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(R5)行政書士試験 合格体験記 ──基本独学での挑戦

セアカ(@seakasan)といいます。2023年度行政書士試験に合格しました。昨年に続き、独学での挑戦でした (予備校の模試は受けました)。昨年の記事の続編ということで、昨年書けなかったことも含めて合格までを記事化してみます。他にも独学での合格体験記は多々ありますので、本記事では私の体験を中心に記載します。


使用した教材

以下『○』がついているのは、Kindle電子書籍です。それ以外は紙の書籍です。電子書籍のリーダーとしては、Kindle Paperwhite と Kindle Fire HD 8 を使用しました。太字は特に活用した教材です。

2022年のときは以下の教材を使いました。

加えて、2023年のときは以下の教材も使いました。

他に以下の教材も持っていましたが、満足に活用できませんでした。

成績の変遷

模試と本試験の成績

全日本1:LEC 全日本行政書士公開模試 第1回
全日本2:LEC 全日本行政書士公開模試 第2回
Final:LEC 行政書士 ファイナル模試

2022年については昨年の記事にあるとおりなので省きますが、経験的に記述式は直前の対策をするだけで得点が期待できることがわかりました。とはいえ択一でもっと点数を上乗せしたいこともあり、2023年は肢別問題集を使って演習量と網羅性の向上に努めました。2022年は商法はほとんど手をつけませんでしたが、2023年は商法も少し取り組みました。

問題集の各問題、参考書の付録、模試の付録はすべてAnkiに投入して繰り返し解いていました (超重要)。すると安定的に択一だけで150点くらいはとれるようになりました。

ウォーク問もやっていればもっと上を目指せたのかもしれませんが、ウォーク問にも手を出すとAnkiの量が大変なことになると思い、私としては150点前後で妥協して、残り30点は記述でとるように考え直し、とにかく150点前後の維持に努めました。もちろん模試の結果の分析もしていて民法が弱いことは明白だったので、民法に多少力を入れました。民法に力を入れれば行政法が落ちたりするので、バランスを調整しながら150点維持に努めました。

このように模試を使って調整しつつ勉強をすすめました。150+30の考え方はこちらを参考にしました (150+30の考え方は他の講師の方も言っていますね)。

直前期の勉強方針変更

本番直前の11月になってからは勉強の方向性を変えました。特に直前1週間は今までやっていたAnkiを使った繰り返しの勉強を断ちました。代わりに以下をやりました。

これまではアウトプット中心で勉強していましたが、直前期にこれまでの勉強のルーティンをやめて別のやり方にするのはすごく勇気のいることでしたが、Ankiを1週間やらなくてもきっと大丈夫だろうと自分に言い聞かせ、手の薄い部分のインプットと記述対策に力を入れました。LEC横溝先生とフォーサイト五十嵐先生の、試験直前の激励動画では泣きました。試験当日は早朝に起きて試験直前までずっと記述式暗記事項の確認を繰り返していました。

試験後の状況

記述抜き152点で、戦略どおりの点数ではあるのですが、やはり記述待ちというのは精神衛生上悪かったです。解答速報をみていて、記述の脱字が発覚したときはショックでした。

試験後は合格発表までは行政書士試験対策をしないで、リラックスすることを心掛けました。

LECのみ無料成績診断をやってみましたが、184点という微妙な点数になってしまい、1/31の合格発表まではかなりネガティブ思考になっていました。

合格判明の瞬間、やはり泣きました (大学受験やほかの資格試験では味わったことのない感情でした)。

勉強量とペース

総勉強時間は614時間33分でした。月別の勉強時間は以下のとおりです。

各月の勉強時間

勉強量としては、模試を受験した後から危機感と方向修正があって増えていき、本試験日直前に最大になりました。2023年11月の 62:54 は11/12までで達成していますので、一日当たりに換算したら結構勉強したのではと思います。

勉強は他の資格試験と同時に勉強していることが多かったです。その点は計画どおりにやっていることなので問題ないのですが、仕事が忙しくなったり、親知らずが傷んだり (2023年6月)、謎のスランプでやる気を失ったり (2023年8月)、ゲーム等の誘惑に惹かれたり (随時)、計画どおりに進まないこともしばしばでした。私は一度ゲームをしだすと最後までやらないと気が済まない性格なのでそこがダメでした。※期間中、誘惑に何百時間費やしたかわかりません。

まとめと振り返り

行政書士試験を完走した感想ですが、以下箇条書きで書いてみます。

  • 合格問題集、参考書の付録、模試の付録だけで、択一はそこそこ勝負できました。アプトプット重視で学習を進めたのがよかったです。参考書の付録、模試の付録は優秀な副教材のように感じます。それらをAnkiに入れてとにかく回し続ける勉強スタイルは自分に合っていました。

  • Ankiへの初期投入には骨が折れました。いかに効率的に投入するかが重要です。

  • 当たり前ではあるのですが、予備校の模試は、解説動画などの副教材もあり、コスパが良いように思いました。時間配分苦手分野を確認し、模試の復習をして次の試験に繋げていく、これを繰り返すが良かったです。これ以上のマイルストーンはないと思います。

  • そのようにしていると、記述抜きで150点前後にはなると思います。肢別問題集をやるとさらに安定感が増します。合格するだけならウォーク問はMUSTではありませんでした

  • 直前に記述式対策を行うことで、記述式で30点程度とることができます。各社・各講師が研究を重ねた出題予想動画とレジュメは必見です!(無料なのが不思議です)

  • 記述式は、情報処理技術者試験のものとは異なり、法令と一字一句違わず答える必要がある問題もあり、適当な回答では点数が取れないということを、1年目の本試験の後になって理解しました。今更ながら、独学なのに試験の研究が足りなかったことと、1年目の受験の時にしっかりと記述対策をしていればよかったなあと後悔しました。

  • 商法・会社法も大事です。少なくとも私には20点の配点を捨てることはできませんでした。適度にやりました。

  • 一般知識対策はあまり力を入れませんでした。特に知的財産権・環境保護 (特に生態系など)・IT・情報セキュリティ・個人情報保護・文章理解は何も対策をしませんでした。これまでの経験でなんとかなりました。

  • 政治・経済・社会の対策として『公務員試験 速攻の時事』は良い教材になり得るのですが、行政書士試験対策としてはやりすぎな部分もありました。覚えなければならない部分と覚えてなくてよい部分がわかってくるのは、いくつも模試や過去問をやってからになります。

  • 最後の一週間をインプット中心に切り替えたのは大正解でした。

  • 結構な数の書籍を購入したので、独学であってもそれほど節約になっていません。予備校に行ったほうが効率的なようにも思います。各予備校のレジュメは、拝見したかぎりでは効率的に勉強できるように思えました。行政書士試験というのは無理なく独学ができる限界レベルの資格にように感じます。

簡単ですが、以上、独学者のご参考になれば幸いです。

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