[再掲]空は本当に青いのか。

朝、布団から出るのもはばかれるほど寒波が押し寄せている。
先週まで息子を幼稚園バスに送り届けるミッションがあり、
毎朝8時に起きて準備をしてと嫁と手分けして朝を切り抜けていた。

バス乗り場までの少しの距離を息子と手をつないで歩く。
毎日、同じ些細な道なのに子供は多くのことに気付く。
あの声は鳥だ。�誰かの落とし物だ。蟻がいる。今日は川の水多いね。
そんなある日、ふと息子が空を見上げて

「空の色ってどうして毎日変わるの?」

と聞かれた。見上げると空は今にも雨が降りそうな曇天だった。
僕も一緒に空を見上げて、たしかに毎日色が違うなって思った。
すっごい青のときも、真っ白な時も、ねずみ色な時も。
もうかれこれ30年以上見上げている空なのに、なぜか僕は空は青いと信じきっていた。

あぁ、何て答えたらいいのかな。
なんて思っていると遠くから幼稚園バスが向かってくるのが見えて、
二人で足早に歩き出す。
子供をバスに乗せ際に「パパもわからないから、今度一緒に考えよう」って言葉をかけた。
息子は嬉しそうに頷いてバスは寒い風を切り裂くように遠く小さくなっていった。

たぶん、これが一番正しい答えかもな。
と、思いながらも、ほったらかしの僕の頭はこうやって退屈に感動もなく、何も感じれないようになっていくのかと寒いのもあったけど震えた。
忙しいと色々なことをおざなりにして、ささやかな日常の感動を灰色に変えていく。

子供は何も知らないけれど、
大人も何も知らない。知っていると思っているだけだ。
子供は難しい質問をたくさんするけれど、
大人は難しいことや無駄だと思ったことを考えないように努力してる。
あれほど、子供の頃に無駄なことなどないと教えられた僕ですら、
ときどき、とても大切な物事をなかったことにしている。

寒さより、そんな自分になりつつある今の状況に
ぶるっと震え上がった。

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