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5年以上悩み続けた私が、会社を辞めて、新しい自分になるためにやったこと

「大企業に入社したものの、なんとなく居心地がよくて、なかなか辞められない」

「辞めたくてしょうがないのに、辞める勇気が出ない……」

もしかしたら、そういう経験をされた方もいるかもしれません。

私もまさに、そんな感じで新卒で入った会社をずっと辞められなかった1人です。退職したときには16年が経っていました。

迷って行動して、色んな方に相談し、自分の内面を穴が空くほど見つめて……。

ようやく辞めたという経験があります。

これは、ひとえに「辞める」経験不足というのもあると思います。会社を辞めたあとに、野本響子さんの『日本人はやめる練習がたりてない』という本を読み、コレ私のことだわ……と首がもげるほど共感しました。

そこで私の辞められなかった理由と、その後1歩踏み出して、色々と行動してみたことで、少しずつ状況が変わったことについて書いてみたいと思います。

(注 今回は、いつもより長文です!)

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居心地がよく、何となく長居

私はいわゆるロスジェネ世代です。就職活動時には、いかに就職が困難かという雰囲気が満ち溢れていました。そんな中、必死で就職。

就職した当時は、ずっと同じ会社で働き続けるつもりはなく、数年したら転職しようかなと思っていました。

ところがです。1年目こそ会社に適応するのに苦しい思いをしましたが、3年目になると任せてもらえることも増え、編集の仕事も徐々に面白くなっていきました。

仕事も面白い、お給料も悪くない。人間関係もできてきて…という状況に慣れ、あぐらをかいていました。

それでも、5・6年目の頃には1社しか経験がないのは、まずいのでは……?といった漠然とした不安を抱えていました。転職するか、それとも部署異動するかで悩み、結局、部署異動することに。

仕事の内容が変わり、学ぶことも身につけること出てきて夢中になっているうちに結婚、出産というライフイベントに突入。

私がいた会社は、子どもを産んでも当然のように働き続ける会社でした。育児しながら働くのは大変とは聞いていましたが、周りもやれてるし大丈夫。私でも乗り切れるだろう……と軽くみていました。

本気で会社を辞めたいと思ったワケ

最初に本気で仕事を辞めたいと思ったのは、時短で第一子復帰をした後のことでした。

やや上司とのコミュニケーションのミスマッチがあったのだと思います。仕事が非常にきつい時期がありました。

(ちなみにイキイキと働いていらっしゃるワーママの方も沢山いらっしゃいました。なんだかんだいって、愚痴を言ったり励まし会える仲間がいたのは、一番心強いことでした。)

子どもは体調不良で2週間に1回は呼び出し。滲出性中耳炎になりやすい子で風邪を引けば、すぐ熱を出します。薬を飲み続ける毎日でした。

でも、仕事は毎月の締切りがあり、簡単には休めません。成果を出すために期待もかけてもらっていました。

膨大な仕事量を前に、できないと言えればよかったけど、これまで育児中の先輩はこれをこなしてきた…と思うと言えず。冷静に自分の状況を客観視する心の余裕もなく、ただただ仕事をこなすという状態に。

時短勤務で終わらない仕事を、家に持ち帰り日が昇らないうちに起きてやる日々を続けたこともありました。

それで自分の体調もガタガタ。子どもの体調も整わない……で、まさに闇の時期でした。この時もう辞めたい!と感情的に思いました。

しかし、なんとかこの暗黒期を乗り越えてしまい、その後、状況も変わって、そこそこに平穏な日々も訪れました。

でも、夜、子どもを急いで迎えに行って、すごいスピードで夜ご飯を支度しおふろに入れて、歯磨きをして寝かしつけまでするというのだけで結構しんどいのです。(よく無理ゲーなんて、言われてるやつですね。)

