見出し画像

ヨーロッパ文化教養講座(「DOCあすへのカルテ」S1 E8)

2022/12/27
「DOCあすへのカルテ」 シーズン1 エピソード8 の視聴感想
群像劇のスピードがアップしてきて見所の多いエピソードだった。

1.患者が内科病棟に運ばれ最初は原因不明だが、最終的に原因が判明するパターンについて
今回は、2つのパターン

1)患者は、女性宇宙飛行士(候補 訓練中)

担当は、研修医(男性 リッカルド 女性 エリーザ) スーパーバイザー ロレンツォ

・エリーザは、自分の経験から患者が、パニック障害であることを突き止め、患者を問い詰める。患者は、それでも、訓練を続けて宇宙飛行士になると言い張る。
・複視が起こって、患者は退院できず、リッカルドは、彼女を勇気づけるため、天井に星のシールをはって、病室を天体の雰囲気にする。
・MRIの結果、患者の病気は、髄膜脳炎 であり、治療可能だと判明したが、彼女は、宇宙飛行中にパニック障害をおこした場合の他者への迷惑を考えて宇宙飛行士になることを断念すると告げる。
リッカルド、エリーザの優しさに触れて、自分のエゴを捨てることを決断したのだと思う。

2)患者は、アラブ系のハラル食肉販売店を経営する男性 (注:Halal(ハラル)食肉は、イスラム教の戒律にしたがって処理した肉のこと。)

担当は、研修医エチオピア人のガブリエル とアルバ

・ガブリエルは、この患者に対して偏頭痛がするほど、特別な悪感情を持っている。この肉屋の店主は、ガブリエルが、イタリアへ移民するときのブローカーであったが、ガブリエルをだまして強制収容所へ送り、結果、ガブリエルは、リンチを受けて、背中に鞭の後のような傷を負った。妹はレイプされた。
・ガブリエルは、この店主がアナキラシー・ショックを受ける薬 パラセタモール を投与し、殺そうとするが、一命を取り留める。投薬の件は、アルバが彼をかばう。
 この患者のことを、ファンティに打ち明けるが、ファンティは、このような悪人のために一生悔いが残る生活するのはダメだ、また、「ヒポクラテスの誓い にある、患者を区別せず、個人的な利益を捨て、できる限りの治療を行う」という義務を果たせないと警告する。 
 結局、ファンティのアドバイスに従って、ガブリエルは、この患者に直接話し、法的に罪を償わせることを宣言する。
・熱を出しただけで、直ぐに人が死んでしまう母国の人たちを救うために医者になったガブリエルの強い意志を前にして、アルバは、自分が、恵まれた生活をおくり、特に強い意志もなく、医者になったことを恥じる。
・この患者は、3日熱マラリア? に感染していた。

2.アンドレア・ファンティに少しずつ記憶が戻ってきて、元妻アニェーゼと喪失前の恋人ジュリアの三角関係が変化してくることについて

・カロリーナが前回、マッティアの死に深く関与していたことを告白したこともあり、ファンティ、アニェーゼ父母との関係が改善してくる。
-> カロリーナのアパートは、ミラノの観光地、ナヴィリオ運河に面している。
それに伴い、ファンティとアニェーゼの関係も改善し、ついに、ファンティはアニェーゼと同衾することとなった。
その行為後、アニェーゼは、自宅へ戻り、パートナーであるダヴィデのベッドに戻る。ダヴィデは未だ気がつかないが、彼から見れば、アニェーゼの行為は、立派な不倫であるので、今後の混乱が予想される。

・一方、ジュリアは、ファンティがアニェーゼとの関係修復に懸命な姿をみて、半ば諦めの境地である。最終的に、女たらしのロレンツォとのモーターラリー・デートに前向きになる。

3.その他

1)アルバとガブリエル

前回、アルバの告白に対して、ガブリエルが自分の義足を恥じ、「自分には、恋人がいる」と答えてしまった。
このことから、今回は、初めからアルバは、ガブリエルに対して、冷たい態度をとる。最終的には、ガブリエルの医師として、人間としての優しさを再確認したようだ。
ガブリエルの義足のことを知っているファンティは、ガブリエルに「義足を恥じる必要はない。」と言ったので、ガブリエルの気持ちも変わり、アルバとの関係も進展すると思われる。

2)新内科医長マルコの妻、アイリーンがファンティの薬に何かを混入させているかもしれない件について

マルコは、常にファンティの体調を気にしており、映像でも、
ファンティの体調が悪化しはじめていることがハッキリとわかってきた。
次回は、この点もエピソードの中核になると思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?