薑糖蕃茄 (台湾の甘いトマトデザート)
そう簡単に海外に行けなくなって三年目に突入した。
「そうだ、旅に出よう」なんてふと思い立った気持ちも瞬時に消える、を何度も繰り返し燻り続けているこのパンデミックな二年である。飛行機の乗り方さえ忘れそうだ。
幸い日本(東京)には、イタリア料理やフランス料理からレバノン料理やマルタ料理まで、異国のお店さんがたくさんあって、簡単に海外の料理がいただける。だけども現地の食材、水、人が作ってくれ、その場で食べるものは、土地、風土そのものをいただくことに等しい。
空港に降り立った時から感じる「異国の匂い」、夜間飛行で到着口からとりあえずタクシーに乗り、よくわからないまませわしくホテルで眠り、目が覚め宿の窓を開け、新しい景色に、ああ旅に来たのだと実感するあの「感じ」。
見ること、知ること、食べること。やっぱり旅行ってのは人生最大の娯楽というか、最もエキサイティングなエンタテイメント。
ちなみに海外の方が日本に来ると、消毒薬の匂いがするそうな。清潔感を感じるらしい。
旅行というのを遠い日の花火にはしたくない。そのうち再び海外旅行が叶ったら真っ先に行きたいのは、台湾とフランス、イタリア。すぐに行けるようフットワークを軽くしておこうとゆるく情報収集しているなかで、そういえば台湾にこんなトマトの食べ方があったなと記憶をたどり作ってみた甘いトマトの食べ方。これから来る夏の暑い日のおやつなんかにちょうど良いと思う。
甘醤油に生姜を加えた、ちょっとピリ辛いみたらし団子のようなタレをトマトにつける。とろみのないものや、作り方は色々あるみたいだけど、トマトにかけるのではなく、トマトをソースに浸していただくのがポイントのようにも思う。私が好きなのは、ソースもトマトも“冷やして”いただくこと。昨今のトマトは味わい深くて糖度の高い「おいしい」ものがたくさんあるけれど、青っぽくて酸っぱいトマトが良い。
ここから先は
Scalesのものがたり料理教室
料理研究家のスケイル(Scales)の料理を、詳しくレシピ解説付きでたっぷり紹介いたします。季節の旬を存分に感じられる身近でありながらちょ…
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?