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私を支えてくれるもの

私の生活に欠かせないもの、それは本だ。

落ち込んだり、悲しくなったり、消えたいと思ったあの日を支えてくれたもの。1人じゃどうしようもなくて、でも誰かにこの苦しみを吐き出すことはできなくて、そんなとき私のそばにそっと静かに居てくれる存在。

小さいころから馴染みのある活字。ページをめくる所作。手に取ったときのの重み。紐のしおり。それらすべてが私を安心させる材料だ。

本を読んでいると、さっきまで考えていた嫌な事とか辛い事を忘れられる気がする。内容を夢中で追っているうちに、あれ?さっきまであんなに苦しかったのに今はなんともない、そんな経験が何度もある。

私は時々、何もかも嫌になる時期があるのだけれど、好きな映画を見る元気も、好きな食べ物を食べる元気も、何かをする元気もない時に、横になってパラパラと本をめくっているといつの間にか元気が出てくる。よし、私もやるぞって気になってくる。


最近おすすめされて読んだ本の中に、こんな文章があった。

誰だって自分の手の届く範囲でしか生きていない。
短い一生のうちに関わることができる、ほんの少しの人間、ほんの少しの仕事、ほんの少しの本。それをないがしろにして、何ができるというのだろう。

かなえられない恋のために


自分の届く範囲の小さな世界で生きていた私には衝撃だった。ついついあれもこれもと手を出しては続かずに飽きてしまう。1つ1つをないがしろにして、合わなかったらそれ以上知ることをやめていた。
本当は大切にできた関係。自分のためになるはずだった本。大切だったはずの仕事。
そのどれも私には大切にすることができなくて、さよならを告げるしかなかった。

人間1人が持っているバイタリティやエネルギーには限界がある。それを漫然と使っていたら、結局何も手に入らない。
自分の好奇心に素直になること。持っているものを大切にすること。

かなえられない恋のために


物事に打ち込むにはエネルギーが必要だ。1つのことにエネルギーを注ぎ続ければ、必ず実りのあるものになるだろう。しかし、あれもこれもと手をだしていれば、打ち込むためのエネルギーが不足し、結局何も続かなくなってしまう。
だから、今もっているものを大切にして、それにエネルギーを注げばいい。そう言われた気がした。


自分ってヘンテコだと思っていたけれど、世の中にはもっとヘンテコな人がいることを教えてくれた。自分とは違う価値観に触れて、そういう考え方もできるんだ、と少し心が軽くなる。自分の価値観を見返すきっかけにもなる。

だから本は私の生活に無くてはならないもの。

本が好きで良かった。


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