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【第6回 開講レポート!】〜経営層がうなずく研修の効果測定と評価方法とは?〜

こんにちは!Schoo人事学びゼミ教務課です。

遂に!最終回を迎えてしまいました...。
Schoo人事学びゼミ オープンキャンパス 「“学び続ける組織づくり”」実践コースの第6回のセッションレポートをお届けします✉️
約3ヶ月間、皆さまに積極的に参加していただき、講義やディスカッションを通し、企業の垣根を超えた「自発的学習の促進」や「人材育成」についての学びを深めてきました。ありがとうございます!

今回は、メンターの深田さん(阪急阪神マーケティングソリューションズ株式会社)にご登壇いただき、最終回ということで全体の振り返りと「社員の行動変容と育成の効果検証」をテーマに研修の設計理論を学びました!

第6回の講義内容📝
・研修の効果測定の方法
・経営幹部への企画の通し方
・コースで学んだことへの共有
・「学び続ける組織づくり」を実現するための要素とは?

前回の復習!パフォーマンスゴールの設定に注力すべし!

講義に入る前に、前回の復習+宿題として、研修の設計方法の一つであるADDIEモデルをおさらいしました。
研修設計を実施する際に重要なことは、「パフォーマンスゴール」を設定すること。
何を学ばせるかという「トレーニングゴール」に検討比重が偏りやすいですが、実は行動変容や受講後の理想状態である「パフォーマンスゴール」に注力する必要があると学びました。

上記を踏まえ、事前に参加者の方にはADDIEモデルのフレームワークを使った宿題に取り組んでいただきました!

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M社さんでは、「管理職研修」の例を当てはめて紹介していただきました。
現状の課題(AS IS)では、上司が部下への具体的な行動やフィードバックができていないと指摘し、理想状態(TO BE)では、次世代管理職やプロジェクトマネージャー育成において、具体的行動ができる状態を設定。
また、トレーニングゴールでは行動計画を立てること、パフォーマンスゴールでは、本人の良い行動を報告し、評価するとおいています。加えて、年に一度のMBO評価だけでなく、月1でフィードバックや評価の機会を設けるという更に具体的な部分まで設定ができている点がいいですね。

参加者のコメント🙋‍♂️
実際に書いてみると、具体的な行動や行動変容をしっかり記載しないと書き方が曖昧になるので、気をつけなければいけないと感じました。
メンター深田さんからのコメント🙎‍♂️
マインド面を行動に落とし込めんで記載している点がいいですね。更に言うと、管理職のプール人材を育成するミッションを与えて完遂させるのが管理職の役目としたら、それを社内の制度に紐づけてもいいですね。行動効果のスコアをあげ、より定量的な目線を入れることで、よりできた・できないの評価も他者から見てもわかりやすいと思います。

研修の効果想定と評価について

過去のセッションでも研修の効果測定と評価について学んできましたが、改めて復習として研修の測定と評価は違うということを解説いただきました。測定されたデータを元に評価するため、評価というものは定量指標がないため、定性的かつ不確実的です。

社内の評価者を確定させないと評価がブレる可能性があり、社員からの不満にもつながりやすくなります。
そのため、初期の研修設計段階で人事は評価軸や評価者を事前に押さえておくことで、施策や取り組みを前に進めやすくなるでしょう。

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では、評価者は何を評価しているのでしょうか。
ここでシステム思考のフレームワークの一つである「氷山モデル」を例に取り、考えてみました。

やはり、表面的に見える「行動」は評価しやすい一方、能力やマインドといった目に見えにくい部分は、評価しにくいという状態が発生します。
直接的な評価は難しいですが、目に見えない部分が変化すると行動として表れるため、変化を促す行動やその評価を行いましょう。

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また、研修測定の手法として有名な「カークパトリックモデル」をご存知でしょうか。教育の効果を反応、学習、行動、結果の4段階で表した教育法ですが、カークパトリックモデルを提唱したドナルド・カークパトリックの息子、ジェームスがこのモデルを修正しています。

