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2023年6月15日 阪神vsオリックス 観戦感想

今更ながら、交流戦

 交流戦観戦に関する記事を残しておかねば…!と気付いたのがちょっと前。だって写真を入れたのがつい何日か前でしたもの。
 という訳で、関西ダービーの観戦感想をココに執筆!関西ダービーOP戦に関しては、阪神の主砲として現在も大活躍する大山悠輔が山崎福也・山下舜平太を攻略して個人的には「やられたなぁ」というイメージが。
 そしてこの時の阪神は非常に絶好調。投げては大竹耕太郎を攻略せよ!と。打つ方に関しては大山をマークしなければならない…なんて様々に言われ、この時点でも難なく首位をキープしAクラスを上下したまんま。
 関西ダービーは野球現地観戦を重ねた身として行きたいなぁ、なんて思っていたらこう。何とか安いビジの外野席を確保!無事に観戦の準備完了で、今は阪神の大阪梅田に。
 それにしても、電車の経営権も岡田彰布に託されたかのように『ARE』が掲載中。こんなん来たら笑うでしょうよ。

色を変えれば事故が減る

 こうした話は、現地観戦が終わって少しした後の株主総会で言われた言葉のようだ。…とこの日野尼崎駅で遅い食事目当てに下車をすると、虎柄の電車が待機していた。
 が、残念ながらこの電車は本線を走行する為の電車ではなくファームこと2軍の本拠地がある(現在)鳴尾浜方面に向かう武庫川線の電車だ。呆気ないが、そんな事があるのだろうかと。
 他にも、株主総会は甲子園焼き鳥についても話題が飛んだらしい。関西のオッサンの集まりではないか。

 今回は大学への要件があって昼飯抜きだったので、尼崎で食事を。
 阪神電車といえば、な夏の風物詩、ざるそばを食して甲子園球場へ向かった。薬味が効いておりそして麺が細く喉越しが素晴らしい。
 天気に関してはこの時点で心配な点があったが、中止などの発表はなく開催の見込みを感じたのでそのまま甲子園球場へ向かう事にする。爽やかな状態に体を整えていざ出発だ。

初、甲子園球場

 甲子園球場は初の訪問となる。そもそも、セ・リーグの試合を観戦するのもはじめてだ。
 自分の家族に関しては父が会社の夏季休暇時期に高校野球観戦に甲子園球場と鳴尾浜を訪問していた…という話が残っている。それ以来、自分の家族は訪れたという事になるのだろうか。
 しかし。阪神電車の乗客も、甲子園球場周辺に集うファンたちも大概が阪神ファンだらけで『関西ダービー』とは無縁な状態であった。オリックスは前年の日本一球団だというのに、まだまだ浸透はしていない。

 到着時間は、球場門の開門30分ほど前であった。
 しかし、そんな中でも多数のファンが集う。阪神・オリックス。オリックスファンの人々を見かけた瞬間には何か実家のような安心感を感じたのだが、阪神のユニと混ざっているのを眺めているとさながら『関西地区・プロ野球の祭典』といった感じがする。
 阪神・オリックスとの対戦は欲を言って仕舞えば成績関係なしにオフシーズンなどで対戦などをしてほしいような気持ちがあるが、選手たちの負担を考えると無理だろう。
 しかし、福岡・西宮とビジ観戦を継続してきたので紺色のORIXユニを発見すると妙な安心感を記憶して脳が反応してしまう。
 オマケになるが、この付近では球場メシの定番である選手弁当などが販売されていた。…が、結局買う事はなかった。

 甲子園球場、というのは本業を『全国高校野球』の為に使用しているのだそう…と何年か前に知った。
 その時の名残か何かだろうか。現在では来たる甲子園100周年に向けて様々な取組みを阪神電鉄も実施しているが、そのいずれも高校野球が中心だった。
 自分は高校野球に関してはそこまでの興味関心がない人間なのだが(自己開示)、過去の高校野球を眺めていると現在プロ入りした選手の名シーンなどを見る事が出来るのは非常に面白い所だと思っている。

