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LGBTQ+がSDGsの目標に入っていない?セクシャリティとSDGs5の関係

メディアなどでも注目されている「LGBT」や「セクシャルマイノリティ」「ジェンダー」

日本だけではなく世界でも「男女平等」を目指すために、さまざまな取り組みが行われています。

本日は「SDGsの目標5とセクシャルマイノリティの関係」をピックアップ!
・LGBTQ+って?
・ジェンダーとセクシャリティの関係
・SDGs目標5「ジェンダー平等を実現しよう」について
・LGBTQ+とSDGsについて
などについて詳しく解説をします。ぜひ最後までご覧ください。

◆LGBTQ+ってそもそもなに?

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そもそもみなさんは「LGBTQ+」というものをご存知でしょうか?

「聞いたことはある」「同性愛者でしょ?」といったように、一部のイメージがあり「ジェンダー」の問題と混合してしまう方も多いハズ。

そこでまずは、ジェンダーやセクシャルなどの基本知識についておさらいをしていきましょう。

◇ジェンダーとセクシャリティのちがい

よくジェンダーとセクシャリティは混同して勘違いされてしまいます。

ジェンダーとは、社会的な性別のこと。
SDGsやコラムなどで見かける際には、ジェンダー=性差や性別の役割について指すことがほとんどです。

たとえば「女性は家事をするもの」「男性は稼ぎ柱になるもの」といったような、社会的な女性・男性のイメージに対する性差や性の役割を指します。

対してセクシャリティとは「自身の性の認識」といった意味があります。

《CHECK!!》セクシャリティの4つの「性」
◇身体性:生まれた時の性別。
◇性自認:身体とは別。こころの性。
◇性的指向:恋愛対象や性的対象が異性なのか同性なのか。
◇性表現:自身の性をどのように表現したいのか。
(参照:自分らしく生きる セクシュアリティとは?意味や診断項目、種類について。ジェンダーとの違いも解説。 より)

セクシャリティとは、その人の人間性や個性のひとつ。
ジェンダーのように、社会的な性別というものではありません。

まずは、ジェンダーとセクシャリティの意味が異なることを覚えておきましょう。

◇LGBTQ+はセクシャリティを決めるための分類

セクシャリティについて確認したところで「LGBTQ+」について考えていきましょう。

セクシャリティとは、自身の性の認識のひとつとして、その人の個性や考え方・嗜好のひとつだということを確認しました。

「LGBTQ+」は、そういったセクシャルマイノリティの方の総称として使用され、それぞれ種類や意味があるのが特徴です。

【LGBTQ+】
セクシャリティの種類。セクシャリティの4つのポイントごとに、それぞれ「レズビアン」「ゲイ」「バイセクシャル」「トランスジェンダー」「クィア」といった種類がある。
セクシャルマイノリティの総称の意味としても使われることがある。

【LGBTQ+の種類】
・レズビアン(女性同性愛者):カラダは女性で、恋愛対象も女性。
・ゲイ(男性同性愛者):カラダは男性で、恋愛対象も男性。
・バイセクシャル(両性愛者):男性も女性も恋愛対象。
・トランスジェンダー:生まれた時の性別と自分で認識している性別が異なる人。
・クィア:自分自身の性の自認や性的嗜好が定まっていない。

(参考:【当事者監修】LGBTQとは?【2021年度最新版!】 より)

セクシャリティの問題はとてもナイーブなので、表立って目立ちたくないという方が多いです。

実際に、今の日本で同性愛者であることを公表すると肯定されるだけではなく、批判的なメッセージも届いてしまいます。

しかし、だからといっていつまでもこのままにしていてはセクシャルマイノリティで悩んでいる方は、ずっと肩身の狭い思いをするしかないのです…

◆すべての人を守るための目標|SDGs

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とてもナイーブなセクシャリティの課題。
日本では徐々に同性愛者の事実婚が可能な市区町村が出てきていますが、すべての市区町村で同性愛がOKなわけではありません。