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枠組みや4段階の変化はありませんが、各レベルの項目が増えているので更に正確な効果測定が行えるようになりました。
このモデルを活用して研修の効果測定をおこなっている企業も多いのではないでしょうか。

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「費用対効果」としてよくROI=Return On Investmentという言葉を使いますが、研修においては人間が作成・実施するものなのでROIは出しにくいと言われています。
なぜなら、業務パフォーマンスはあらゆる要因によって成り立っているため、研修単体の成果に直結しているとは言い切れないからです。
しかし、経営層から研修の費用対効果を求められていてなんとかそれっぽい数字を出したい...!という方は、「今回の研修の価値(値打ち)をお金に換算すると、いくらでしょうか?」と考えてみてください。
※ROI=記入された金額の合計/研修にかかった費用

満足度アンケートでは忖度のある回答に偏りますが、お金というフランクな基準だと本音が出やすいため、ROIに当てはめやすいと思います。
ぜひ、お試しください。

経営幹部の企画の通し方

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経営陣は忙しいので、ロジカル&シンプルに提案する必要があるため、ADDIEモデルやROIを活用しながら画像のロジックに当てはめて考えてみましょう!
人事の場合は、どうしても定量的な効果が分かりにくかったり、説明が難しいことも多いですが、シンプルに解説してみてください。

放課後〜ラスト座談会〜

参加者からの相談🙋‍♀️
新卒はZ世代だから〜と階層をぶつ切りにした研修を行うと社内のイノベーションが起きにくいと感じています。全社横断、縦横斜めのつながりを活かして研修を設計していくことによりお互いに相乗効果が生まれやすいと思いますが、何か社内の繋がりを生む取り組み事例はありますか?
深田さんからのコメント🙋‍♂️
学びの仕掛けづくりに関して、全社横断は難しいですよね。
前職では、部長・課長・新入社員がごちゃ混ぜになり、各世代が持っている意見を共有する社内のMission・Vision・Valueを考える会がありました。副次的な効果で互いが顔見知りになることで、少しずつ社内で話をする機会も生まれるようになります。
外資企業だと、月1のピザパーティーや〇〇部みたいな形でフランクに社員同士が接点を持てる機会を増やせるようなイベントもありましたね。

あとは、新規事業の提案に至るまでのプロセス研修がありますね。新規事業がきっかけで社長になったり。手挙げ制で大きいプロジェクトやパビリオン運営に参加し、社内兼業みたいな形で、通常業務の20%を使って参加できる制度もあります。
Schooコミュニティマネージャー🙆‍♀️
Schooでは特に研修制度がないため、チームごとにゆるく情報共有する場を設けています。例えば、カスタマーサクセスチームでは隔週火曜日に「自由に学びをシェアする会」を行っています。
最近自分が学んでいない...!という健全な危機感が醸成されるし、他者からの刺激も受けられます。何より、学びを自由に共有していいんだという雰囲気を作ることが大事ですよね。

学びの場を作る人は人事でなくてもいいと思います。社内の学びや教育に興味あるメンバー募集して「なんちゃって人事」ポジションを設けることで、「部署は違うけど人事やってみたい!」「育成経験をしてみたい!」という人の経験値も上がるので、周りを巻き込んで一緒に作り上げていくのもいいですよね。

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来年度から新たに研修施策を進めている、または計画真っ最中!という企業が多い中で、研修の効果検証や上申をしていく中でどのように進めていくか学ぶことができました!
この時間が、皆様の研修施策の後押しになれば嬉しいです!

深田さん、学びの深い時間をありがとうございました!✨

▼次回、成果発表会のご案内

次回は、3ヶ月のトライアル集大成として、参加企業3社に成果報告会と題してLT=ライトニングトークを実施した様子をお届けいたします。
社内のトライアル状況や学習コミュニティ施策など、各社の施策の色を感じられる素敵な会となっております!

成果報告会のレポートもお楽しみに〜!👏


■PR times プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000152.000006391.html

■Schoo人事学びゼミの学び続ける組織づくり実践コースとは?
https://note.com/schoo_manabi/n/n6ea3b0ef5fce

■Schoo人事学びゼミ
https://schoo-jinji-manabi.studio.site/

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