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あなたの足元に。はるか地下を静かに掘り進める巨大シールドマシンとは

突然ですが私は密かに極度のシールドマシン好きでして、いかにかっこいいかを人に熱弁してうざがられたこともあるのですが、先日とうとう実物にお目にかかることができました…!

いつもの記事とは全く毛色の違う内容ですが(理由は最下部にあります)、シールドマシンファン仲間が1人でも増えたらいいなというマニアックなミーハー心と、そして人知れず汗を流しながら日々格闘されているエンジニアの方々への果てしないリスペクトを込めて記事にしてみました。

※なんと9月20日の公式マガジン「今日の注目記事」に選んでいただきました…!note編集部の皆様、ありがとうございます!!


念願のシールドマシンを直に拝見できる幸運が降ってきた


先日、長年の憧れの存在だったシールドマシンの勇姿を、遂に直接拝見することができました。

「シールドマシンとはなんぞや」という方は、こちらをどうぞ。今回伺った現場とは関係ありませんが、こんな巨大な機械でガリガリと地中を掘り進めてトンネルを作るのです。


土木と全く関係のない私がなぜこんな恩恵にあやかることができたのかというと、キリストダンナこと澤円鹿島建設さんの顧問をしている関係で、ありがたく降ってきたお話でした。

彼が鹿島の方とトンネル工事の話をしている中で、

「うちのカミさんが実はシールドマシンが大好きでして」と話したところ、

「ならばぜひ実物を!」と嬉しすぎるご提案をいただいたのでした。生きててよかった!



自らの墓を掘ることもあるシールドマシン


ある時youtubeで、地中深くを厳かに掘り進むシールドマシンの動画を見てから、すっかり心を奪われた私。


一件一件特注で作られて他では使えないため、時には自分で掘った穴にそのまま埋められる(自らの墓を掘る…)なんてこともあると知り、その悲しい運命に涙したことも。


3度の飯より技術工学が好きな、骨の髄までエンジニアだった父に影響され、エンジニアリングに限りないロマンを感じて震えてしまうタイプの私にとって、シールドマシンは超憧れの存在なのでした。

シールドマシン背面。掘ったそばから側壁を嵌め込んでいく無駄のないシステム。美しい。。


シールドマシンが掘り出す、神殿のような崇高さ溢れるトンネル空間


そんな興奮を通り越して、もはやよくわからない精神状態になっていた私が目撃した実物のシールドマシンは、想像をはるかに超える迫力で、その威容に「ははー」と平れ伏さんばかり。


もちろんシールドマシンの顔にあたる部分は土をガリガリと掘り進めていて拝むことができないので、私たちが見られるのは背面や、側壁をスポスポと嵌めていくための機構や、綿密に組まれた土砂の運搬システムなどのみ。

でも、この地中ツアーに繰り出す前には、座学でシールドマシンの仕組みや工事の工程などをしっかりご教示いただいていたので、

「ああ、これが先ほど動画で観せていただいた部分ですね!」

などと、見えない部分もしっかり理解することができました。


吸い込まれるように遥かに続く巨大なトンネルは、神殿のような厳かさ。なんとも崇高な気持ちになって、キリストダンナとしばし呆然と佇んでいました。


まるで神殿!塵ひとつ落ちてない清潔な現場。



エンジニアリングはやっぱり超胸熱!


驚きだったのは、音や振動がほとんど無く、しかも隅々まで整理整頓されて土埃が全く散っていない超清潔な現場だったこと。

土木の現場ということで、泥まみれになるイメージをしていたのですが、最先端のシールドの現場は全く別物でした。


私は長らく文系畑を歩みながらも時々、求人サイトでエンジニア職をピックアップする仕事をしたり、仲良しのエンジニアさんやキリストダンナから最新の技術情報を教わったり、

エンジニア業界の端っこを常にうろうろしているのですが、こうしてどんどんと技術が改良されて進化をしていく様には本当に胸が熱くなります。


しかもシールドマシン見学後には、会食しながら所長さんはじめエンジニアの皆様からお話を伺ったのですが、理想と誇りを持ってお仕事をされている姿に、キリストダンナと私は感涙でした。



シールドマシンは悪者にされることがあったり、残念ながら最近は少しデリケートな存在になってしまっていることもあるようです。



でもこの現場では、近隣住民の方とも何度も丁寧な対話を重ね、陽当たりを邪魔しないような採光窓をつけたり、音や振動を最低限に抑えるためのルールを徹底したり、

無事故であるのは当然の前提として、あらゆる対策がなされていました。



トンネルができることで、流通がさらにスムーズになって日常生活が便利になったり、私たち自身も移動する時間を短縮できたり。

シールドマシンを使ったトンネル掘削技術が、現代生活に必要不可欠な技術なのは、まぎれもない事実です。



こうして地中深くで、人知れず情熱を注ぎこんで仕事されている方々が、必要以上に萎縮することなく、これからも堂々と胸を張ってお仕事に邁進されてくださることを、願ってやみません。


そして同時に、こんな方々のおかげで日常を便利に過ごさせてもらっていることへの感謝を忘れないようにしたい、そう強く思いました。

往路と復路のトンネルの間の壁は、たった1メートルの厚さ。すごい技術力!!!下に積んであるコンクリート片は側壁。すべてナンバリングされて管理されています。


でもなによりシールドマシンは本当にかっこいい!!!

…ので、みなさんに知って欲しいーー!!!!!!笑



この現場が高速道路として開通した暁には、ありがたく拝みながら走ろうと思います。

(側壁のパーツからトンネルがどっちから掘られたかがわかる見分け方も教えていただきました)


鹿島の皆様、本当にありがとうございました!すっかり御社のファンです笑

こちらのテキストはもともとFacebookへの投稿用に書いていたのですが、あまりにも長くなって、キリストダンナから「noteに載せていい文章量じゃない?」と言われたので、急遽記事にしてみました。いつもと毛色が全く違う内容なのは、そのような理由です。笑 
シールドマシンファンの仲間が1人でも増えたら、私は超幸せです。

トンネルの下部に同時に作られている避難用道路。緊急時には、道路脇から滑り台で迅速に避難できるようになっているそうです。


※なんと9月20日の「今日の注目記事」に選んでいただきました…!note編集部の皆様、ありがとうございます!!


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