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【中2で数学1だった息子の話】受験生、がんばれ!

※私には双子の息子がいるが、双子の兄は脳性マヒで高校は特別支援学校への進学を決めたため、ここで通常の受験をするのは健常児の弟の方である。

先日はF市の私立高校の前期試験だった。
忘れもしない去年の2月4日は息子の高校受験で、親の方がドキドキハラハラしたものだ。
受験まで本人はいたって普通、焦る様子もなければ、がんばって勉強しているかというと、そうでもない。
いや、成績が良くて何の心配もいらないのなら良い。
中学時代の成績は本当にビックリするようなもので、
私自身が中学生のときまではそんなに苦労せずに良い点数が取れていたのもあり、驚いたものだ。
だって、数学13点とか取ってくるんだよ?
良い教科でさえ60点台とか。

おーい、大丈夫かー?

で、今の時代は「内申点」なるものがかなり大きく評価される。
テストで取った点数よりも、内申点重視というのだ。
この内申点というものが、通知表の評価を足した点数だということを、私は息子が中2になるまで知らなかった。
高校入試なんて、どっかに入るやろ、くらいに考えていたのである。

ところがところが。
中2の2学期、とうとう息子が数学で「1」を取ってしまった。
目を疑ったよ。
「1」って、本当にあるんだ!!!
初めて見たー!!!

この時期、息子は頑なにゲーマーになりたいと言っており、小学4年生くらいのときにゲーム用にノートパソコンをプレゼントしていた。
受験が迫った頃ちょうどそのノートパソコンも調子が悪くなり、とうとう壊れてしまった。
今思えば反抗期も重なっており、んもう、それは毎日毎日ケンカ。

日々接してきて、息子の成績が悪いのは、頭が悪いせいでないというのは思っていた。「やればできる」んじゃないかという、謎の自信である。
勉強をしてもできないのか、まったく勉強せず授業も聞いてないからできないのかは大きな差だからね。
勉強してもできないんなら、進路を考える必要があるし。

親からすれば折良くパソコンも壊れてくれて(笑)、とにかく勉強させる……というより、自分の将来のことを自分のこととして考えてくれるにはどうしたら良いのか考えた。
頭ごなしに「勉強しろ」と言って、する訳がない。
そこで中2〜中3になる春休み、模試を行っている会社のセミナーに連れていった。
今年は受験生っていう親子がいっぱい来ていて、それだけでも緊張感あるかなーと思ったら……一生懸命メモを取っているのは私で、隣で息子は船を漕いでいる。

そんなことでめげてはいけない。
これまで塾に行くか?と言っても嫌だと言っていたのだが、流石に本人もヤバイと思ったのか、塾に行く?という提案にうなずいた。
ライティングの仕事で各塾を網羅するサイトを作ったことがあり、塾の特徴などは頭に入っている。
そこでさらに息子に向いている塾を絞り、家から5分で通いやすい個別の塾へ相談に行った。

塾での面談では、意外にも息子は自分から自分のことをしっかり話していた。塾長先生も、Nくんは頭良いと思いますよと言ってくれたが、そんなことで安心はできぬ。

中3の4月から塾に通い出して、夏休みまでにグンと伸び、なんとか偏差値50まではいった。
しかしそこはテスト前でも慌てず騒がず、勉強なんて全然してないが9時に寝てしまう息子のことだ。
なんだ、なんとかなりそうと思ったのであろう、そこから鳴かず飛ばずで私が推していた高校への挑戦は無理そうってことに。
ランクを落として現在通う高校へ目標を設定し、なんとか迎えた試験前日。

空手の試合前だろうが、テスト前だろうが、余裕綽々だった息子が、
0時頃起きてきて「眠れない。明日、大丈夫だろうか」と言うではないか。
へぇ、そんな気持ちになることあるんだーと思いつつ、
「大丈夫さ。今までやったことを全部出すだけよ」なんて穏やかに言いながらも、心中では「明日お弁当作りと学校までの付添いで4時起きなんやけど、私」と早く寝たいモード。

一度は自分の部屋に行ったものの、また眠れないと起きてきたので、リビングで寝たら?(私はリビング続きの部屋にベッドを置いている)と提案したら、素直にそこで横になり、3時頃には寝息が聞こえてきた。
私が4時に起きてお弁当を作り出すと、ムクッと起きて自分の部屋に行って寝直したのは流石と言っておこう。

こんな紆余曲折で高校受験を乗り越え、なんとか合格した訳だが、マンモス校なので「偏差値49〜62」と幅が広い。
一応97%くらいが大学進学する進学校のため、スーパー特進・特進・進学とクラス分けもされている。
当然ながら息子は進学クラスであったが、なぜか高校では成績が上がり、クラスでは1〜3番、進学クラス400名中でも10番程度にいる。
2年次に特進へ上がることを希望しているが、ここでも内申点が重視されるので、さてどうなることか。
つけ加えると、息子はいわゆる不良ではない。
校則違反する訳でなければ遅刻もしない、普通に登校してるし、授業を妨害するようなこともしない。
ではなぜ内申点が悪いのか。
ひとえに提出物が出ていないせいである。
2学期になってずいぶん改善されたとは思うが、それでも内申点が上がってこないのは、内容が悪いんだろうな。

そんな訳で、成績だけなら特進へ上がれそうだが、まだまだ油断はできないのである。

中2の2学期、数学1だった彼が、高校入って数学はクラスでも1〜2位を争っている。中学の終わり頃から、私のススメでよく本を読むようになり、現国の成績もほぼクラス1位だ。
あんたさー、中学のときのあの成績はなんやったん?と尋ねたら、
「授業を聞いてなかった」とおっしゃる。
授業を聞く。大事ですよ、みなさん!

うちのような例から、中学ではまったくダメでも、高校でできるようになることはある。ちなみに中学卒業時の通知表は「オール3」。見事に普通と評価された笑笑。
がんばれ、全国の受験生!


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波瀾万丈のシングルマザーですが、好きなことを仕事にしてやってきました。サポートしていただけたら小躍りして喜びます。次なる夢に向かって羽ばたく力になってください!