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ドイツの春

昨日、森へ行ったらBärlauch(ramsons)の新芽で地面が緑に染まっていました。この辺りではまだ寒い日が続き、最低気温が氷点下まで下がったり、時には雪が降ることも珍しくありません。しかし、確実に春が近づいてきていることを感じます。昨日目にしたBärlauchの花が散る5月中旬までが、一年で一番楽しい季節で、様々な花が次々と咲き、毎日のように違う風景を楽しむことが出来ます。

日本を離れて10年以上経ちますが、未だに時々私を訪ねて古い友人たちが遥々ドイツにやってきます。年齢も性別もまちまちな彼らに、その都度「どこへ行きたい?」と聞くと、皆「森!」と口を揃えて答えます。長年この場所に住んでいるので、すっかり森の傍らに住むことに慣れてしまいましたが、そう彼らに言われると、ここに住んだばかりの頃、それこそ毎日のように森の中を、これといった当てもなく歩き回っていた自分を思い出します。

今日投稿した写真は2017年4月に撮影しました。カメラはNnikon F、レンズはNikkor 10.5cm F2.5です。そして、フィルムはPRO400H。ドイツのこの辺りの新緑は、東京の新緑と比べると遥かに明るく鮮やかです。その美しい緑で覆われたドイツの春をもらさず捉えることのできたこのフィルムが製造中止になってしまったことは、未だに残念に思っています。