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【ローマ交換留学】留学生ウェルカムウィーク・ESN Roma Luiss

みなさんこんにちは。
今回は、ローマ交換留学の最初の週に開催された、留学生向けのウェルカムウィークについてご紹介します。ウェルカムウィークに参加するか迷ったけれど前任者が誰もいなくて誰にも相談できなかった過去の自分に向けて綴ります。


ESNとは

ESN = Erasmus Student Networkとは、欧州最大の学生団体の一つで、主に留学生の受け入れや学生の国際交流を支援しています。国際系サークル?とでも言いましょうか。サークルというには大規模で企業と協力関係にあるなど、かなりよく組織化されていますが…。イタリアには53のセクションがあり、ローマには3つのESNグループが(恐らく大学ごとに)あります。私が通っているルイス大学にはESN Roma Luissが設置されています。

7月頃、ルイス大学を通してESNから『留学生同士が繋がれるチャットグループに入ろう!』みたいなメールが来ました。グループLINEのようなもので、家探しや入国に関する事務手続きについて現地のイタリア人学生が質問に答えてくれたり、大学のウェブサイトやマイページの使い方を教えてくれたりします。特に留学準備期は情報収集に役立ちました。
余談ですが、このグループチャットが行われるテレグラム、日本でよく闇バイトに使われる、所謂「秘匿性の高い通信アプリ」なのです。テレグラムと検索すると関連に「警察 バレる」とか出てきて不穏だし、インストールしただけで何もやましいことは無いのに罪悪感が湧きました。

そんなESNは、新学期9月上旬に、”WELCOME WEEK"と称して様々なイベントを企画・運営してくれます。これらのイベントに参加するには都度参加費を支払うか、45ユーロの全参加チケットを事前に買わなくてはなりません。1ユーロ160円として、7200円。学生にとって決して安くない額ですが、それに見合う価値があるのでしょうか。

イベント一覧

9/7 初日 大学主催の新学期オリエンテーション(昼)→ESN主催のパーティー(19:00~深夜)

大学教務課のオリエンテーションのあと、ESN主催のパーティーに参加しました。ドレスコードに合う服を日本から持って来て良かった…!カクテルと軽食が振舞われ、「夕暮れ時に始めるパーティー」という雰囲気も良かったのですが、会場がやたら辺鄙な所にあって公共交通機関で行くのが大変でした。パーティーは深夜まで続き、ヒートアップしたようですが、寮に門限があるのと夜間の一人歩きが治安的に不安だったので、Uberアプリでタクシーを呼んで22時頃早々に帰宅しました。ここで出会った友人らとは今もよく一緒に出掛けたりします。

9/8 2日目 大学主催のアペリティーボ(夕方)→ESN主催のパーティー(深夜)

大学で非EU圏出身の学生の滞在許可証申請オリエンテーションがあり、その後キャンパスで軽食とドリンクが振舞われました。アルコールは無し。疲れたので深夜のパーティーには参加しませんでした。
ちなみに、パーティーの際はESNメンバー数人がセーフガードとしてお酒を飲まずに見守ってくれています。パーティー参加者同士でのトラブル(性暴力事件と急性アルコール中毒)を防ぐための取り組みのようで、「NoはNo、無言もNo、Yes以外はすべてNo」と繰り返し説明され、もしもの時の身の安全のため事前に避妊具が全員に配られました。日本では残念ながら、自衛のために女性が避妊具を持つと「ふしだら」と見なされることがありますが、性的同意の重要性も含め、古い価値観をアップデートしなければなりません。

9/9 3日目 ローマ市内ガイドツアー (16:00~19:00頃)

ESNのメンバーたちが、ローマの主要観光地を案内してくれました。ボルゲーゼ公園からスペイン階段、トレビの泉、パンテオン、ナヴォーナ広場、トッレ・アルジェンティーナ広場など様々な場所を解説付きで歩きます。途中、お店でスナックとドリンクが振舞われました。有名観光地を案内してもらえるので非常に楽しかったです。このときのルートは、以降私が友人にローマを案内する際にもよく参考にしています。

同じグループで街を歩いた友人たちと8ユーロでアペリティーボを楽しんで帰りました。

9/10 4日目 ティヴォリへ日帰り旅行 (9:00~17:00)

今回のWelcome Weekのハイライト。ローマから専用大型バスに乗り、一時間ほどかけてティボリという世界遺産の街へ観光しに行きます。このティボリ、個人で電車で行こうとすると絶妙に面倒な場所に位置するので、ローマ市内との往復専用バスの存在が非常にありがたいです。お昼は簡易的なピザとサンドイッチがESNから配られました。500mlの水のペットボトルも配られたのがありがたい。

