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【これからの日本漫画⇔海外コミック】書店やりたい私の市場研究

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「好きな漫画は読んで終わりではなく人にもススメたい、というかリアル店舗で売って仕事にしたい!」と夢見る中年サラリーマンの、日々の市場リサーチの結果をアップしていきます。 特に外… もっと読む
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#海外ビジネス

【海外マンガ事情】西欧各国での日本マンガ・ご当地コミックの売れ筋ランキング分析(2019.08.05~2019.08.11)

先週の記事に引き続き、今週分の「海外市場での日本マンガ売れ筋データ」の公表と考察を行いたいと思います。(※データの収集方法はこちらの過去記事を参照ください) なお今週のランキングですが、アメコミ市場のほうでちょっとした事件がありました!そちらの話題を中心に今回はお伝えします。 ■amazon.comでのアメリカご当地コミック売れ筋トップ20に事件!『ペルセポリス』がキターー!! 世界の漫画というものに興味を持ってきた私に、ちょっとした驚きを与えてくれる結果がありました!

【海外マンガ事情】西欧各国での日本マンガ・ご当地コミックの売れ筋ランキング分析(2019.07.29~2019.08.04)

先週の記事に引き続き、今週分の「海外市場での日本マンガ売れ筋データ」が揃いましたので、以下7/29~8/04分データの公表と考察を行います!(※データの収集方法はこちらの過去記事を参照ください) ■amazon.comでの日本漫画売れ筋トップ20(2019/07/29~2019/08/04) 特筆すべき点は、狭義にはマンガではありませんが、ゼルダの伝説オフィシャルガイドブックのランキング参入でしょう。以下のようなハードカバー装丁で出ているシリーズの世界観ガイドブック&公式

【海外マンガ事情】西欧各国での日本マンガ・ご当地コミックの売れ筋ランキング分析を開始!

先日より別の記事で、amazon.jpの売れ筋ランキングページから「歴史×ビジネス」カテゴリーをランキングデータを分析する、という試みをやっておりますが、 その「海外マンガ市場」版も、今週より開始したいと思います! 対象テーマは、「英語、スペイン語、イタリア語、フランス語」の四カ国のamazonサイトを見て、 まずは「日本からの輸入マンガの売れ筋ランキング」を定点抽出し、 ついでに比較用として、各国の「コミックカテゴリー全体」(日本産だけでなくアメコミやご当地のコミッ

【海外マンガ事情】日本のマンガがアメリカ市場で売れたのは「売る努力」をしたこの人たちがいたから!一橋ビジネスレビューのこの本が参考になります

日本マンガをどのように海外に売っていくか、というテーマをいろいろな切り口で掘ってきましたが、強力な参考文献を見つけましたので、紹介します。 一橋ビジネスレビューが出している、サンフランシスコに拠点を置く会社ビズメディアさんの企業分析レポートです。 ビズメディアというのがどういう会社かというと、この書籍の「北米マンガ市場の開拓者」というサブタイトルがもうすべてを語ってくれていますが、 ・1980年代からアメリカの書店に日本のマンガを売ってもらう活動を続けていた ・今でこ

【漫画の海外展開の話のつづき】EU各国でのマンガ市場動向を扱った論文を発見!(※抄訳してみました)

私がEU圏での日本漫画事情について調査をする際、いつも頼りにしているのは、イタリアの社会学者、Marco Pellitteriさん。 The Dragon and The Dazzleという浩瀚な大著を書いた方です。ヨーロッパの学者さんが書いた日本漫画研究書としては決定的な一冊じゃないでしょうか! 昨日の話の続きとして、フランスの漫画事情⇒その他のEU各国の漫画事情と調べているうちに、このPellitteriさんも関わるプロジェクトの一環として、以下のような論文がネット公

【漫画の海外展開の話のつづき】市場規模を度外視するなら「フランスでの日本漫画」事情は希望のニュースかもしれない!

前々回は、経済産業省のデータをもとに、「日本の漫画の海外展開は厳しい」という話をし、 前回は「そもそもドイツの事例を見る限り、日本の漫画を読むという習慣づけはまだまだ難しい」という話をしました。 絶望の話を二回やったあとで、少し希望のある話をしましょう。「フランスの例外」という事象についてです。 「フランスの例外」EU圏でフランスだけは日本漫画に異様に熱心?!「フランスの例外」(French exception)という用語自体、海外サイトで見つけたものですが、「どういう