たまに仕事も残業させてもらい、夫に夜のお世話をしてもらうこともありました。でも、やはり時短だしという気持ちもあり、メインで担ってしまっていました。

やがて夫が転職して仕事が多忙になり、その後はわりと恒常的にワンオペ状態に。

たまに、息抜きにヨガの時間をとったり、一人の時間をもらったりして、なんとか自分の気持ちを保ちつつ、生活を続けていました。

子どものことはものすごく可愛いのに、いつも仕事が心の片隅に居座っていて、どこか真剣に向き合えていないような気持ちもずっとありました。

読書が好きでしたが、空いた時間ができても、読みたい本が思い浮かばない。自分が何をしたいのか..という感覚さえも段々と奪われていく感覚がありました。

色んな事を少しずつ我慢しているような日々。

2人目の妊娠がわかったとき、あぁ私はこれで、この生活を一旦リセットできる……と心から嬉しかった事を覚えています。

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辞めたいのに、次にやりたいことが見つからず悩む…

2人目の育休中、本気で辞めることを検討しようと思っていたにも関わらず、育休中は授乳などに体力が奪われ、大胆に動くことはできませんでした。

変えたのは周りの環境。義理実家の近所に引っ越し、すぐに助けをもとめられるようにしたこと。掃除を外注したこと。便利家電を購入したり、思いつく限りラクができる環境を整えました。

で、また、そのまま流されるように復帰。

その後は、仕事と子育てのバランスをとりながら働けるようにはなりました。その分、仕事は守りに入ってもいました。長年続けていることによるマンネリ感もあり、以前のような仕事へのワクワクは感じられなくなっていました。

会社でもとめられる役割も変わってきました。マネジメント的なことや、事業数値に貢献する企画的な仕事も増えましたが、自分には向いていない…、やっていて苦しいなと感じることもありました。

でも、会社にいけば沢山の会議に追われ、やることは常に多く、時間に追われていました。

その頃、長男は小1になろうとしており、不安定な時期に寄り添えていない悩みもありました。そういう時間を削ってまで、今の仕事を続けることに意味があるのか?と、また辞めたい!の気持ちが再燃することになりました。

年齢的にも40歳目前に。

このまま動かなければ転職も難しくなるかも。私は、ただ会社にかじりつく存在になってしまう?結局何も自分で決めていない。もっと人生を楽しみたい……!!というような気持ちが一気に押し寄せてきました。

でも、自分が転職して何ができるんだろう?フリーになってみたいけど、果たして仕事ができるだろうか…?とウジウジと悩んでもいました。

その頃は、編集の仕事は、本気で自分に向いていないんじゃないか?、、とい気持ちでも深刻に悩んでいました。

いっそ編集はすっぱりやめて、新しい資格をとろう。そう思って「理学療法士」とか「会計士」などの資格資料を取り寄せては、心は動かず……ため息を付く日々でした。

SNS起業も気になってはいましが、なんだかちょっと違うなぁ……と、ずっと悩んでいました。

今思うと、辞めたい気持ちはあるのに辞められない。本当は動きたいと思っているのに、自分の気持を大切にできていないこと。そういう自分に対する信頼感みたいなものがどんどん下がっていたのが一番きつかったように思います。

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会社と自宅の往復をやめ、1歩踏み出してみて気づいたこと

第2子出産後から、アメブロを書きはじめていた私。

そのアメブロで岩橋ひかりさんというキャリアコンサルタントをされている方と出会いました。そのひかりさんがワーママを集めた飲み会をするということで会いに行ってみることに。

ひかりさんも子どもが2人いて、元は大企業で働いていましたが色々と悩み、その後キャリアコンサルタントとして独立。ブログでみた悩みの経緯や、独立後の仕事の仕方がいいなと憧れて会いに行くことにしました。

