ACT.100『アルプスの麓で暮らす姿』
目覚めの先
宿泊した2階の自室では、宿泊客が少ない事を良い事にして?アラームを設定してから就寝した。
しかし、アラームを設定し布団を被っていても宿横すぐの中央本線を列車が行くのがよくわかる。旅客列車が終わっても、貨物列車に終わりの時間はない。かつてはそうした時間に、東京と日本各地を結寝台列車が走行していた。しかしそうした鉄道が1夜をかけて走行する時代は静かに終焉を迎え、荷物を満載した列車が闇の中を音を蹴立てて走っていく。貨物列車の鈍く唸るモーターの過ぎ去る音を耳にして眠