聖地入場

 テレビで見た場所だ、甲子園に入場した感想というのは最初はそんなモノだ。特に、テレビで阪神タイガースばかり流され、夏と春に高校球児の躍動を見せつけられては。
 丁度、入場するとオリックス選手のバッティング・守備練習などを実施中だった。多くの選手を眺める事が出来る。高価な機材での撮影をしている人たちもおり、選手の観察に余念がない。

打たれた平野佳寿です。
 最初に驚いた光景として、平野佳寿が観客席に笑顔で話しかけていた(関係者だった?)ので、観客目線な記録を撮影する事ができた。
 少しだけやり取りも確認でき、自分としては驚く時間であったのだが一体何だったのだろう…
 恐らく、自分のカメラスペック込みにして1番綺麗に撮影できた選手写真ではないか(オフでは)だと思ってしまう。

 宇田川らしき人物。
 この近くで丁度、1軍入りのニュースが上がっていたので恐らく間違いはないかもしれない。
 写真撮影時には撮影に向かって入れる際に確認を一気にしたので、その際にまとめてみている。
 が、この時は京セラ大阪のマウンドで調子を見ていた…などの朗報もあり、宇田川のポジティブなニュースも囁かされた中での確認となった。
(違っているなどあったらお願いします)

 本田仁海らしき人物(合っていれば)
 自分では本田といえばスター格の選手であり、何回も本田といえばあのソフトバンクとの首位攻防で流れを固持して宗佑磨へのサヨナラに繋げたパーフェクトな投球は忘れていない。
 吉田正尚のホームランや若月の選球眼、そしてマサタカの逆襲などが粘った結果…の首位同率だったと刻まれてしまうが、あの時は自分の中で『本田の完璧な火消し』があったからこそ来れた、と今なお思っている。本人に直接伝えたいくらいだ。

 バッティング練習の様子。
 こうして1人1人が打席に立ち、コンディションを確かめ快音を甲子園球場に響かせている。
 丁度この時(この前になるのか)関西ダービーの解説客としてメディアに引っ張りだこだった能見篤史さんが来ていたらしい。全く気づかなかったが、知らず知らずだったのだろう…

 小木田・小田裕也。(小木田は多分)
 小木田はこの後の試合で登板し、見せ場を作る事になったが小田裕也に関しては非常に見ているだけで背中に頼もしさを感じた。
 杉本故障時のあの時。本塁打まで放ち、外野の穴を埋める事に貢献しレギュラーの代役を務めチームを鼓舞していたのは非常に素晴らしい躍動だった。
 再び、試合中盤・後半の守備固めに役目を戻したがその際には美技たる外野を見てみたいものだ。

 小田裕也(拡大)。
 小田の外野守備は、中川圭太の外野守備の手本にもなっているという。
 関西ダービー期間には中川圭太が大山の打球を抜けるか抜けないかでファインプレーキャッチで魅せたが、その守備の伝承者がここに…と思うと何か感動してしまう物があった。

 杉本。
 1番近くで見えた練習選手だった…ので、写真はかなりある。
 が、コレを掲載。外野守備の練習に就いていたが、飛んでくる打球を悠々とキャッチ。コレがプロの技なのかと感心しながら思って眺めていた。
 この杉本が後にヒーローになる、とはまだ自分含めて思っていない。さて。試合開始まであと少しだ。

 小さくて見えない…が、投手陣が引いている事が多いマイメロリュック。今回は前が引いていた。
 日刊オリックスの広報Twitterなどでは山下や山岡が引いている写真が良く流れてくるが、今回は広報Twitterを見ていると前(投手)が引いている写真が流れていた。
 若手選手が持っている品…なのかもしれないが、個人的傾向として投手がこのリュックを持っている傾向が強いような気がする。

試合開始!!

 予告先発が流される。
 オリックスは山岡を上げてきた。オリックスは投手陣が非常に素晴らしい、と高評価を受けているがその中の1人。京セラ大阪では登場曲にAAA/虹を使っている爽やかなキャラクターだが、キレキレに変化してくるスライダーは打者を封じ込める勢いを持つ。
 対しての阪神は、伊藤将司を送り込んだ。イトマサ、の愛称で親しまれ、キレのある変化球で打者を圧倒する先発投手だ。また、セ・リーグ投手として自援護能力性能も非常に高い。(自援護に関しては印象)