会社と自宅の往復ではなく、仕事でもなく、ただ会ってみたい人に会いに行くなんて久しぶりのことでした。

その日は夫に子どもをお願いし、ドキドキしながら夜の飲み会へ。家と会社の往復の直線ではなく、そこにもう一点加わり三角になる。

そんな広がりが、転機になった気がしています。

その後、ひかりさんのやっているオンラインコミュニティ(現 『マイコンパスキャリア』)にも入ってみました。

ここで自分の思い込みを取り払って、本当に送りたい理想の生活はどんなだろう?理想のやりたいことはなんだろう?と改めて問い直しました。

それと並行し、転職活動をしたり、気になった方には積極的に会うようにしたり、ずっと動き続けました。コミュニティで出会った仲間と、ZINEのような小冊子を企画して、一冊の本を作ってみたりもしました。

そこで気づいたのは、向いているかどうかはともかく、編集の仕事をするのは「好きである」ということに気がつきました。

あとは、自分の自由な1人のゆったりとした時間がもっと欲しいこと。

心にゆとりのある健康的な生活をしたいこと。子どもと過ごす時間をもっと持ち、今だけの想い出を沢山作りたい、そういう、自分にとって大切な事にも気づきました。

自分への信頼を取り戻すために、さらに動く

転職をしたとしても、多分、今と同じような忙しい生活になると思いました。なので転職するとしても、週3日や週4日で働けるところを探していました。その頃はポツリポツリとそういう求人もありましたが、ここ!という会社には、めぐり会えませんでした。

本当に自分の理想を叶えるには、編集でフリーランスになろうと段々と気持ちが固まりました。

でも、すっかりと慣れ親しんだ自宅のように居心地がいい会社。辞めるというのにも、すごく勇気が入りました。

さらに、最後にネックになったのは金銭的な不安でした。フリーランスになっても仕事があるとはかぎらない。収入はかなり減るだろうし、厚生年金などもありません。夫が今は働いてくれていますが、夫に何かがあって、もし私が子どもを1人で養うことになったらどうしよう?という不安も頭をもたげました。

理性ではそんな気持ちもあっても、感情面では、だんぜん「辞めたい!」という気持ちはゆるぎないものとなっていました。

なので、理性と感情の折り合いをつけるために次は、「ライフコーチング」を受けて気持ちを固めることにしました。

その頃、心から信頼できると感じたコーチの方に出会うことができ、時間をかけて自分の大切にしたい価値観を探りました。

さらに、金銭的な不安をクリアするためにも、信頼できるお金の専門家の女性にも相談をさせて頂きました。

そして、結論、私にはそんなに有り余るようなお金は必要ない。老後やおこらないかも知れない不安のために、我慢する生活はもうやめよう。今しかできない体験や時間を、思いっきり味わったほうが私は幸せになれる…と、そういう気持ちが、すっと自分の中で固まりました。

そうなれば、「辞めます」ということは、そこまで難しくは、ありませんでした。

あとは、その選択が良かった!と思えるように、動き続けるだけだと思えました。

辞める前に、小さく副業的なこともしてみた

辞める前にしたことが、実はまだあります。

それは、自分で「大人のための絵本読書会」というイベントを企画して、集客して、実際に開催してということをしてみたことです。

こんな感じで、アメブロやツイッターなどで集客。

↓↓

数人のお客さんが来てくれて、一緒に楽しい時間を過ごしたのは、私にとって夢のような出来事でした。


この企画は、当時、私が心からやってみたかったことでした。

失敗してもいい。かる~くまずはやってみよう、と思いやれたこと。

案外できたこと。 そして、その時間を心から楽しめたこと。

自分で決めたことを、ただやる。それだけのことで、それまですっかり失われていた自分への信頼感を、徐々に取り戻していくキッカケになったと思います。

それ以外にも、辞めると決めてからは、マレキュールのライターに応募してみたり。twitterで出会ったmeetcareerのあやさんが教えてくれたコノビーの編集部の業務委託に応募してみたり。小さい行動を重ねて、また少しずつ自信をつけていったように思います。


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今振り返ってみれば、本気で悩んでジタバタしていたので、その過程で沢山の方に相談し、多くの方に助言をもらったり励ましてもらったりしました。

なので、そういった方々が今でも私のことを見守ってくださったりして本当に有り難いなと思っています。

どなたかの参考になれば、いいなと思います。







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