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人生において大切なものは?

前回の記事で、私の人生を振り返った時に、自分の心に嘘をつかないことは成し遂げてきたように思うということを書きました。こちら↓

私が言う「自分の心に嘘をつかない」というのは、やりたいことはなんでもやるとかではなく、自分の心をそのまま見つめる、ということ。

自分は何が嫌で、何が好きで、何がやりたくて、何がやりたくないのか。

やりたくないことをやっていたとしても、自分がやりたくないことを自覚していること。ミイラ取りがミイラになってしまう人が多いように思うのですね。

いつしか、やりたくないことがやりたいことにすり替わってしまう。

私はそういうわけで、「なんでそんな役に立たない専攻に行くの?」と言われながら、大学で哲学専攻を選んだり、大学卒業を目前にして、オーストラリアに留学することを勝手に決めたり、せっかく入った大学院を一年で辞めて、他の大学院に入り直したり、研究生活を手放すことにして、歌を突然始めて、ボストンのバークリー音楽大学に学びに行ったり、ということをしてきたわけですが…

そうすると、自分にとって大切なものが何なのか、その輪郭がはっきりしてきます。

私は3歳からピアノを始めて、始めた時には小学校の音楽教師だった母親からやらされていただけでしたが、そのうちピアノがある生活が当たり前になっていることに気づきました。そのことを1番自覚したのは実家を離れて一人暮らしを始めた時。人生で初めてピアノがない人生になったんですね。その時にピアノが弾けないことがこんなに辛いんだなあと気づきました。

そうして、大学生の時にはサークルで弾いたりしていましたが、その後、大学院に入って研究に身を捧げたためにピアノからは遠ざかっていました。

研究生活でいろいろ大変なことがあり、もう手放したほうがいいのでは?と思った時、これからどうやって生きていこうか?と考えました。

私にあるもの。私にできることは?やっていきたいことは?

そうやって考えた時、音楽が好きだったり、文章を書くのが好きだったり、詩を書くのが好きだったりしたことを思い出し、私が研究で好きだったのは「クリエイティブ」な側面だったんだということにも気づきました。

でも、私の思う「クリエイティブ」は今の研究生活では実現できそうにない。

じゃあ、何をやっていく?

ということで、音楽が好きだし、声を褒められることが多かったこともあって、歌を始めてみました。

そうしたら、反応もよく、自分でも面白かったので、続けることにして、声がとても小さかったのですが、そこを修正できればできるような気がしたんですね。

私には声しかない。そんな気持ちもあったかもしれません。

と思いつつ、いろいろ寄り道もして、小説を書いてみたりなどもしましたが、そうやっていろんなことをやりながら私の人生を考えた時に、大きく言って「表現すること」が私にとっては大切なんだなあと気づきました。

これまでの人生で私がやってきたことは全て「表現する」ことにつながっていたことに気づいたんですね。表現するためには「ことば」が必要です。

なので、私は英語はもちろん学びましたが、その他の外国語にも興味があって、フランス語、古代ギリシャ語、ラテン語、中国語、韓国語などをやってみたり。

表現するための「ことば」は、いわゆる「言語」に限りません。

たとえば、洋服。

私は洋服が好きで、デパートに足繁く通っては試着を繰り返していた時期がありますが、それは洋服が自分を表現するための「ことば」だから。

研究をしていた時にも、人が会話をしている時の映像を録画して、その「ことば」の使い方を分析してみたり。明治時代の小説を「ことば」の使い方から分析してみたり。

今は絵を描いたりもしていますが、それも絵という「ことば」での表現の一つ。

そうやっていろんな「ことば」による表現を学んだり、実践してしたりしてきたのですが、それは私が表現することがもともと得意だったからではなく、むしろできなかったから。

小さい頃は全然しゃべらない子供で、声も小さく、小学校の日記の宿題に詩を書いて提出するような変わり者(でもそれが私にとっては普通でした。たぶん当時はちゃんと日記を書いて提出してると思ってた笑。だから覚えていなかったのだと思いますが、大きくなって日記帳を見てビックリしました)。

普通の言葉での表現が苦手。

ピアノという別の表現する「ことば」に出会っていた私は幸いだったかもしれません。

そして、その「ことばで表現すること」こだわってきたのは、それが「想いをつなぐ」ものだから。

まずは自分の想いとつながること。ピアノは私が嬉しい時には嬉しい音を、悲しい時には悲しい音を私に代わって表現してくれました。私の想いとつながるためのピアノの表現。

そうして表現することが他の人たちの想いとのつながりにもなっていく。

そんなわけで、そんな表現に興味がある(あるいは普通の表現が苦手な)人たちが集まったらいいなあ、そして、いろんな表現を自由にできる場所が作れたらいいなあ、ということで「おむすびアート」というグループを始めてみました(「おむすび」は「結ぶ」の意味)。

今のところ、私にとって1番大切な「ことば」の表現は「音楽」(と絵)かなと思っています。「おむすびアート」にご興味ある方はこちら↓からのぞいてみてくださいね♪



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