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一箱古本市に出店したお話

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無店舗型/インディーズ/趣味/生き方/模索したり/しなかったりする/本屋さん 『さや書店』始めました。 こどもの頃から本が好きで、学生時代に一番長居してしまう、落ち着ける場所は… もっと読む
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【3人目のさや】

【3人目のさや】

3人目は、私が小学校高学年くらいの頃に出会ったクラスメイトだ。

彼女は絵が上手かった。当時流行っていたマンガのキャラクターをサラサラと描く姿がかっこよく、彼女の眼差しも好きだった。それは今思えば、私の憧れる大人、あるいは芸術家の目だ。その人だけが没頭できる世界を持ち、どこか遠くを見つめる夢うつつな面と、現実的で鋭く硬質な面も忘れずに併せ持つ、美しい目だ。

中学生の頃、授業中に手紙を書いて、人づ

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1.【第5回西千葉一箱古本市に出店します】

1.【第5回西千葉一箱古本市に出店します】

買うだけだった本を、売ってみる。

ちょっと視点が変わるだけで、

今まで見ていたものの捉え方がガラッと変わる。

出店応募の際に
3秒で決めた屋号は、『さや書店』。

屋号一つとっても、発見がある。

それが面白い。

楽しい。

興味深い。

▼第5回西千葉一箱古本市
https://www.facebook.com/kamebooks/photos/gm.293448684632209/16

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2.【初めての出店】

2.【初めての出店】

「西千葉一箱古本市(※1)」に出店者として応募する時、

私はとても焦っていた。

速く、分かりやすく、簡潔に、書こう。

店名はパッと見で分かりやすく、

ゴロも良く、呼びやすい名前が良いだろう。

なぜ出店したいのか?理由は?

様々な思いが一気に駆け巡った。

最初は、「夏葉社」という出版社のト―クイベント(※2)に行くだけのつもりだった。半年間の間に買った本(※3)の出版社がたまたま同じで

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3.【3秒で決めた屋号】

3.【3秒で決めた屋号】

なぜ一箱古本市(※1)
出店応募の際に焦っていたのか?

先着6店舗、抽選6店舗で、出店が決定される為だ。先着に間に合わなければ、出店できない確率が一気に高まる。どれ位の競争倍率か定かではないが、応募開始の当日に、先着が埋まるかもしれない。開始日は平日で、仕事の日(出勤日)だった為、「応募開始時間の午前10時には間に合わないなぁ」と思ったことを覚えている。

出店を決意したのは、応募開始日の夜。も

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4.【さや書店の由来とは?】

4.【さや書店の由来とは?】

【さや】は、3人の少女の名前から取った。

1人はアクションホラーアニメ
「BLOOD THE LAST BAMPIRE」の主人公、小夜(さや)だ。

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1966年ヴェトナム戦争のさなか、日本の横田米軍基地内のアメリカン・スクールに、ひとりの日本人少女・小夜が転校してきた。彼女の正体は、闇に生き暗躍するヴァンパイア・キラーであった。
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5.【2人目のさや】

5.【2人目のさや】

2人目は、「空色勾玉」という物語の主人公、
狭也(さや)だ。

この本は12才の時に初めて読み、その後何度も読み返した大切な物語だ。

何がそんなに惹き付けたのだろうか。

その一つとして、装丁が挙げられる。表紙の有機的で不思議な、勾玉の絵(※1)。それから目次、章立て、ページ表記の数字。全てが凝った作りで美しく、ページをめくる度にワクワクするのだ。また、各章の始めにはその章を連想させる和歌が挿入

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