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【これからの日本漫画⇔海外コミック】書店やりたい私の市場研究

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「好きな漫画は読んで終わりではなく人にもススメたい、というかリアル店舗で売って仕事にしたい!」と夢見る中年サラリーマンの、日々の市場リサーチの結果をアップしていきます。 特に外… もっと読む
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#書店

【リアル店舗やりたい私の研究ノート】蔵前にある「エイチビーブックストア」さんは一見さんが入るのにありったけの勇気がいる不思議な本屋さん

「え?!ほんとにこの建物?!住所はあってるよね?!(おそるおそる暗い階段を上ってみる)」 決して会員制のバーに行ったわけでも隠れラーメン名店に行ったわけでもありません。 こんなひとりごとが、まさか本屋相手に出てくるとは!でも入口の階段がこれですよ?前情報がない人は、この階段を上っていけば本屋があるなんて想像もできないはずだ。 ちなみにこの写真で明かりがついているのは、私が勇気を持って一歩階段を踏み出したことで、センサーが働いて電灯がついたからです。最初は真っ暗でした。

【リアル店舗やりたい私の研究ノート】文教堂の危機が教えてくれることがいろいろ多すぎる

「リアル書店をやってみたい」という漠然とした思いから、過去記事でも書店のマージンの話や配本制度の話をしてきましたが、それに関連する大きなニュースが日経ビジネスに出てきました。 これだけ日本全国通津浦々にある文教堂さんが(店舗数では日本最大の書店チェーン)事業再生適用とは! 「リアル店舗をやりたい」と言っている人間には、このニュースは難しい。かなり、読みが難しい! 日経記事の論調としては「あの文教堂もダメなくらいにリアル書店業界は深刻だ」なのですが、そう単純な話でもないの

【漫画の海外展開の話のつづき】日本で書店をやるなら取り分は20%というのに、アメリカの起業サイトには「専門書店は取り分40%」と書いてあるのがどうしても気になる件

これまで何回か、書店経営という観点から日本マンガの市場の苦しさについて考えてきました。 その中で、欧米のコミック専門店というのはオーナーが店舗デザインに取り組むデザイナー思考であり、日本でもそういう人が立ち上げる個性的な専門書店が増えていけば面白いのでは、みたいなことも書きました。 でも、調べれば調べるほど、どうやら日本と欧米では書籍販売の経営土壌がそもそも違う、ということがわかってきました。私の調査の中間報告として、今回はその見解をまとめます。 結論を先に書くと、アメ

マンガや書籍を復活させる為にはハタチの自分をクビにするしかない!?書店経営と【配本制度】の話

このnoteにて「海外での日本マンガの展開」を調査しているうちに、「リアル店舗である本屋という場をもっと見直さないとダメじゃない?」という考えに行き着き、その内容の記事を先日アップしました。 そのつづきとして、「どうして日本では、個性のある専門書店というものを開くのが難しいのか」という話を考えてみましょう。 はじめに:日本の書籍業界のシステムを云々言うのは、やりにくい以前の記事で、「オタク向けではないオシャレな漫画専門店」とか、「デザインセンスあふれる個性的な本屋さん」と

なるほど「日本漫画をもっと海外で売らなければ」というテーゼにどこか持っていた違和感の正体はこれか!皆さんのnote記事から学んだこと

こちらのマガジンで、日本マンガ海外展開についてのさまざまな事情や、可能性や、絶望感を語り続けておりますが、 いっぽうで、私が追っているテーマに似ているnote上の記事を読んでいて、開眼するような思いをしてしまいました! その記事を、今回は紹介させていただきたいと思います、2つあります! ひとつめ:リアル書店こそ最強のメディア?!まずひとつめが、こちらの記事です。 こちらの記事では、嶋浩一郎さんの『なぜ本屋に行くとアイデアが生まれるのか』を参照しつつ、「リアルな書店」と