経営ゼミnote

思いがあっても、経営には思考の武器が必要だ。

山田小百合(@salily1214)です。あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

新年になると、新しい目標をたてたり、挑戦したい気持ちが湧いてきますよね。個人的には1ヶ月ほど前に30歳になって、そういう意味でも心機一転な気持ちになっています。前に書いたように、30歳のタイミングで、次のことを考えないといけないなあと、あてのない焦りを持ちながら、2018年は過ごしていました。

この中でもすこしご紹介したように、2018年の後半は、マザーハウス副社長の山崎大祐さんが主催する「熱い情熱と冷静な思考経営ゼミ」の1期メンバーとして参加させていただいていました。

今回は、2期の募集が始まったよ!ということで、明日説明会(1日目)なのですが、説明会は25日にも開催されますし、参加できないよという方に向けて、1期での体験を書いてみたいと思います。

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マザーハウスというブランド

そもそもマザーハウスってなあに?という方に向けて少しだけ書きます。

マザーハウスといえば、アジア最貧国と言われているバングラデシュから、世界に通用するバッグブランドを立ち上げた、日本におけるソーシャルビジネスの草分け的存在。

そしてマザーハウスのストーリーやそのブランドにとってなくてはならない存在である代表の山口絵理子さんは、情熱大陸にもご出演されていたし、数年前にはカンブリア宮殿にもご出演されています。

著書『裸でも生きる』シリーズは、多くの若者を勇気づけた名著ではないでしょうか。(現時点で3+1冊出版。下記が最初の書籍のはず)
ソーシャルビジネスを志す若者のバイブルのような本だったと思います。私ももちろん全部読んだ。

マザーハウスについて詳しくはこのnoteもどうぞ。

約10年前、私が大学生の頃、ソーシャルビジネス、社会起業ブームと言われていました。

当時、それぞれの持つ課題意識は様々あれど、発展途上国支援への関心がある大学生のほとんどは、マザーハウスのインターンやアルバイトを経験したと行っても過言ではないと思います。

実際にマザーハウス出身者でソーシャル有無問わず、社会で活躍されている方も多いですよね。

時が経ち、現在マザーハウスはバッグにとどまらない素敵なハイブランドとなり、ビジネスとしての成長も感じられる。

というのはよく知られている話かもれませんが‥

実はマザーハウスは山口さんと二人三脚でひっぱってきた、副社長の山崎さんの存在が欠かせない。まさに右腕的存在です。

「バングラデシュでバッグを作って売るなんて無理だよ」という、当時からすると誰もが無理すぎると思った難題。

これには山口さんの情熱や諦めない姿勢があって実現していることはもちろんのこと、創業期からマザーハウスをずっと支えているのが山崎さんです。

しかし山崎さんがメディアに出ることはあまりありません。

たまに出る記事を読むと、ソーシャルビジネスはもちろん、小売、ブランド、経営‥と、山崎さんが語れる幅の広さは、コメントにしろ、ときおりビジネス系の記事で見られる内容にしろ、地に足ついた実践に加え、そこから構造化された知がたくさん垣間見られました。

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経営ゼミで何をしたのか

そんな山崎さんが、なんと直接経営について学ぶ機会を提供してくださるというじゃないですか!迷わず申込みました。

そんなわけで、先に書いたとおり、昨年の終わり頃はこの経営ゼミの1期メンバーとして、選考を通過して参加させていただいておりました。

内容は山崎さんから具体的な経営のケースをご紹介いただきながら、フェーズや状況ごとに考えるべき、事業設計のあり方、ファイナンスの考え方、外への発信のあり方‥と、具体と抽象を行き来した、経営の考え方、ナレッジをたくさん教えていただきます。

そのインプットを共通言語にしながら、時折宿題があったりワークがあったりして、自分たちの事業の場合に落とし込んでいく時間があります。

初回は人生の浮き沈みやモチベーションの波を可視化する人生曲線を書いて、自分の思いを可視化し、思いのストーリーの語りを実践的に考えていく時間。

その次は「プロダクト」について。売るモノやサービスの考え方、プライシングについて学びます。そして当然ながらビジョンやミッションがこの「売り物」とどう絡んでくるのかについても、ケースを交えて教わり、考える時間。

そしてお客様やビジネスモデルについて、組織の成長モデルについて‥と、インプット&アウトプットをしたあと、最終日はそれらを踏まえて、全員プレゼン&フィードバック大会をして終了という感じ。全5回でした。(2期はほぼ倍の9回になってるからめちゃくちゃ充実してますよ。講義詳細については説明会にきてくださいね!)

