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取材は誰かの世界にお邪魔できる時間

ついこの前、取材に遅刻して取材相手の方とクライアントさんに大激怒される夢を見ました。

しかも遅刻が確定した段階ではなくて、約束の時間を過ぎてから電話を入れるという非常識さ。

挙句の果てに、家族に「何で起こしてくれなかったの!」と怒鳴る始末。


起きてからしばらく心臓がバクバクいってました。まったく、夢でも勘弁してほしい内容ですね…

もちろん、現実世界ではそんなことしてませんよ~!


ライターにキャリアチェンジした時から、取材ができるライターは私の1つの目標でした。とはいえ、数社を渡り歩いて日本語を学び直し、表現力の幅を広げ、読者に配慮した読みやすい文章を練習し…取材ができるレベルになるまでの道のりは長かったです。


その後、取材の感覚を掴むまでにも少し時間がかかりました。最初のうちは初対面の人を前にかしこまり過ぎてしまい、とにかく失礼のないようにという意識ばかりが働いて、良くも悪くも馬鹿丁寧で大真面目。気持ちの余裕が持てず、同席したカメラマンさんに「もっと堂々としていて良いんですよ」と言われたこともありました(笑)こっちが緊張していると、相手にも緊張が伝わっちゃうんですよね…。


それでも前向きに取材に挑戦できた理由は、ライターをしていなければ出会わなかったはずの人から、本来知り得なかった話を聞けることが楽しかったから。

仕事の話ならまだしも、自身のパーソナルな話を出会って数分の相手にするなんてこと、普通はありませんよね。
でも、取材だから特別に話してもらえる。そんな貴重な場で一次情報をもらえるインタビュアーは、ある意味選ばれし者だと思ったんです。


だからこそ、取材ではまず時間を割いていただいたことに感謝し、相手が答えやすいように質問の順番や聞き方も毎回じっくり考えます。さらに私の場合、「取材する」ではなく「会話する」という意識も大切にしています。

変に自分を取り繕おうとせず、話を聞きたい、あなたのことを知りたいという純粋な気持ちで臨む。つい素のリアクションが出るくらいの自然体で向き合ったほうが、本音でいろいろな話をしてもらえることが多いです。


正しく理解できたか自信がないことや、こんなこと聞いたらダメかな? と思うことも、時には恐れず聞いてみる。これは質問の内容にもよりますが、ある程度経験を積むと聞いても良さそうなラインが見えてくるので、トライしてみる価値はあると思います。それに、わかったフリは後々自分の首を締めますから…💦

失礼な印象を与えずに、相手の心にうまくアプローチする。誰とでもすぐに仲良くなれるタイプの人は、多分これが当たり前にできるんでしょうね。(羨ましいっ…!)


取材は誰かの世界にお邪魔できる時間。

その世界に、興味や疑問、共感などの感情を持って静かに足を踏み入れる。

この時間を私は最大限有意義に使いたいと思います。


さて、明後日の取材の準備でもしよっと。

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