 甲子園球場デビューは、こうして阪神とオリックスの関西対戦(大戦)にて始まった。
 またいつか機会あればと思ってしまうが、そもそもセ・リーグの試合にあと何回向かうのだろうか。そしてえ、高校野球などの試合を現地しない限り自分がこの席から選手を見ているなんて、バックスクリーンを見ているなんてないだろう。

 今回は交流戦だ。日本生命が主催するリーグ戦のようなものになっている…が、パ・リーグTVなど野球メディアの参加や関心も自分の中では非常に高いイメージがある。
 この日本生命のキャラクターとしては『セカパカくん』というキャラがいるらしい。交流戦終了後に岡本和真選手がぬいぐるみを貰っていた。
 が、今回は何故か藤原丈一郎さんが参加。宗教上大丈夫なのだろうか?という懸念を考えつつ、ビジョンを眺めて試合を待機した。
 現在は阪神園芸の整備が進行している真っ最中である。

 阪神選手の守備練習だろうか。
 ノイジーと小野寺を発見した。
 ノイジーに関してはこの試合入場時に配布されたオールスター投票用紙(自分は記念に保管した)にも表記されていたが、このオールスターのファン投票で外野1位を獲得する謎事件を起こしてしまう。
「ノイジーの1位って大丈夫なんですか?」
と後に知人に質問をするが、
「冗談半分で出てきたんだろう」
との意見で済んでしまった。なんだったのだろう。本当に。

 あとは、佐藤輝明とかなんとか。個人的には甲子園に行った!と言ったら
「阪神の選手見た?」
と言われそうな気がしたので、この辺りは積極的に謎に撮影していたような記憶。

動揺の1-9

 今回はビジ席に着席、という事で外野…外野といえばそう、応援団の一挙手一投足!というわけで今回は本格的な声出し応援を、という事に。
 だが、1番の発表で皆々の動揺。
「1番。右。福田。」
この瞬間のドヨメキが非常に大きかった。福田にとってはこの試合が1軍昇格後初の即試合。そして、初の右守備となる。非常に不安が残るが大丈夫だったろうか…となるが、個人的には無難だったように思う。
 知人が偶々、福田推しだったので
「アレ確かすーへーさん右初じゃなかったですか?」
と言っており、その時点で判明した。
 後の試合の動きも含めて考えてみたが、この先には山崎福也が先発した明治神宮でのヤクルト戦があった。その際に向けて明大時代の勘を…との意図があったのではないかと思ってしまう。

 他にも、安達が入っていたりゴンザレスが加わるなど非常に濃いというか、個人的には攻めた姿勢を感じる。
 どうか。烏滸がましい事は言いませんからコレで勝たせて頂けませんか!!

 昨年のプロ野球チップスでの既視感を感じながら撮影してみた山岡の写真。
 全然解像度は違うし、ビジユニだし、と違うが、解像度関係なしに判明する姿勢の良さ。そして、商品写真になる一瞬の難しさなどを感じる。
 自分の記録はここまでしか追いつかないが、どうにか撮影できていた。

 野手陣キャッチボール。
 この日、1Bに入っていた頓宮と2Bに入っていた安達とのキャッチボールだ。
 頓宮は捕手、安達といえば遊撃…だがすっかりそれは登録名義だけでの話になってしまったように感じる。現在は、安達は守備職人に。頓宮は内野での出場機会と3割のトンデモ打率をキープするための出場として1Bを固定しているイメージがある。
 安達は守備職人として、西武は源田壮亮にもその技術を高く評価されるが安達のユーティリティさというのは昨年の日シリ、ないしは長年の出場で固めてきた能力がそれを物語っているように思う。
 そして、後方のランニング姿は福田。昨年は『福宗正杉』との言葉で勝ち上がって来れただけに1軍試合で福田の姿がある事の安心性は非常に高いものを感じる。

作戦開示?機先を制してモノにしろ!

