トップバリュの味噌ラーメンを作って食べるのがしたかったことの全て

12時半になると同時にパソコンを閉めて湯を沸かす。

今日はトップバリュ製の生麺をトップバリュ製のラーメンスープで食べる。
1分45秒で茹で上がるらしいので、休憩時間を圧迫しないのもいいと思った。

大体、今までの世の中おかしいことが多すぎた。気遣い上手な同僚は昼にエレベーターで地上に降りる際、こちらに声をかけて一緒に乗せてくれる。だから私もそうする。その文化がなければ、エレベーターで1人になった瞬間から"休めた"のだが。
気遣い、気遣い、気遣いのせいでキチガイになりそうであった。
昼食をコンビニで買って持参してみたりもしたが、それはそれで心優しい同僚が雑談に入れてくれようとするのですぐに止めた。

沸騰し出して水面に浮かんでは消える泡、浮いたり沈んだりする黄色い麺。グラグラという音。あとは見知った家具と家電。窓から見る外は無風だ。
入ってくる情報が最小で、麺如きに応答する必要もない。まさしく休憩時間である。

ティファールで沸かしたお湯でスープの素をとき、麺を投入。
上からメンマを乗せた。最初は程よく乗せたが保存も面倒だし何よりメンマが好きなので二手目で全てぶち込んだ。

できたのは、茶色いスープに茶色いメンマだけが大量に乗ったラーメンだ。
誰も見ない場所にしか存在できないラーメンを、どんぶりを抱え誰にも見られない空間で食べる。

七味をアホほどかけてやった。
これは外じゃできないのだ。OLとはそういうものなのだ。
スープも全部飲んでやった。
これも外ではできないのだ。私は、小心者なのだ。

麺50円、スープ60円、メンマ120円。
私のしたかったことはこんなにも安価であったのに、これまでこんなにも困難であった。

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