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なぜ、フィルムカメラを選ぶのか

近頃、フィルムカメラで写真を撮る若者が増えている。なぜ今さらフィルムカメラなのか、私自身フィルムカメラを使っているがその理由がよくわからない。

確かに、フィルムカメラの多くは写ルンですを始めコンパクトなものが多く、持ち運ぶにはとても便利なカメラである。また、見た目もどこか古臭くレトロで可愛くもありかっこいい。
しかし、不便な面はそれ以上に多い気がする。すぐに写真を見れないし、フィルム一本で撮れる写真の枚数も限られている。オートフォーカスのものは限られてくるし、露出計すらないものもたくさんある。

現に今私が使っているカメラはフルマニュアルである。だいたい出かける時に手に取るのはバルナックライカのDⅢが多くこれは戦前のカメラである。そのため、もちろん露出計などついておらず、ファインダーも小さくて見づらい不便極まりないカメラである。しかし、なぜそのカメラがお気に入りなのか。

もしかしたらその不便さ全てが愛おしいのかもしれない。手が焼ける人ほど愛おしく思えるように、このライカも同じなのかもしれない。しかも、フルマニュアルというのがまた男心をくすぐる。何も機能に頼らない自分の実力とセンスで写真を撮る。かっこいいし、この方が思い通りのいい写真が撮れた時は非常に嬉しい。

フィルムの枚数が限られているのは不便でもあるが、ライカの使い手でもある田中長徳さんは面白い例えをしている。街は戦場でありフィルムは弾薬であると。36枚撮りであれば36弾、24枚撮りであれば24弾。出かける前にその日の弾数を決めてカメラに装着し、その1日を限られた弾薬で生き抜くと。そうすると、1枚1枚の重みを自然と意識するようになり結果いい写真が撮れるようになる。
ましてや、フィルム代も現像代もそんなにお金を多くかけれられない私のようなカメラマンでも、写真家でもない素人にとってこの考えはより通じるよう思える。

フィルムカメラは確かに不便である。
すぐに写真を見れて、自動で全て行なってくれるシャターを押すだけのカメラもいい。スナップには特にそういったカメラの方が適している。ただ、私ににはそれが便利すぎてすぐに飽きてしまう。使いこなせていないだけかもしれないが、ワンショットの思い入れが薄れてしまい乱れ打ちをしている気分になってしまう。
しかし、私のライカは違う。そこには不便な魅力がたくさん詰まっていて、それがまた人を飽きさせない。この価値観は人それぞれだと思う。
そのため、あくまで私の偏った考えではあるが長くカメラを使い続けたいのであればフィルムカメラの選ぶべきであり、選ばれる理由なのではないだろうか。

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