みなさんのおかげです。

少し前、いくつか取材をしてもらう機会があり、過去を振りかえりながら話す機会があった。取材では聞きたいことを事前に伝えられるケースもあるが回答は何も考えずにいく。特に過去のこととなると思い出すだけで時間がかかる。飲み屋の延長線上での会話に近いラフさで回答させてもらっている。

今、こんな自分にいろんなチャンスがあるのは、僕が努力し続けてきたってことでは全然なくて、出会ってきた人がよかった。その人たちがチャンスをくれた。そう確信している。

まず母校は同級生が代返してくれたおかげでほとんどの単位をとっている。テストでも、この辺りだけやっとけば大丈夫!とアドバイスをくれて、見事に的中していたり、就職活動にいたっては、面倒くさがってやらない僕を見かねて代わりにエントリーしてもらった会社に入社することができた。条件は変なテスト(SPI?)がないこと?回りくどいことなしに面会で何度か会って採用してもらった。拾ってもらったに近い。

会社ではデジタルの部署に配属されて、そこでアイデアを作りまくった。WEBディレクターの肩書きだったので、他の様々な業務も先輩たちが丁寧に厳しく豪快に教えてくれた。なんてったってまず敬語ができないってことに驚かれたレベル。当時はほとんどデジタル広告の仕事をしていた。未だにこの会社でお世話になった先輩や同期たちを心から尊敬している。

「もっと凄いものが作りたい」という理由で京都の会社に転職。とても優れたエンジニアがいっぱいいて、思いついてしまった無謀なものを「無理です」ではなく「どうやったら実現できるか」と考えてくれる。代表はポジティブで前のめり。いろんな挑戦を恐れずしかけ、世界の素晴らしい表現を見て、「すごい」ではなく「悔しい」と同じ感情を抱いていたときにここに入ってよかったと思ったのを覚えている。

そこで働いている時に「カルチャーホテルを作りたいのでお会いできませんか?」とTwitterでDMをくれた方がいた。この出会いも大きい。デジタルでものづくりをしていた人間にホテルを作ろうという相談に胸が高鳴った。あの人とやりたい!と仲間を集めてチームができて、工事が進み出来上がった時には感動というかどう表現していいかわからない感情で満たされた。

独立するわ、という子供もいるのに二人目もいるのに無謀なことをいう27歳を何も否定せず応援してくれた妻や、6年一緒に働いた仲間二人。新人丸出しの小さい会社に色々と相談をしてくれたクライアント。みんな良い人だった。

出会う人、それぞれが次の一歩のアドバイスをくれて、なんだかずっと「なるほどな」と勉強しながら今日まで来てるのだなと思った。取材を受けながら自分のことではなく、そばにいてくれた人たちのことをよく話している。

そう思い返すと、今僕がここに至る道には、いろんな人がトンっと背中を押してくれた促進力でここにいれている。あのマリオカートのブーストするやつみたいな(例えが急に稚拙!!)

と同時に僕も誰かにとって背中を押す人でありたいと切に願う。
凄いキャリアですね、とか、色々実現していて凄いですね、と言われるが、
凄いのはそばにいてくれたみんなだなと思いながら取材を終えたのでした。

本当、ありがとうございます。頑張ります。

いただいたお金は子どもに本でも買おうかと思ってます。