沢 健介

公認会計士。経営企画兼なんでも屋。読書は著者との対話。リンクはお役に立てるならご自由に…

沢 健介

公認会計士。経営企画兼なんでも屋。読書は著者との対話。リンクはお役に立てるならご自由にどうぞ。個人の見解に基づくものです。所属ないし関係する組織、団体の意見ではなく、正確性、確実性を保証するものでもありません。

最近の記事

転落の歴史に何を見るか(齋藤健)

【なぜこの本】著者で本を選ぶことはありませんか。 私の興味関心テーマの一つに「子ども達」があります。 以前、子どもに関して注目していたある社会論点がありました。 その社会論点の解決に尽力したのが本書の著者で現職国会議員の齋藤健氏。 彼に興味を持ち、当時手に取ったのが本書。 読後に本書を執筆したのが43歳の官僚時代だったことに驚いたことをよく憶えています。 また、本屋で表紙やふと目についた本を選ぶことはありませんか。 本屋でのこういった本との偶然の出会いは楽しかったり、新た

    • 読書嫌いのための図書室案内(青谷真未)

      なぜこの本新年度も10日ほどが過ぎ、桜は満開から葉桜へと移る時季となりました。 徐々に新生活へ浸っていく時期とも重なるかもしれません。 新生活の慌ただしさに心のゆとりが削られている方もいるでしょう。 そんなとき、気楽に読める本はいかがでしょうか。 本書はタイトルの通り、読書嫌いの主人公が様々な人々との関わりを通じて本に親しんでいく青春ミステリー小説。 舞台はある高校の一学期序盤、ちょうど今の時季。 主人公が2年生を迎えたばかりのところから始まります。 皆さんも新しい環境下

      • ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか?(ダニエル・カーネマン)

        どんな本「エイモス・トヴェルスキーを偲んで」 本書のハヤカワ文庫版を開くと、この献辞があります。 著者はダニエル・カーネマン。プロスペクト理論や認知バイアスで著名な心理学者であり、2002年にはノーベル経済学賞を受賞しています。 対象研究は「特に不確実性下での人間の判断と意思決定に関して、心理学研究からの洞察を経済科学に統合したこと」でした。 経済学者以外で経済学賞を受賞することは珍しく、それだけ影響ある業績であったと言えるでしょう。 (ちなみに、ノーベル経済学賞の経済学者

        • 実力も運のうち 能力主義は正義か?(マイケル・サンデル)

          なぜこの本初春の3月は微かな花の香りが漂い、四季の一巡を感じられる月。 そして入学、卒業、就職、転職、異動等で期待と不安が入り混じる時期でもあります。 受験の結果が出揃い、4月からの新天地が決まる人もいるでしょう。 不本意な進路、希望した進路と異なる進路を取る人もいるはずです。 一喜一憂はあれど、3月の結果という断面のみならず、長期的かつ広範な視点を持つことが精神衛生上も良いように思います。 受験に人々が力を尽くすのはなぜでしょうか。 良い学校・大学に行くことで人生が決ま

        転落の歴史に何を見るか(齋藤健)

          「日経平均10万円」時代が来る!(藤野英人)

          なぜこの本読書は著者との対話。 多忙だったり知己のない著者でも読書をすれば、話を聞くことができます。 読書に加えて、自分で調べ、考えれば、対話することさえできます。 読書の醍醐味の一つではないでしょうか。 著書が面白い方はお話も面白いし、逆にお話が面白い方は著書も面白い。 藤野英人さんは勉強熱心かつユーモア豊富で話が非常に面白い方です。 そんな藤野さんが不思議な題の本を著されたので早速読んでみました。 どんな本投資に関しては有象無象の本が存在しますが、本書は題こそ怪しいも

          「日経平均10万円」時代が来る!(藤野英人)

          イノベーション・オブ・ライフ(クレイトン・M・クリステンセン)

          なぜ、この本勝手に書評始める、と高らかに言っておきながら、あっという間に4週間が経ってしまいました。 改めて自分の意志と遂行力の弱さ、容量の小ささがもどかしくなります。 しかし、自らを成長させるべく始めたnoteです。 諦めずにゆるり再開します。 2023年から2024年始めにかけ、能登の震災のみならず、人の死の報に触れることが多く、気分が落ち込みました。 亡くなられた人の中に経済評論家の山崎元さんがいます。 かつての山崎さんの主義・主張への同感や共感はさておき、癌に罹患

          イノベーション・オブ・ライフ(クレイトン・M・クリステンセン)

          かくかくしかじか(東村アキコ)

          はじめに元日に北陸を直撃した大地震で被災された皆さまにお見舞い申し上げると共に、安全と復興を願っております。私もささやかですが、ご支援させていただきます。 なぜ、この本新年、そして最初のnoteでご紹介したいと思っていたのが東村アキコの「かくかくしかじか」 最初から漫画?と思われる方がいらっしゃるとは思いますが、仮に活字の小説であったとしても、きっと私は良い本と評価します。 漫画なのは作者が漫画家で絵がテーマだから。 純粋にノンフィクションとして素晴らしい物語だと思います

          かくかくしかじか(東村アキコ)

          勝手に書評、始めます

          自己紹介はじめましての方も、お久しぶりの方も、こんにちは。 公認会計士の沢です。 監査法人の国際事業部でキャリアをスタートし、2012年に独立・転職してからは一貫して経営企画のお仕事をしています。 様々な方との出会いに恵まれ、様々な学びをさせていただき、幸せな仕事生活をおくっています。 私の読書人生元々子どもの頃から読書の好きな人間でした。 母が持っていたシャーロックホームズの全集(30冊ぐらいあった)に始まり、小学生の時は地元の図書館に通い詰めました。 中高時代に他の遊び

          勝手に書評、始めます