また諸外国の中では同性愛は禁止されていたり、同性愛者というだけで刑に処される可能性のある国もあります。

反対に、同性愛者に対して寛容でパートナーとの子どもを望むことができる国もあります。

しかし、日本の場合はセクシャリティの課題よりも先にやらなければいけないことも…

それが「ジェンダー平等」です。

◇ジェンダーの平等については世界共通で目標が設置されている

セクシャリティの課題に対しては国ごとに任されているところがあるのに対して、ジェンダーの課題に対しては世界共通での目標が設置されています。

その目標というのが「SDGs」です。

《CHECK!!》SDGsとは…
SDGs(エス・ディー・ジーズ)は、Sustainable Development Goals(サスティナブル ディベロップメント ゴールズ)の略称
日本では「持続可能な開発目標」といった意味で使用されている。

2015年の国連サミットで採択され、ジェンダーの問題をはじめ、環境や社会といった問題に対して、17個の目標を設置。

国連加盟国がSDGsに設置されている目標を達成できるように努めているんです。

ここで、SDGsの目標を確認してみましょう。

《SDGsの目標》
テーマ 『誰も置き去りにしない世界』を目指して
目標1 「貧困をなくそう
あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ

目標2 「飢餓をゼロに
飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する

目標3 「
すべての人に健康と福祉を
あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する

目標4 「質の高い教育をみんなに 
すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する

目標5 「ジェンダー平等を実現しよう
ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児のエンパワーメントを図る

目標6 「安全な水とトイレを世界中に」 
すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する

目標7 「エネルギーをみんなに そしてクリーンに
すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する

目標8 「働きがいも経済成長も
包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する

目標9 「産業と技術革新の基盤をつくろう
強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る

目標10 「人や国の不平等をなくそう
各国内及び各国間の不平等を是正する

目標11 「住み続けられるまちづくりを
包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する

目標12 「つくる責任 つかう責任
持続可能な生産消費形態を確保する

目標13 「気候変動に具体的な対策を
気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる

目標14 「海の豊かさを守ろう
持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する

目標15 「陸の豊かさも守ろう
陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する

目標16 「平和と公正をすべての人に
持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する

目標17 「パートナーシップで目標を達成しよう
持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

たしかに、SDGsには目標5に「ジェンダー平等を実現しよう」という目標が設置されています。

では、ここでさらに目標5について掘り下げて考えていきましょう!

SDGsについて詳しく知りたい方はこちらのサイトがおすすめです。

◇目標5「ジェンダー平等を実現しよう」のターゲットは?

SDGsの目標5「ジェンダー平等を実現しよう」のターゲットをチェックしてみましょう。

【目標5ターゲット一覧】
5.1)
あらゆる場所におけるすべての女性および女子に対するあらゆる形態の差別を撤廃する。

5.2)人身売買や性的、その他の種類の搾取など、すべての女性および女子に対する、公共・私的空間におけるあらゆる形態の暴力を排除する。

5.3)未成年者の結婚、早期結婚、強制結婚、および女性器切除など、あらゆる有害な慣行を撤廃する。

5.4)公共のサービス、インフラ、および社会保障政策の提供、ならびに各国の状況に応じた世帯・家族内における責任分担を通じて、無報酬の育児・介護や家事労働を認識・評価する。

5.5)政治、経済、公共分野でのあらゆるレベルの意思決定において、完全かつ効果的な女性の参加および平等なリーダーシップの機会を確保する。

5.6)国際人口開発会議(ICPD)の行動計画および北京行動綱領、ならびにこれらの検討会議の成果文書に従い、性と生殖に関する健康および権利への普遍的アクセスを確保する。

5.a)女性に対し、経済的資源に対する同等の権利、ならびに各国法に従い、オーナーシップ、および土地その他の財産、金融サービス、相続財産、天然資源に対するアクセスを与えるための改革に着手する。

5.b)女性のエンパワーメント促進のため、ICTをはじめとする実現技術の活用を強化する。

5.c)ジェンダー平等の促進、ならびにすべての女性および女子のあらゆるレベルでのエンパワーメントのための適正な政策および拘束力のある法規を導入・強化する。

(引用:Global Compact Network Japan|目標 5 ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図るより)

