読書日記(2023.10.18) 社公民路線
『日本共産党-「革命」を夢見た100年』 中北 浩爾 中公新書
P.284に社公合意のことが書いてあった。
共産党も含んだ野党共闘ということが、ここ何年か言われているが、この野党共闘には歴史があって、政党は違えど、同じ形式によって何度も反復して現れる、「共産党との連立の可能性と不可能性」が、この本には、詳しく書いてあった。
私は立憲民主党、社民党、共産党による野党共闘というのは、ポイント・オブ・ノーリターンである。
政権交代した場合に共産党を連立政権に入れるのかという問題一点に、社民・立憲民主が消滅するか、共産党が消滅するか、という根本的な地殻変動の可能性があると思う。
その歴史的な経緯と考察が、この本にはコンパクトにまとめられていて、いい本だなと思った。
私は日本共産党を支持する気は全くないが、左翼が日本共産党に対して抱きがちな、うっすらとした期待というものの根拠のなさを、あばき立てることは、反共ビジネス保守のポジショントークをあばき立てるのと同様に、大切なことだと思う。
どっちもどっちのDD論じゃないかと思われるかもしれないが、政治活動の主な目的は、組織化した政治活動の意図を、まずは有権者がその都度、しっかりあばき立てることにあると思う。
(おわり)
お志有難うございます。