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育児徒然| 謎のもしもし

育児が始まると、「育児界」を覆っている、卵膜みたいなものにぶつかる事が多い。別に強靭な壁でもないし、外から中の様子は見えるんだけど、実際当たってみると、一応跳ね返される、みたいな感じ。

その卵膜みたいな壁の一つに、「育児界の専門用語」がある。

 

「育児界の専門用語」は、育児していると、当然みんなが日常的に使う単語。頻出単語なので、言いやすいように縮められていたり、子供に分かりやすい言い方に変えられている単語。これが、育児初心者には結構難しい。

 

先日小児科に、子供の予防接種を受けにいった。

2回目だったので、要領を得ているとばかりに、処置室で子供を抑え込み始めたら、先生に

「はい、じゃぁね、もしもし先にしましょう」

と言われた。

 

え、注射じゃないの??

 

続いて看護師さんも

「はい、もしもしですよーーー」

 

え、何したらいいん?

 

これがもしクイズで、回答までに30秒ほど頂ければ、あたしも正解が導き出せたかもしれない。でも、頭の中が注射と抑え込みでいっぱいの状態で、2秒で正解に泳ぎ着くことは出来なかった。

 

念のため、説明しておくと、「もしもし」とは、聴診のことだ。聴診器で胸の音を聞いてくれる、例のアレだ。

とりあえず、ぼーっとしていたあたしの代わりに、看護師さんが服のボタンをはずしてくれて、やっと気づいた。

 

患者は0歳児なので、いくら聴診を分かりやすい単語に変えたところで、理解はしていないと思う。そうなると、親向けに話してくれてもいいような気もする。

 

違う。きっと、もうこの考えが、育児界の卵膜に跳ね返されちゃう、ゆえんなんやな。

知らんけど。

 

今日もまた一つ、忘れっぽい頭で学んだ。

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