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日記のようでそうでないもの #8

2018.11.22(thu)

例年、日中でも寒さが厳しくなる頃、吸湿発熱効果のある衣類がこぞって売り出されるようになる。

着膨れせず、軽く、暖かく過ごせるようになるのはとても魅力的であったし、私も当初は問題なく使用できていた。

元々はそれほどの乾燥肌ではなかったし、若い頃には衣類が発端の皮膚トラブルはほぼ無かったような私も、近年は件の吸湿発熱機能のある化繊の肌着や靴下を身につけると痒みが起こるようになってしまった。

昔、母が綿でないと嫌だ、気持ちが悪い、と、綿素材の肌着や下着にこだわっていたのは何故なのかと思っていた。

私の、思春期〜社会人で忙しく働いていた時代まで、には、綿素材の下着などはお洒落で素敵、といえるデザインのお手頃価格のものは少なかったし、洗濯後の乾きも遅いし、型崩れしやすいしで、身に付けることはほぼ無かった。
もちろんシルク素材などは高価で買えなかった。

が、とうとう私も母の気持ちが理解できる年頃になったらしい。

加齢によって、肌の保水、保湿能力は低下し、皮膚バリアの衰えから、外部刺激、特に化学繊維などから痒みを引き起こされる可能性があると知り(というか文字通り肌で感じ)、やはり綿やシルクなど、天然素材の下着に変える必要が出てきたのである。

もう、誰かに見られるとかの色気云々より、肌の乾燥を防ぐことの方が大切だ。

それに、有り難いことに、今の時代には肌に優しく、それでいてお洒落な可愛らしい下着、肌着は沢山ある。

まずは肌着として使っていた化繊の吸湿発熱機能のキャミソールやカットソーから、綿素材でできている同様の防寒機能のあるものへ、そして部屋で履いていたもこもこルームソックスは、もともと昔から冷え防止にも効果の高いシルク素材、それも二重のつくりになっている靴下に変えた。

これで乾燥する冬の季節の衣類の痒みからはほぼ解放された、と思っていたのだが、昨夜、就寝時に上半身の痒みが気になり、その時パジャマ代わりに着ていたカットソーのせいかもしれない、と急いで他の、綿100パーセントの素材のカットソーに着替えたところ、暫くして痒みは治った。

脱いだカットソーの素材を調べたところやはり綿に加え、化繊が3割混じっていた。
だがそれは化繊でも、今の私の大敵である吸湿発熱素材のものではないし、これまでにも何度も着ていたものだ。

いきなり肌が受け付けなくなったのかわからないが、もうオール綿でないとだめなのか、、、。

近頃めっきり増えた白髪、目を反らせなくなってきた頬や目の下のたるみに加え、肌の痒みでも嫌が応なく加齢を感じさせるのか、となんともやりきれなさを覚える今年の冬の訪れであった。

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