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ぼく モグラ キツネ 馬

この本は私が鬱病の時に母にもらった本です

当時、専門学校に通っていた私は、オンライン受講という今までになく慣れない環境で、ストレスを抱えていました。専門2年目の夏を過ぎた頃、課題をやっている最中に涙が止まらなくなりました。自分でもよくわからず、ずっと涙はとまらない、、
そこから、普段通りの日常が過ごせなくなりました。過呼吸になり、過換気症候群(過呼吸によって二酸化炭素が体内に溜まり、筋肉が硬直する症状)も何度も引き起こしました。授業も受けられなくなり、単位も足りず、留年するか、退学するかと迫られました。私はこの環境からとりあえず逃げたかった、その一心で辞めると何度も母と話し合い、退学することになりました。専門学校に入るための入学金、授業料など多額の投資をしていたため、辞めることは許されなかったため、話し合いのたびに責められながら、なんとか辞められたという感じです。

母は身近に精神疾患、うつ病の人がいなかったため、理解するのにかなり時間がかかりました。私には姉がいて、姉はすぐに理解して支えてくれていたので、姉を介して母に意思を伝えることがほとんどでした。姉の協力もあり、時間が経つにつれて母も理解することができたんだと思います。
ある日家に帰ると、この本が机に置いてありました。最初は姉からだと思いましたが、どこか違う気もしました。母から本をもらうことは今までなかったので、混乱しましたがすぐに読みました。

本の内容はここで話してしまうには勿体ないため、この記事を読んでいるあなたに手をとっていただきたいです。

この本は人の心を救う、私が初めて出会った本です。短編で絵本にも近いですが、心に響く言葉で成り立っています。もちろん、この本自体、読み手にとって心を動かす内容になっていますが、
この本を送った人、受け取った人の関係性も重要になるということです。それだけ悩んでいる人にとって救いになる本でもあるし、それを理解してくれた人が血を差し伸べたという合図にもなる本です。
私にとっては、年代的にも理解しにくく、周りにはそんな人がいなかったことで何度も私の心に傷をつけてきた母が、この辛い気持ちをわかってくれた、味方になってくれたと間接的にこの本が伝えてくれました。

この経験があるからこそ、私と歳の近い、今苦しんでいる友人に、この本を渡しました。
本を渡すことで、私の気持ちを伝えることも含めて。そして、あなたが元気になって、周りに悩んでいる人がいたら、この本を送ってほしい、とも伝えました。
このように、人から人へ、紡がれていくような本になることを願って。

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