映画レビュー(The Son)

映画内容

初監督作「ファーザー」で第93回アカデミー脚色賞を受賞した映像作家・劇作家のフロリアン・ゼレール監督が、ヒュー・ジャックマンを主演に迎えたヒューマンドラマ。「ファーザー」に続く「家族3部作」の2作目で、ゼレール監督の戯曲「Le Fils 息子」を原作に親と子の心の距離を描き出す。

家族とともに充実した日々を過ごしていた弁護士ピーターは、前妻ケイトから、彼女のもとで暮らす17歳の息子ニコラスの様子がおかしいと相談される。ニコラスは心に闇を抱えて絶望の淵におり、ピーターのもとに引っ越したいと懇願する。息子を受け入れて一緒に暮らし始めるピーターだったが、親子の心の距離はなかなか埋まらず……。
https://eiga.com/amp/movie/97625/




"なんでこうなってしまったのか"


と頭を抱える人間関係は、人それぞれあると思う。

仕事仲間、友人、恋人、家族、自分自身、、

ここまでくると、原因は複数あって、複雑に絡み合っているので、1つ解決すれば全て治るほど単純な問題ではなくなっている。

映画では、家を出て行った父と同居すれば、息子の心のもやもやは治ると思われた。


でも変わらなかった。


家族を大切に思うあまり、感情的な物言いになって、自分がかつて言われて嫌だった言葉でさえも抑えられずにぶつけてしまう。

良かれと思って主観的な理想や成功体験を押し付けてしまう。


じゃあ、どうすれば良かったのか。

観終わった後に考えたけど、絶対的な答えは出なかった。




親が離婚したから
親から将来への重圧を感じるから
繊細な性格だから

と言って全ての子どもが心を病むわけではない。

そして、映画のような家庭環境でなくても、親と子の葛藤や、距離感の悩みなど、どの家庭も大なり小なり問題を抱える時期はある。

この映画はフィクションだけど、どの家庭にも起こり得ることが描かれている。

家族内はもちろんだけど、周りの人とも活発に議論をして考え方や選択肢を狭めないことが大事なのかなと思った。

共有してすぐにスッキリしたり、解決したりするわけではないけど、抱え込んでも事は進まないし、自分自身がツラい。




親→子、子→親の愛情は強く感じた。

相手のことをこんなに想っていて行動もしてるのに、望まない結果を迎えることになってしまった。

この映画は終始しんどい。

それでも、コミュニケーションをとること、メンタルヘルスを学ぶことの大切さを改めて感じたので、観れて良かったと思う。

自分が家族を持ったとき、教訓としてまた見返したい。

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