古い本も好き

古い本も好き

調べたいことがあるときは、図書館に行きましょう。たくさんの本がありますから、何かとっかかりが見つかることが多いです。単に言葉の意味とかなら、国語辞典とか、電子辞書とかで十分ですが、そういうのではなく、もっと大きなくくりで、ものごとを知りたいときになどは、図書館でないと。

それっぽいタイトルの本を見つければ、たいてい、同じ並びに、同じカテゴリーの本がまとまっています。そこから、薄めのもの、読みやすそうなものをチョイス。初学者用の本は、たいてい巻末に読書案内が載っていますから、ありがたいです。更に詳しく知りたいときにひも解くとよい本が、親切に示されています。

目次の中から、重要そうなキーワードを拾います。ただ、この「重要そうな」というのが悩ましい…。まだよく分かっていない自分が「重要そうだ」と思って読むのですから、当たり外れがあり、誤読もある。それを繰り返すうちに読書力がつくのかなぁ、なんて、かつて活字を避けていた自分を嘆きつつ、修業の日々。

そんな非効率的なことをしているうちに、おぉ、これは、という本に出会います。ぜひ熟読したい、と思わせる本です。そういうときに限って、その本は手垢だらけでボロボロです。大学図書館だと、本文中、線引き・書き込みの嵐であることも多いです。やれやれ…と思いつつ、それだけ多くの人に読まれるべき本なのね、とちょっぴり納得。

さっそく借りたいところですが、どうも、年老いたその御本に遠距離移動を強いるのが、申し訳なく感じ始めます。ならば、本屋で新品を購入だぁ。…しかし、絶版。そんなとき、お世話になるのが古本屋。神保町に行くもよし、最近はネットで複数の古本屋を縦断検索も可能ですから、どうにか目指す本さんを探しだします。

思い立ったとき、一瞬で目的の本を見つけられると便利だろうに、とは思いますが、遠回りするからこそ一生の本に出会えるのだ、と自分に言い聞かせることにしています。
(やすだ)(初出は2010年3月6日)


「本が好き」シリーズ
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https://note.mu/science_air/n/n7e0903f5afd6

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