こんにちは！
みなさん一度は耳にしたことがある「骨盤矯正」についての疑問
について書いてみました。
出産したけど骨盤矯正ってした方がいいの？
骨盤矯正したら痩せるの？など
日頃みなさんが疑問に思っているものを科学的根拠に基づいてお話しします。

これから出産を控えている方、出産して間もない方、出産して何年も経つけど身体の不調がある方、そんな方々にお届けできればと思います♪

Q.骨盤矯正は産後の身体の回復に必要なの？
A.NO！産後1ヶ月は安静が大事！

出産後は子宮や骨盤内に様々なリスクがあります。
私の友人の産婦人科医ともよく話しますが、
出産後は胎盤がしっかりと残らず排出されたかどうか？
大量出血する可能性はないか？
といったことを慎重に見極めます。

そのリスクを考えずに骨盤矯正を受けることは
逆に痛みや不安定感を誘発する原因にまでなります。
産後1ヶ月で骨盤の状態は元に戻りますので、
まずは安静にすることが大事になります。

では産後1ヶ月以上経った場合はした方がいいの？ということになりますが…
そもそも骨盤の歪みは目で見てわかるほどではありません。
実は骨盤の歪みというものに判断基準がないので、相談する人によっていうことが異なるのがほとんどです。

「骨盤が歪んでいるので、矯正した方が良いです！」そう言われると何となくしないといけないのかなと思いますよね？
これはほぼ間違いなくセールストークです！
骨盤矯正すれば問題が全て解決されるといった誤った認識がこういった状況を招いています。

そもそも骨盤が歪むということはどういう状態で、どうなっていたら歪んでいるのか？をしっかりと答えることができる人は判断基準が明確にないため、現状いないと思います。
もしあるとしたら教えて欲しいくらいですが…

骨盤の動きは、骨盤の前の恥骨結合と骨盤の後ろ側で仙骨の左右にある
仙腸関節において起こります。

正常な骨盤の関節の動きは1~2mm、1~2°程度と論文でも言われています。
この1~2mm、1~2°程度の動きに骨盤矯正が必要か？
答えはNO！ですね。

Q.産後3ヶ月以内に骨盤矯正しないと元に戻らない？
A.骨盤矯正より、身体のケアをしてあげてください。

これも巷でよく言われているのですが…
元に戻らないという科学的根拠はありません。
上の質問にも記載しましたが骨盤の動きはほんのわずかしか動きません。

本当に矯正が必要なのかについて考えるとよくわかります。
矯正したいと思う人のほとんどは「痛み」や「不安定感」、「産後痩せられないかもという不安」があって骨盤矯正しなきゃ！と思う人が多いと思います。

「痛み」の原因は恥骨部の痛み、会陰部の傷の痛み、骨盤や腰の痛みなどが多いですが原因はそれぞれ異なり骨盤を矯正したからといって治るものではありません。

「不安定感」についても同様、骨盤周りの筋肉が弱っている、腹部のインナーマッスルが弱っている、下肢の筋力が弱っているなど様々な原因があります。
矯正したからといって、筋力が強くなる訳ではないので必要ないことがわかります。

「痩せないかもしれない」というのも根拠がありません。
基本的に産後の体重の増加の原因は「むくみ」や「皮下脂肪の増加」によります。
産後に骨盤が広がるのは、出産前後の数週間だけで1ヶ月もすれば元に戻ります。元に戻る過程があるのに、それを無視して骨盤矯正をしたからといって痩せる訳ではありません。
むくみと皮下脂肪に対してアプローチをしてあげた方がよっぽど効果的に痩せることができるのです。

「痛み」、「不安定感」、「痩せたい」それぞれの状態に合わせて原因を特定し、解決していくことが大事なプロセスです。
骨盤矯正より状態に合わせた身体のケアをしてあげてください。
何ヶ月経っても何年たっても手遅れではありません。
ご自身の身体に向き合うことが将来の自分の健康へとつながります。

Q.足を組むと骨盤は歪むの？
A.足を組んでも歪むことはありません。背骨の歪み予防には時々足を組み替えたほうがよい。

よく聞く質問ですね！
何度も言いますが、骨盤の動きはごくわずかにしか動きません。
この動きは足を組んだ時だけでなく、歩くときも立つとき、
身体を動かせば必ず動きます。

つまり骨盤は日常的に動いているので、
足を組んだからといって歪むことはありません。

足を組むことは何が問題か？というと一方向だけに組み続けると、
背骨の並びがカーブを描くように歪んでしまうということになります。
背骨の並びが崩れることで身体の不調を及ぼします。

このことを踏まえて、足を組むことは問題ありませんが背骨の歪みを作らないように左右を頻繁に組み替えるようにした方が良いということです。

Q.骨盤矯正したら痩せるって本当？
A.骨盤矯正では基本的に痩せません

こんなことを言ったら「私は痩せました！」なんて方も出てきそうですが…
それは矯正したから痩せた訳ではありません。
骨盤の動きはわずかともお伝えしましたし、骨格が変わるわけでも皮下脂肪が減るわけでもないからです。

経験豊富な先生はもしかしたら血流が良くなるような施術をして、むくみを改善したから痩せたのではないかと思います。

産後には腹部のインナーマッスルが弱り、たるんだ状態になります。
特に骨盤底筋群は赤ちゃんを出産する際に損傷を受けます。
骨盤底筋群は内臓の重みを支える機能があり、働かなくなると内臓が下に落ち込んで正常な機能を果たせなくなります。
この影響で代謝や血流の低下を招き、むくみや皮下脂肪の増加につながってしまうのです。

骨盤矯正ではなく、腹部のインナーマッスルの機能を高めてむくみや皮下脂肪を減らすアプローチをしてあげることが痩せるポイントです。

「産後の骨盤矯正」というフレーズに騙されず、正しい知識・技術を持った先生に施術を受けることをおすすめします。

最後までお読みいただきありがとうございました！(^ ^)
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