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Vol.7『リズム音痴』が泣き所。

かつて、Yokohama INSPIRES Drum & Bugle Corps(注1)でBass Drumを担当されていた堀俊弘さんは、
”リズム音痴”という表現がありますが、これは正確な表現ではありません。本当は”休符が取れない症候群”とでも言うのでしょうか。ゆっくりから根気よく教えてあげれば必ず直せるはずです。(注2)
…とおっしゃられていましたが、以前”楽器いじり”を趣味にしていた私にとって最大の弱点は、その「リズム音痴」だったんですね…はい。

マンガとかドラマ等々では、『天才的な音楽の才能を持つキャラクター』には「絶対音感」が 馬鹿の一つ覚えみたいに 実装!?されていることが多いですが、実は「リズム感」も重要なファクターであるのは当然のこと。

私の場合、「楽譜が短い音で埋まっている所」はそれなりにごまかせても、前述の堀さんのコメント通り「音と休符(無音)がランダムに混ざる箇所」では「休符(無音)の部分が、正確な長さよりも短くなって」ボロが出たものです。
(そして、合奏の際には周囲から苦情を寄せられたものです…はい。)

ちなみに…皆さんご存じのことと思いますが「リズムの取り方」って、いわゆる『4拍子(4ビート)』の場合、
『1 、 2 、 3 、 4 、 』
…という訳ですが、正確に(均等に)刻む為には
『イ、チ、二、イ、サ、ン、シ、イ、』
…という風に、より細分化して体感する必要があるわけなんですよね。
{言い換えれば、「4分の4拍子(4ビート)」を刻むには、最低でも「8分の8拍子(8ビート)」の体感が必要。}

そんなリズム感(リズムの取り方)について、こんな思い出話がありまして…
それは2016年秋、東京は赤坂の、サカスステージの舞台裏での出来事。
当時TBSラジオで放送されていた番組「ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル」(注3)のイベントで、リスナー代表の一人としてスタンバイしていた私。
ステージ上は、数時間前に大阪でライブをこなして駆けつけた、hy4_4yh(ハイパーヨーヨ)(注4)のお二人によるパフォーマンスの真っ最中。
あまりのハイテンションなパフォーマンスに、思わず「8ビートを体感しつつ、4ビートで体をゆする」私
そんな私が、ふと目の前の宇多丸さん(注5)の足元を見てビックリ。
宇多丸さんの足は、ちゃんと「16ビートを体感しつつ、8ビートをとっていた」のです。
…つくづく、「私ってリズム感が弱いんだな…」と実感した瞬間でした。

{※ちなみにイベントが終わった後、hy4_4yh(ハイパーヨーヨ)のお二人に宇多丸さんが「良かったよ!前よりさらに良くなってる!」と褒めてる場面を目撃して、「あ!ドラマとか映画でよく見る、”先輩ミュージシャンが後輩ミュージシャンを褒めるシーン”だ!」…と思ったのは、またべつのお話(笑)}

では、今週の締めの吃音短歌(注6)は…

地団駄を タップダンス より強く 踏みしめてなお 吐き出せぬ声


【注釈】

注1)Yokohama INSPIRES Drum & Bugle Corps

マーチングの形態の一種 ” Drum & Bugle Corps ” の、日本におけるパイオニア的存在の団体。
2002年と2004年には、Drum & Bugle Corpsの本場であるアメリカへ遠征し、Drum Corps Associatesの大会、DCA WORLD CHAMPIONSHIPSに出場した。

注2)引用元

以前、堀氏が経営されていた楽器店『株式会社DUO』の会報誌『ON THE LINE FOR EXCITING MARCHING WORLD.』1995年9月15日発行のVol.9(の「マーチングなんでもQ&Aコーナー」)から引用。

注3)ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル

TBSラジオで2007年4月~2018年3月にかけて、土曜日の夜に放送されていたラジオ番組。略称は「タマフル」。

注4)hy4_4yh(ハイパーヨーヨ)

日本語ラップの草分け的存在であるヒップホップグループ「RHYMESTER」の弟子筋にあたるガールズ・ヒップホップ・デュオ。通称:ハイパヨ☆。

注5)宇多丸

日本語ラップの草分け的存在であるヒップホップグループ「RHYMESTER」のマイクロフォンNo.1。
ラッパーにして、ラジオパーソナリティー、ライター、映画時評、アイドルソング時評、とマルチな活動を展開する才人。

注6)吃音短歌

筆者のハンディキャップでもある、吃音{きつおん}(注7)を題材にして詠んだ短歌。
この中では『「吃音」「どもり」の単語は使用しない』という自分ルールを適用中。

注7)吃音(きつおん)

かつては「吃り(どもり)」とも呼ばれた発話障害の一種。症状としては連発、伸発、難発があり、日本国内では人口の1%程度が吃音とのこと。

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