「ジェンダー平等を実現しよう」では主に、開発途上国の女性や女子への問題などを改善するようなターゲットが設置されています。

また、日本でも問題視されている男女の差などを少しでも軽減するようなターゲットが設置されているのが特徴です。

SDGsの目標5についてはnoteで詳しく紹介しています。こちらも参考にしてみてくださいね♫

◇LGBTQの問題はSDGsに含まれていないのはなぜなのか

「ジェンダー平等を実現しよう」のターゲットを確認してみると、
・セクシャルマイノリティに対しての配慮が含まれていない
といった疑問を浮かべる方も多いのではないでしょうか。

先ほども少しふれましたが、セクシャリティに対しては国ですでに法律を設置して「同性愛を禁止している」国もあるため、国連に加盟している世界共通の目標としてLGBTQ+に対しての配慮は記載されていません。

しかし、SDGsにはテーマとして「誰も置き去りにしない世界を目指して」というものがあります。この中にはLGBTQ+の方も、もちろん含まれています。

そのため、SDGsの目標に設置されていないからといって無視していいわけではありません。

SDGsが「世界共通の目標」としているために、国ごとの法律などで難しいことはターゲットに設置されなかったということです。

◇ジェンダーの問題はLGBTQに深く関わりがある

しかし、日本の場合ジェンダーとLGBTQ+の問題はかなり関係があります。

たとえば、女性と男性の平均年収で比較してみましょう。
男性の平均年収が約500万円なのに対して、女性は約300万円未満です。

これをLGBTQ+のカップルで考えた場合に、ゲイのカップルの場合の世帯年収は約1,000万円なのに対して、レズビアンのカップルの場合は世帯年収が600万円未満。

同等の仕事をしていたとしても男女差による「賃金格差」で世帯年収に大きな差が生まれてしまうんです。

仮に、日本で同性愛の結婚が全面的に認められたとしても、性差による賃金格差によってレズビアンの方が結婚しにくいという問題が新たにあがってしまいます。

こういった問題を解決するためには、まずジェンダー平等を実現するためにSDGsの目標達成に積極的に取り組む必要があるんですよ。

また、ジェンダーの平等だけを改善するために活動するのではなく、誰もが性差を感じずに生きやすい世界にしていくためには、セクシャルマイノリティの方も安心して過ごせるような体制を整えることも重要です。

参考|国税庁 平均給与

◆日本はジェンダーやセクシャリティの課題が山積み

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SDGs目標5とジェンダー、セクシャリティの関係について目を向けてみると、日本はまだまだやらなければいけない課題が山積みだということがわかります。

・男女の平均年収の差
・セクシャリティに対する認識
・女性の雇用や社会進出の支援
など…

改善しなければいけないことはたくさんあります。

もちろん、今回紹介した「LGBTQ+」に関しても同様です。
ジェンダーの平等を実現しながら、セクシャルマイノリティの方が安心して生活できるような場所や雇用条件などを整えていかなければいけません。

◆まとめ

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いかがでしたか?

SDGsの目標5「ジェンダー平等を実現しよう」には、LGBTQ+のターゲットは含まれていませんが、誰も置き去りにしない世界を目指すためにもセクシャルマイノリティの方への支援や理解は欠かせません。

この機会にみなさんも正しい知識をもって、いま一度自分の周りでできることがないかなどを確認してみてくださいね。

noteでは今回ご紹介した内容の他にも「SDGs」についてさまざまなコラムを発信中!気になった方はこちらも併せて参考にしてみてくださいね。


【参考サイト】
SDGsジャーナル SDGs|目標5 ジェンダー平等を実現しよう|性別による差別だけではない
SDGsの目標:5 ジェンダー平等を実現しよう
LGBTQに関する企業の取り組み実態とは?調査レポート・事例をご紹介
「男性にとってのジェンダー平等とは」(視点・論点)

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