結局何がよかったのか

最後いろんな人が言っていたけれど、容赦なくロジカルに考える時間を提供されるのですが、思いから始まったものをいかに、熱量を下げずに現実的な絵にしていくのか、を追求できたことに尽きると思います。

そしてそういう純粋に学んで実践させてもらい、かつ寄り添ってもらえる機会って本当に数少ない。

社会課題起点の事業アイデアを持つ人は、その思いに共感していただく機会は多いのですが、そこから事業アイデアまで一緒にやりたいと思ってもらえることはなかなか難しい。

なぜなら社会課題と事業の結びつきを紐解いて理解できる人が少ないからです。

そしてなぜ紐解けないかといったら、その考え方の枠組がまだまだ足りないからだと思います。

ここはまだ私もうまく言語化できていませんが、企業で活躍される方がソーシャルセクターにプロボノで関わるときに、なぜかうまく活躍できないと悩まれる事例にも関連しているように思います。

そして、世の中でよく理解されている社会課題であれば、共感して一緒に考えてくださったり手を貸してくださることもあるかもしれませんが「そんなニッチなところに着目してるの!?」というものや、「これからもっと認知されるべきだけどまだまだ認知度低い」というものは、集合知を作りにくい。

だからこそ、基礎となる知は自分たちの助けになってくれますし、ここにはその土台となる知があったように思います。

そしてこのゼミはすでに世にある経営理論を単に教えてもらうわけではなく、世の中にある知見を、ソーシャルな、もしくは思いから始めた事業にどう当てはめるとよいのか…それらを噛み砕き構造化したのが、山崎さんの講義だなあと、今振り返って感じます。

この資料をみていただければわかるように、NPOもいれば、創業前の人もいれば、大学生もいれば、第2創業期としてヒントを得たい人もいます。

これだけ多様なメンバーが参加していたことを見ても、この「冷静な思考」のための武器を求めている人は多くいたのだなと思わされました。

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さいごに

ここまで長々と読んでくださりありがとうございました。いかがでしょうか。

こういう事業ってやってみて気づくんです。

思いは色んな人が共感してくれる、語る機会もそれなりにいただけたりする。

でも、実際の事業の現実はどうか‥といえば、なかなか難しい局面にあることもよくあります。

強い思いは、人に「難しいよ、無理だよ、なめてるの?」と言われたり、現実的な大きな壁にあれこれに直面していくうちに、それと戦う武器を持ち合わせないまま、思いの灯火が小さくなる。

だからこそ、この揺るがない思考の武器が必要になるのだと思います。

そして、このゼミは簡単に書けば、「起業塾」に近いのかもしれません。

でも、「ゼミ」というだけあって、単なる起業塾ではありません。

確かな理論的な知がありながらも、社会課題は刻一刻と変化していく。

だからこそ、山崎さんが提供してくれる知をベースに、これから続いていくゼミのメンバーとともに集合知を作っていく必要があるのだろうと思います。

今回はそういうコミュニティへのメンバー募集でもあるように思います。

下記は山崎さんの、ゼミに対する思いです。

「Warm Heart, Cool Head(熱い情熱と冷静な思考)」
思いをビジネスにしていくために、一番大切なことです。

マザーハウスを立ち上げて12年間。
思いと現実の葛藤に苦しみながら、前に進み続けてきました。
そして、その過程でたくさんの学びをもらってきました。

同じような苦しみを持っている起業家・経営者がいる。
そんな方々に自分の経験と思考のお裾分けができたらと考えて、
このゼミを開催するに至りました。

このゼミでは、経営者自ら思いを高める方法や、
思いをベースにしたモノ・サービスの売り方、
思いを共有し、伝播させる組織の作り方まで
私が持っているものは全て伝えきりたいと思っています。

一方で、ゼミを作っていくのは、参加者のみなさんです。
少人数インタラクティブな進め方で、自らやビジネスを
高め合う機会にするような会をつくりたいと考えています。

「熱い情熱と冷静な思考」を高め、
思いと事業が高いレベルで両立されたものを目指している、
そんな若手経営者・起業家の参加を心から楽しみにしています。

きっと、ゼミ最終日には、自分の事業のあり方、見え方が変わってきている自分にびっくりすると思う。

もしかしたらソーシャルセクターにボランティアやプロボノで関わるみなさんにもいい機会になるのかもしれません。

あなたの思いの火が小さく消えかける前に、ぜひこの機会に2期にぜひ参加してみてくださいね!


■説明会へどうぞ!
明日1月10日(木)と、25日(金)です。

■ゼミ詳細はこちらから!

■ゼミにはエントリー(選考あり)が必要です!

それではまた!


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