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可愛いだけのお仕事

仕事をしていると猫が監視に来て、じーっとこちらを見ている。
少し休憩しようかと猫を撫でていると、急にギャ!といってゲボをはきかけられる。おい。やめろ。

何事もなかったようにスッキリした猫は膝の上に鎮座する。
足が痺れて来た。避けてくれないかと降ろそうとすると手を噛んでくる。
抱っこしておけ、それもお前の仕事だ!と猫社長。

しょうがない…と諦めて仕事を黙々と続ける。
膝の上でスヤスヤ寝息が聞こえる。猫は温い。それにつられて僕もウトウトする。まったくもって仕事に支障しかきたさない憎い奴である。

ごろんと腹を見せて眠りこけている。腹を撫でるとぐるぐる音を出す。
撫でるのをやめてラフでも書こうと鉛筆を取ろうとすると両手で僕の腕を抱きしめる。まだ撫でろと、さっきまで寝ていた癖にじっとこちらを見上げてくる。

よしよし撫でているとぐるぐるをこえて、スヤスヤ寝だした。
猫は1日の80%は寝ているな、と寝顔を眺める。
今がチャンスだと仕事に戻る。すると膝の上で小さな声でニャニャニャと聞こえる。

寝言である。何か夢をみて喜んでいるようだ。
足をバタバタさせて走っているのかもしれない。猫も夢をみるのだな。
かわいいやつめ。と眺めているとあっという間に1時間がたっていた。

猫の手も借りたいといはよくいうが、
もちろん全人類的に貸してくれたことはないだろうし、
その可愛らしい肉球でできることといえば肩もみくらいだろう。
あと肘あたりについてる小さい肉球1個、あれなんなんや。いるんか?

基本的には仕事の邪魔しかしない可愛い顔した悪魔を
それでも愛してやまないのは、もうたぶんいてくれるだけでありがたいのだろう。猫に対して、我が家では「お前の仕事は可愛いことだ」と伝えている。
今日もそのお仕事をしっかりお納めになった猫様は、まだ膝の上で寝ている。

写真は、定期的に自分のお気に入りのおもちゃを自慢にくる猫社長。

いただいたお金は子どもに本でも買おうかと思ってます。