 バックスクリーンでは、様々な宣伝映像などを見ながら開始の時間を待機した。ここまでの時間では、ABC朝日による阪神タイガース前半戦まとめの映像もあり、膝下の放送局である実感を感じた。少しだけ話を逸らすが、阪神贔屓なメディアに関しては本当にABCだけで良い。他の曲まで染まる必要は一切ないのだが。
 そして、阪神の新2軍球場建設に関してや甲子園100周年に関する宣伝などを見た後に試合開始の雰囲気が一気に漂う。阪神のオフィシャル・サポーターらしき人物が登場した。
「いやぁね!昨日は打線の爆発が良かった!この調子です!近本が出て、中野が続く、コレが阪神勝利の鍵なんです!!」
こう言っていたのだけ(こんな風に)は覚えている。昨日のオリックスは阪神に大敗を喫していたのだ。
 この期間の関西ダービーでは丘みどりを呼んでの始球式などもあったようなのだが、実際にはその初戦だけがイベントの盛りだったように思う。
 何となく思ったこと。近本と中野さえ出さねば良いんだな!!

 いつも楽しみな時間。コレを楽しみにしているかいないかは個人差が非常に分かれそうだが、自分にとっては好きな時間である。
 メンバー表交換が実施された。阪神は優勝最後の頼みとして担ぎ出された岡田彰布氏。そして、オリックスは中嶋聡監督の体調不良を受けて水本ヘッドコーチが代理指揮を行う。
 岡田彰布氏に関しては個人的に未だ、オリックス時代のイメージしか残っていないのだがそのオリックス時代に指揮を執っていた時代のチームを知っているメンバーは何人残っているのだろうか。

 セ・リーグのスタジアムアナウンスは、個人的に昔ながらのウグイス嬢のイメージが強い…のだが、阪神の選手が守備に就く際のアナウンスはスタジアムDJによる指揮で誘導された。
 こうした部分に関しては、スポーツチームのエンターテインメントとして現在に適応させているのだろうか、と思ってしまう。
 オリックスの京セラ・神戸DJに慣れまくった為、この落差あるアナウンスは非常に慣れなかった。ノイジー・木浪・近本・中野…と多くの選手が守備の位置に就きアップを始めている。甲子園球場の暖かさも最高潮に達そうとしてきた。

対峙、セントラルの壁

 いよいよ交流戦が始まった。阪神との交流戦最後の戦い。オリックスとしてはここで勝利して、何とか勝ち越し次の神宮に向かいたいものだ。
 1番打者には福田周平。この甲子園球場には、かつて広陵高時代に打席に立っていた選手でもある。先日(先々月か)オリックス内で、智弁学園や大阪桐蔭高校などの高校生たちを呼び込んでバファローズ高校なるイベントを行っていたが、こうして福田周平や森友哉など、往時の高校野球に縁のある選手が打席に立つとさながら高校時代を思わす雰囲気がある。

 森友哉。
 甲子園球場との関係で言えば説明不要な存在であろう。かつてはアスレチックス・藤浪晋太郎とのバッテリーを組み、強豪の大阪桐蔭高校でこの高校野球のヒーローになった選手だ。
 それ以来、西武時代にも甲子園球場で阪神時代の藤浪との対戦など多くの場面があったが、オリックス移籍後の森友哉を甲子園で見ると
『大阪のチームの森友哉』
というだけで違う迫力と圧倒される空気を感じる。コレでこそ、高校時代のスターとして、ヒーローとして全国にその名を馳せた森友哉の帰還を感じる1打席であった。
 森はこの試合で安打を放ち、チームに頼もしさを見せつけた。

 少しだけ阪神の観客スタンドの方に寄り道しよう。
 非常に多くの観客で染まっており、縦縞黄色に白…と周辺における虎柄の空気感には圧倒されてしまうものがあった。
 この量の観客たちに背を押されるのであれば、選手たちも120%の力が発揮できてしまうのではないかと思ってしまう。
 甲子園はファンの勢いと熱気が凄いと選手も言っているのを偶に聞くが、その様子をまざまざと見せつけてくるようであった。コレは何とも言えない。

 オリックス側は山岡が先発に立つ。
 山岡に対してはオリックス側の援護があまりない悲運な投手である…というイメージの感覚になってしまうが、今回はどうなっていくだろうか。
 ちなみに、オリックスは1回。阪神の先発。伊藤将司を攻略できなかった。ゴンザレスの出塁という希望を見せたものの、森が併殺打で倒れ無念に終了。そう簡単に、阪神の強力になった守備力を掻い潜る事は出来ないのであった。

