」と清々しい顔でこちらを見てくる
自分の髪や服の袖を汚していることも気付かないくらい必死なのだろう
「はい、ありがとう」
そして私はその少女が急にテキパキと動きだしそのままドアを開けて家に帰る音を聞く
「日に日に汚さが増すな・・」
床に仕掛けている汚くなった魔法陣を元に戻す
チョークで書いていないので、雑巾で汚れるはずはないのだが倉庫の色んなものと紛れているうちに魔力が移ってしまっているのだろう
考えていると急に机のオルゴールから軽やかな音楽が流れる

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?