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ツマラナイ

たいくつに笑い
たいくつに焦り
たいくつに泣かされ
たいくつに弄ばれて


殺される


この世で
恐れているものの一つ


たいくつ


晴れた日曜日
陽が往復し始めたころ

左手で頬杖をつき
右手で髪をかき上げる


長い髪を
指に絡ませながら
毛先の終着点まで
ゆらりと腕を伸ばしていく


まるで砂のようにサラサラと
時の中でこぼれ落ち始める


何度もすくい上げ
何度も絡ませては
指の間を滑り落としていく


あぁ、ひま


こうでもしていないと
心が潰されそうになる


何をすることもない
わけでなく

何をしたいとも思う
わけでなく

むなしく時が過ぎる音を
さらさらと聴くばかり


思考は止まることを知らず
早く終着点を探そうと

未来と過去の記憶を
黒煙を上げて巡り巡る


たいくつに
初めて恐怖を抱いたのは
小学生の頃


今世に失望し
探求をあきらめ

人は飛べないと
決めつけて

人は魔法にかからないと
思い込んで

自らを黒い石と化した


誰でもいいから
わたしを笑わせて

何でもいいから
わたしを焦らせて


笑顔が作れない
わたしじゃない

何もできない
わたしじゃない



ただ
たいくつに

うまく息が出来ずに
溺れてしまいそう

こんなに苦しいのなら
息の根を止めて欲しい


たいくつに泣かされる

あなたに弄ばれる


焦燥感に吸い込まれ
涙の出し方も忘れ

満たされることのない想いに

ただただ
殺されていく


我慢して我慢して耐える
耐えて耐えて我慢する


だって、


濡れてしまったら
二度と火はつかないじゃない

恋焦がれるほど
嫉妬させてほしいのに


ツマラナイ


心で笑えない
わたしが出来上がる


はらりと最後の糸が
ほどけ落ち
終着点にたどり着いた






そうね、


ツマラナイあなたなんて


イラナイ



「ツマラナイ」


~END



>>>  こちらの作品は、お一人お一人に向けた心の手紙です。心歌として吐き出しています。


恋し続けるために顔晴ることの一つがnote。誰しも恋が出来なくなることなんてないのだから。恋しようとしなくなることがわたしにとっての最大の恐怖。いつも 支えていただき、ありがとうございます♪