 山岡に関しては今回、早めの交代という事で事を乗り切ったというか。早めに相手に流れが乗り移らないように頑張ったという雰囲気を垣間見たような気がする。
 1回は中野に安打を許してしまったものの、ノイジーは打ち取って抑えた。
 山岡は今回、4と1/3回に登板したが被安打は8本と少しまた恵まれない結果…というのだろうか。これ以上は危ない、と感じたのか即座に下げたのが感じられる。続きの山田の回に関しては、自分が食事に出ていたので全く見ておれず…。

 オリックスに関しては、個人的にDHが使えない中であったが頓宮の活躍…というのだろうか。途中、安打を1本放った森もそうだが、3・4周辺の稼働がうまく機能したように思う。
 特に頓宮に関しては、決勝打に持ち込む本塁打に近い兆候が随所に出ており、本塁打に繋がった時には
「なるほど」
と考えさせられるものが何度かあった。頓宮は前半のリーグ戦でも打撃の研鑽で打率成績を『3割』にし、脅威の打者に名を連ねたがその勢いは交流戦でも止まらず神宮でも亜細亜大の力を残したかのような力で本塁打を放った。
 思えばこの試合での打撃ぶりから、少なくとも何か構えていた兆候や傾向のようなものがあったのではないかと思ってしまう。
 写真は、守備位置に就く頓宮。打席に着く瞬間を撮影しておけば良かった。

覚えた真価を発揮してみる

 今回は、ビジ席に座ったからこそとして応援歌の歌唱にも力を入れた。こんな事をしに球場へ向かっていると、カラオケをしに街へ向かっているのと何か変わらないような気がするが。
 その中で、嬉しかったのがこの『安達』のコールと応援歌だ。T-岡田コールやタオル回しなどの定番に続き、この安達の応援歌もいつまで残っているか分からない。そんな中での歌唱となり、自分では安達がメンバー内に居ると知った時には大いに喜んだものだった。
『猛れ 雄々しく行け 本能の儘に』
から続き、途中に
『上州男がはっ飛ばす!了一!了一!それ!はっ飛ばせ!』
となる応援歌だ。
 応援歌に関しては素人だった自分が、T-岡田に続いて気になっていた歌である。コレを歌えたのは本当に良かった。安達自身も中々1軍に上がってくる選手ではないので、上州男のコールは本当に素晴らしい思い出の1つになったのだった。

 クリーンナップ内に居たが、この試合では成績が振るわなかった中川圭太。
 以前のビジ戦でも出場していたが、この試合では応援歌を深く記憶してついていける勢いにまで持って行けた。
『出る不当の意志 強くその胸に給う』
と続くのだが、オリックスの応援歌というのは非常に感じの綴りやリズムの難しさが多い。その中で、斜め前の人は携帯に歌詞を表示させながら見て歌唱していたりと現状は難しいものだった。
 自分でも一部選手の個々の部分しか記憶していないので、次は讃丑歌なども記憶しておきたい。
 ちなみに、この機会でだと大城の
『ハイヤーサーサー』
も面白い遣り取りであった。選手の成績としては『見逃三振』で終了したが、自分としては面白い応援歌が歌えたのでヨシ。

ビジターといえば

 やはり、ビジターといえば選手の演出。
 阪神はこんな感じでマシンからロボットを出してくるような演出が面白かった。
 このビジョンに映されているのは大山。現在では阪神の無くてはならない大砲役になっているが、かつてのドラフトでの際には投手だらけの中白鴎大から唯一野手を金本監督が採ったとドヨメキの中プロ入りした有名な1人である。
 無くてはならない、といえば。阪神の無くてはならない選手に前川右京という外野手がいる。この試合では、そんな前川が本拠地での初出塁を達成していた。阪神では長年の課題であった高卒野手の育成という事だったが、この前川の確保でとんでもない逸材の調達に成功した模様だ。


 おまけ。
 今回は京阪神という事で修学旅行観戦の紹介も実施されていた。高知県から招待されていたようである。
 かつて、阪急ブレーブスという(現・オリックス・バファローズ)同じ西宮市にあった球団も西宮北口に球場を構えていたが、阪神タイガースに客を取られ入場者数が入らずガラガラの中試合をしたという。その際には修学旅行などの団体に声をかけて客足の確保を実施した…という話を思い出した。
 その阪急・阪神のチームが今では敵同士に戦ってこうして西宮市の夜空で火花を散らしているのは、何か非常に面白い縁のようなモノを感じてしまう。

