スクリーンショット_2017-12-05_9.59.50

匂いの記憶

真夜中に猫の喧嘩が聞こえて飛び起きる。
うちの半地下の作業場の窓際でうちの猫がしっぽを膨れあがられてせ鳴いている。どうやら窓の外に猫がいるらしい。

どんな猫か見たく窓から覗き込むと、うちの子そっくりな猫がこちらを僕を見上げる。顔がそっくり、鼻の上に伸びる白い毛の割合もそっくり。兄弟?
暗がりに目をこらすとうちの子より、一回り大きい。寒いから毛をモフモフにしたのか。

我が家の周りは野良猫がいっぱいいて、うちの子も息子が生まれたてを拾ってきた野良の家系。遠い親戚か、近い兄弟か、この家の周りには沢山の猫が脈々とハイブリットで暮らしている。

猫は不思議な生き物で匂いで色々判断しているようで、前から飼っていた黒猫二匹の兄妹は一度風呂に入れるとお互いの関係性がリセットされて、しばらくすると思い出したりしてる。私のもの!とスリスリいろんなものに匂いをつけて匂いの記憶をつないでいる。不思議な生き物だなぁと毎日眺めている。

生まれてすぐに拾われてきたこの子は、自分を猫だと思ってない節があり、布団に入って顔だして寝るし、めちゃくちゃ話しかけてくる。飯もらってないとバレバレの嘘もつくし、子供のように遊ぼうとちょっかい出してくる。

窓の外に自分そっくりの一回り大きい猫を見て、何を思ったんだろう。
匂いが違うから関係ないのか。想像すると少し面白い。

匂いの記憶と似たものは僕ら人間でも色々あるだろうなと考えつつ、仕事へと向かう。

いただいたお金は子どもに本でも買おうかと思ってます。