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より良く生きる

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よりよく生きる その17

よりよく生きる その17

コーチングには、自己基盤(パーソナルファウンデーション)という概念があります。

文字通り、自分自身の基盤となるあり方のことを指します。

基盤とは、土台となる部分を意味するので、それが不安定だと生き方そのものが揺らいでしまうということ。

揺らぐというのは、感情が振れやすく揺らぐということでもあるし、迷いが多くて決断が揺らぐということでもあると思います。

まあ、自己基盤という概念は簡単には語り

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よりよく生きる その16

よりよく生きる その16

自分がマネジャー駆け出しの頃、一番ダメだったなあと思うのが、部下に任せきるということができなかったことです。

今振り返ると、自分がなぜそうだったのかはストレングスファインダーの資質から説明することができます。

「最上志向」「責任感」「自我」、主にはこの3つの資質がそうさせていたのだと思います。

「最上志向」x「責任感」で、質の高い成果を出すことに“自分で”責任を持ちたいとの思いが強く、その裏

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よりよく生きる その15

よりよく生きる その15

会社組織でのマネジャー時代、一番頑張ったことがあります。

それは、部下との会話量を増やすこと。

未だにそうですが、基本的に私は口数は少ない方です。

特に一対一での会話は超苦手。

そんな私には、気軽に話せる部下とそうでない部下が明確にいて、結果的に部下によって会話量が圧倒的に違っていました。

ここも何となくわかってはいて、漠然と「何とかしなきゃなあ」と思っていたところでした。

コーチング

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よりよく生きる その14

よりよく生きる その14

コーチングの学びを続けることで一番変わったのは、人それぞれの個性、多様性を受け入れられるようになったことです。

そのきっかけを与えてくれたのも、部下との面談での会話でした。

その当時私は、コーチングの直接の実践の場として、定期的な部下との面談の場を設けていました。

一人の次期リーダーとして期待している部下がいました。

その人に対し、正直言うとリーダーの役割を担うにあたっては物足りなさを感じ

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よりよく生きる その13

よりよく生きる その13

今振り返ると、コーチングを現在進行形で学んでいた頃が一番いろんなことを実践していたと思います。

最初に取り組んだのが“聴く”でした。

何でもやってみて初めて気づくことってあると思いますが、私にとっては”聴く”というのもまさにそうでした。

そうそう簡単には聴けるようになりませんでした。

やっぱり自分の中の”正解”が邪魔をしてしまうのです。

特に仕事上で部下の話しを聴こうとするときに顕著でし

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よりよく生きる その12

よりよく生きる その12

流れに乗っかっているうちにコーチングを本格的に勉強することになった私にとり、それを実践する場があったことは幸運だったと思います。

今から思えばダメダメマネジャーだった私は、どこか自分を変えねばと思っていたこともあり、コーチングの学びを愚直に実践しようとしていました。

最初はもちろん傾聴です。

正しくあることにこだわりがあり、自分の中の明確な正しさの基準を持っていた私は、そもそも人の話しを聴く

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よりよく生きる その11

よりよく生きる その11

自分が、“正しくあること”にこだわり過ぎていた頃のもう一つのエピソードです。

ストレングスコーチとして活動を始めて間もないころだったと思います。

ストレングス・ファインダーの資質の勉強会をコーチ仲間とやっていた頃の話しです。

自分が上位に持っているある資質の話しになり、いろいろと話しが飛び交う中で、誰かの話しに対し「それは違う」と思い、何かのスイッチが入ってしまったのです。

そこから私は、

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よりよく生きる その10

よりよく生きる その10

時期は遡り、日本コーチ協会・熊本支部の活動に参加した初期の頃の話しです。

コーチングの普及活動をしているのに、自分自身がコーチングの勉強をしていないのもおかしな話しだなと思った(私がそう思っただけで、おかしな話しでもなんでもない)のと、その当時相変わらず部下の指導育成で悩みを抱えていた私は、本格的にコーチングの学びをスタートすることにしました。

選んだのは、今のコーチ・エイ(その当時はコーチ2

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よりよく生きる その9

よりよく生きる その9

日本コーチ協会・熊本支部で活動していたときは、基本的に月一で勉強会を開催していました。

そのときの経験が未だに活かされていると思います。

何というか、イベントを開催すること自体への心理的ハードルがほぼないのです。

コーチフォーラムにしても初回ほどの規模ではなかったものの、運営責任者として引き継いで何回か開催したこともあり、比較的大きなイベント運営も経験しました。

その当時から自分が大切にし

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よりよく生きる その8

よりよく生きる その8

大々的に開催されたコーチフォーラムは、日本コーチ協会・熊本支部の設立イベントでもありました。

そこから私も支部の活動をメンバーとしてお手伝いすることになりました。

途中から支部長を拝命し、6~7年ほどコーチングの普及活動に携わったのも、今コーチとして活動していることに直接つながっています。

ある意味会社を“辞められた”のも、こうして会社の外にコミュニティを持っていたのが大きかったのだと思って

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よりよく生きる その7

よりよく生きる その7

コーチのSさん主導のコーチ・フォーラムは数百名の参加者を集め、文字通りの大盛況でした。

私自身は、そのようなイベントの開催に携わったことがなかったので実感がなかったのですが、今振り返るとコーチング関連のイベントをあのような規模で、しかも熊本という地方で開催できたというのはすごいことだったんだなぁと思います。

幸いにも、このような大規模なイベント運営にいきなり参加させてもらったおかげで、その後自

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よりよく生きる その6

よりよく生きる その6

コーチングとの再会が、自分にとってはすごく運命的だったなと思うのは、ファシリテーション講座を開催されたコーチのSさんがちょうどそのタイミングで大きなイベントを企画されていたからです。

それは、熊本で数百人規模の人たちを集めてのコーチ・フォーラムの開催、そしてそれと同時に日本コーチ協会・熊本支部を設立するというものでした。

その当時コーチングを学んでいた訳でもない私は、当初自分には関係のない話し

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よりよく生きる その5

よりよく生きる その5

今書いているあたりは、私にとっては大げさに言えば“暗黒期”とも言えます。

若いうちはもっと尖っていて、結果的にいろんな人に迷惑を掛けていたのだと思いますが、自分自身はそんなことにまったく気づかず、常に自分が正しいと思い込んでいたので、周囲の人との軋轢はありつつも迷うことはなかったのだと思います。

それだけ質が悪かったということでもありますが。

いずれにしても、少しずつ経験値が上がり、年もとっ

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よりよく生きる その4

よりよく生きる その4

相変わらず日々悶々として過ごしていた私に転機が訪れたのは、課長職に就いてから二年ほど後のことでした。

その当時私の勤めていた工場は、工場=子会社となっていて、従来社長は本社から派遣されていた方々が就いていましたが、その年に初めて工場出身のいわゆるプロパーの方が社長に就任しました。

それまでの社長以上に工場内部のことをわかっていた新社長は、内部のメンバーで自発的に風土改革をしていこうと、いわゆる

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