継投はお預け

 山岡を下げて山田に変更、そしてワゲスパック・小木田…と繋いでいた時、自分は球場飯を食事に少し客席の外へ。
 関西だが、築地の銀だこを食す。途中に阪神が逆転したのか、爆音でチャンステーマや六甲おろしが聞こえてきた。阪神の応援の勢いに本当に圧倒される中、自分は食事選びに少し爆笑しつつ時間を潰していた。ここまで爆音で応援が聞こえてきたら笑うしかないというべきなのだろうか。

 小木田を投入した際の写真が残っていた。
 この時、キャッチャーとして構えていたのが森友哉だった為、オリックス内でのマニアックな話になってしまうが『兄弟バッテリー』状態での投球となった。この際には小木田が銃弾から避けるようにグラブを正面に構えるファインプレーを魅せ、少し話題になった。

 ワゲスパック。
 長身の外国人投手としてオリックス内では存在感を見せつけ、昨年の外国人野手が外れた中では圧倒的な存在感を見せた。
 何と言っても、神宮球場でグラブ投げの憧れを成し遂げ胴上げ投手になった記憶は非常に新しいモノだろう。日本一を達成し、中嶋聡監督の胴上げと共に記憶に刻まれる光景だ。
 最近は成績が…と非常に心配になる投手だが、この日は卒なくこなしてマウンドを降りた。またあの時のように、圧倒的なグラブ投げに繋がる投球を見てみたいと願ってしまう。

火を噴け3割打者!昇天せよ拳王!決定打の瞬間

 この時がやって来た。誰もがこの瞬間を予想できなかったろう。
 9回の阪神守り。阪神は0点で抑えた岩崎に代わって、WBCで圧倒的な活躍を見せた湯浅に投球を託した。
「あ、湯浅は打てんな…阪神の勝ちか。」
自分は最初、こう思っていた。
 しかし、森を抑えて頓宮を迎えた瞬間に一変する。
 頓宮が湯浅から本塁打を放ち、一気に同点に持ち込んだのだった。ここまでの結末が予想できたろうか。これで延長戦に持ち込んで、先に行く権利が与えられる。そして、ここから先の逆転だってあり得る。
 自分の外野応援席から見えたのは、頓宮の放った打球がノイジーの頭上を超えて黄色いポールの横。そしてネットの直上に落ちた瞬間だった。
 頓宮の本塁打を確信した瞬間である。オリックスファンたちは全員で喜んだ。我を忘れ、自分も
「この瞬間の為に甲子園球場に来たのか」
と感動した程である。しかし、感動は早かった。
 この先。湯浅は中川圭太を抑える。迎えて杉本の打順だ。湯浅と杉本の対戦、杉本は粘って湯浅を迎え撃つ。
 そして、この試合1番の弾道が飛び出した。
 打球はオリックスファンが待つビジタースタンド付近へ。そして、飛距離充分の上段・中段付近まで飛んでいった。
 しかし、自分はあまりよく見えなかったが白球が客席に飛び込んだ瞬間だけはよく見た。恐らくだが、杉本のホームランの中でも1番よく飛んだのではないかと思ってしまう。
 阪神の守護神・湯浅を完璧に打ち崩したオリックス。湯浅は翌日に2軍に行き、WBC後の新たな犠牲者のようなものが増えた格好になった。
 侍の軌跡!!として国内にその栄光や功績を高々と評される選手たちだったが、流石に湯浅が打たれてしまうのだけは自分でも
「代表選出だからといって、強いわけじゃないんだな」
と何か人間らしいものや切ないものを感じた。

見せ付けて

 最後を閉めたのは、平野佳寿だった。
 阪神側の監督。岡田彰布がかつてオリックス時代の監督だった際には抑え適性を見抜かれ、それ以来日米関係なくNPB・MLBでも抑えを担当している。
 この前日のオリックスは負けてしまったが、その際には勝利投手が西勇輝にて西勇輝が12球団全勝利を達成して球史に名を刻み。そして西自身の人生にも大きな足跡を残す結果だったようで見れば良かったと後悔をしてしまった。
 阪神側にとってみれば、中野の打席応援中にいきなり応援していたら
「試合終了です。」
とコールされて終了。そんな感じで今回は1日を閉じた。早い幕引きだったと思う。