ティボリのパノラマスポット

世界遺産ヴィッラ・デステ(エステ家別荘)
ヴィッラ・デステは16世紀の枢機卿の別荘。入口から屋敷に入ると、美しい内装の部屋の中に石像やフレスコ画が展示され、バルコニーから庭に出ると大小さまざまな噴水が木々の間でキラキラと輝いています。本当に素敵でした。

回廊っていいよね
楕円の噴水
百の噴水
ネットゥーノの噴水

ヴィッラ・デステを出た後は自由時間です。ティヴォリのもう一つの世界遺産、ヴィッラ・アドリアーナ(古代ローマ皇帝ハドリアヌス帝の別荘地)は中心地から離れており、日曜はバスが無いので断念。代わりにヴィッラ・グレゴリアーナ(グレゴリウス教皇の別荘)に行きました。別荘というより自然公園のような感じで、滝や人工洞窟に囲まれた森の頂上に神殿がたたずむ独特の景観が印象的です。

滝のすぐそばまで行けます
用途が気になる穴
円形のシビッラ神殿のそばにはレストランがあります

夕方に街の中心地のガイドツアーがあり、そのあと最初のパノラマスポットで皆でスプリッツを一杯飲んで、帰りのバスに乗りました。

9月11日 5日目 バディ・ナイト!(19:00~22:00くらい?)

留学生と現地の学生を繋ぐバディ制度をより強固にするためのイベントです。バディがいてもいなくても楽しめるらしいのですが、私はこの日滞在許可証の申請と初めての授業で疲れ切ってしまったのでパスしました。ちなみにバディは日本にいる間にオンラインで申請してマッチングできます。私のバディはイタリアの歴史や文化に詳しい方で、私が高校世界史ガチ勢だったこともあり、話すたびに歴史の話題でめちゃめちゃ盛り上がります。

9月12日 6日目 定番ローマディナー→クラブでパーティー(20:00~3:00)

大学から大型専用バスでローマ郊外のレストランへ行き、典型的なローマ風料理のプレートと白ワインを楽しむ会です。そのうち白ワインのコールが始まり、料理そっちのけで普通の飲み会になりました。本当のイタリア料理を楽しみたいなら恐らくローマ中心地のレストランに行った方が効率が良いでしょう。この企画はあくまで大学生らしい雰囲気と人との出会いを楽しむことが主なようです。

ラザニアとカルボナーラとアマトリチャーナ。デザートのティラミスと白ワインもついてきます。

23時を過ぎたころ、来た時と同じ大型バスでローマ市内のナイトクラブへ移動しました。普段はクラブとは縁遠い生活を送っていますが、まあ折角の留学だし一度くらいは経験しておこう、と思って私も行きました。寮の門限(24時)はとっくに過ぎて家に入れなくなったので、この日は友人の家に泊まらせてもらいました。

9月13日 7日目 ムービーナイト(19:00~21:00?)

大学の講堂で映画を見る会のようです。私はあまり興味が無かったので行きませんでした(代わりに、初日のパーティーで会った友人とアペリティーボを楽しみました)。

9月14日 8日目 スポーツデイ&カラオケパーティー(夕方~深夜)

公園かキャンパスで運動を楽しむ健全なイベント。私は授業があったので参加できませんでした。また、カラオケパーティーも、私が好きなカラオケとは違うよなぁ…と思って参加を見送りました。

9月15日 9日目 閉幕パーティー(~深夜)

パーティーが深夜以降になると寮の門限を気にしなければならず(門限を過ぎるとゲートが開かなくなる)色々面倒なのと、授業初週が終わって疲れたので参加しませんでした。逆に、毎日毎日明け方までパーティーをしてよく疲れないな、と尊敬してしまいます。

振り返ってみると、後半のイベントにあまり参加していないですね。授業が始まった、ということもありますが、welcome week前半のうちに気の合う友人に出会え、「ボッチ回避しなければ…!」という強迫観念から解放されたことが最大の要因かと。ローマ市内ツアーや人生初のクラブ、ティヴォリ遠足など、様々な経験ができたのはwelcome weekのおかげなので、参加して良かったなと思います。一方で、興味のあるイベントだけ都度参加費を払って出席している人もいましたし(ただしティヴォリ旅行などは含まれない)、welcome weekが終わった後も授業を通して人と仲良くなることができるので、無理をしてまで参加する必要はありません。

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