 今日も勝ったぜ バファローズ〜♪
西宮の空に、我々の歌よ響け!!
 最後の打者、中野拓夢を抑えて試合はオリックスがもぎ取った。本当にこの先の事を考えても、頓宮・杉本は勇者でしかない。非常に素晴らしい活躍をしてくれた。その先、敵地神宮への殴り込みも充分と言ったところだろう。さて、あとは大学野球出世組の活躍を祈らん!!

オールドヒーロー開花

 ヒーローインタビューには杉本が呼ばれた。関西ダービーの決勝打を放ち、今日のヒーローとなった選手だ。
 杉本自身は高校野球での徳島代表として徳島商業時代にベンチでこの甲子園の舞台を経験していたものの、このスイングは特別なスイングになっただろう。本人もそれを噛み締めながらインタビューに応じていた。
 個人的には
「頓宮が出てくるのか?」
と思ったが、そうではなかったようだ。頓宮に関しては今日1番のバッティングを見せた選手だと思うが、ダブルで呼ばれるに相応しい選手だと思う。
 杉本の甲子園球場でのインタビューは、下積み時代を思うと。そして、2軍での実績時代を考えると非常にこの場に立っている事にファンとして大きな感動を感じる。杉本は本当のパワーを手に入れ、ここから先は本当の力で魅せる選手としての街道を突き進んでいくように自分では感じた。出遅れた本塁打争いにも参加できる大きな期待をついつい寄せてしまう。
 この本塁打は、かつてのT-岡田が福原から放った関西ダービー逆転の狼煙を完全に突破した、大砲の世代交代のようなモノにも自分には感じる。西宮の空に、あそこまで大きな弾道を刻んだオリックス選手が居ただろうか。

帰宅

 関西ダービーを完全に終了して、全員が家路に就く。自分はそのままで2次会にも参加し、勝利の快感を味わっていた。
 写真に掲載しているのは、甲子園100周年プロジェクトの一環で特別装飾を施されている阪神電車。球場内のバックスクリーンでも案内がなされており、阪神の広告宣伝に買っている電車であるようだ。(ここは親会社に貢献)
 観客の流れは2次会の時間を経過しても止む事はなく、臨時電車を2、3本ほど見送ってから京都に帰宅したのは日付が変わる寸前の事であった。叶うべき夢の先へ。自分は素晴らしい場を見れたのだと思う。

最後に思いを

 甲子園100周年プロジェクト関係の電車の車内を掲載しつつ、ハイライトの実況映像などを見返した上で自分の感想を改めて。
 福田を上げたタイミングは本当に良かったように思う。DHが無い普段と異なる戦闘、廣岡と大城の振るわなかった成績に関しては仕方なかったがこの後に互いも伸びていき成長や隠れた仕事を感じる。
 山岡に関しては、少し被安打を喰らいすぎているののが悔しい点かなぁと。首位に立つ野球をしているという実感を感じながらの観戦でしたとさ。
 そして投手と言う点、DHを使わないという点で言えば阪神の投手。伊藤将司に完全に翻弄されたような気がしてしまう。伊藤の自らのバットで先制点を『自援護』されてしまった瞬間には、思わず
「投手やのにこの打撃スキルは反則じゃないのか?」
と思わず呟いてしまう勢いがあった。互いに山岡&伊藤がマウンドに立っている時間に関しては安打を時々許してしまったものの、投げてはモノにしていた時間というのがそれぞれあったように思う。
 そして、オチになってしまうが翌朝の新聞は全て
『守護神、湯浅陥落…』
で関西のスポーツ新聞、メディアは一色なのだった。杉本の本塁打に関しては切り抜き記事を貼り付けたのかというくらいに小さく、呆気ない終了であった。後に、杉本の昇天本塁打に関してはデジタル記事を刷ってその場を収めている。

 メディアの阪神贔屓を関西ダービーといえど改めて知ったものだ。
 しかし、めげずに野球を観戦しに行こう。
 ではまた!(長く付き合ってくださり感謝)

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